2026 USBCシニアマスターズ予選2日目
マチューガ首位、64位争いも激化
本調子でなくても首位に立つ強さ
2026年USBCシニアマスターズは、ラスベガスのサムズタウン・ボウリングセンターで予選2日目を終え、マイケル・マチューガ(ペンシルベニア州エリー)がリーダーボードの頂点に立った。
マチューガはこの日、自身の投球について「出だしは体の動きがぎこちなく、しっくりこなかった」と振り返っている。しかし、結果はその言葉とは対照的だった。5ゲームで1,234ピンを積み上げ、2日間10ゲーム合計は2,486ピン。平均248.6という圧巻の数字で、残り1ラウンドを前に首位へ浮上した。
予選初日に1,252ピンを記録していたマチューガは、2日目も217、256、258、246、257と安定したスコアを並べた。本人の感覚が万全ではなかったとしても、試合を崩さず、むしろ歴史的な数字へつなげた点にこそ、ベテランの地力が表れている。
この10ゲーム合計2,486ピンは、USBCシニアマスターズ史上2番目の高得点となった。大会記録は、パーカー・ボーンIII(ニュージャージー州ジャクソン)が前年大会で記録した2,539ピン。マチューガはその記録に迫るハイペースで、マッチプレーのトップシード獲得へ大きく前進した。
上位争い、カットライン争いともに緊迫
マチューガ、試合中に修正力を発揮
マチューガの強さは、単に高得点を出したことだけではない。むしろ注目すべきは、違和感を抱えながらもゲームを重ねる中で状態を整えた点だ。
「最初の2ゲームは、特に良い感覚がないまま何とか耐えていた。2ゲーム目に250台を打ったとはいえ、かなり我慢の展開だった」とマチューガは語っている。それでもブロックが進むにつれて徐々に精度を高め、終盤には本来のリズムを取り戻した。
ボウリングでは、レーンコンディションの変化に加え、ボール選択、投球ライン、リリースの感覚がスコアを大きく左右する。わずかなズレが連続ミスにつながることも珍しくない。その中で、マチューガは大崩れを避けながらスコアを伸ばした。これは、技術だけでなく、試合中の判断力と経験値の高さを示している。
初日首位ノイアーも歴代級のスコアで追走
初日に300ゲームと299ゲームを記録し、首位に立っていたアンディ・ノイアー(ペンシルベニア州ミルトン)は、2日目終了時点で2,471ピン。マチューガに首位を譲ったものの、わずか15ピン差の2位につけている。
この2,471ピンも、シニアマスターズの10ゲーム合計としては歴代3位にあたる好記録だ。つまり今大会は、首位争いそのものが大会史に残るハイレベルな展開になっている。
上位5名は、首位マチューガの2,486ピン、2位ノイアーの2,471ピンに続き、3位パーカー・ボーンIIIが2,449ピン、4位ブライアン・ホフマン(テキサス州サンアントニオ)が2,429ピン、5位マイケル・ハーター(ネバダ州ヘンダーソン)が2,415ピン。実績ある選手たちが上位に並び、予選最終日へ向けて緊張感はさらに高まっている。
ホフマン、ウォーレン、バーンズが一気に順位を押し上げる
予選2日目のベストラウンドを記録したのは、ブライアン・ホフマンだった。ホフマンは223、269、280、300、207で5ゲーム合計1,279ピンをマーク。4ゲーム目にはパーフェクトゲームを達成し、上位争いに加わった。
クリス・ウォーレン(テキサス州プラノ)も大きく順位を上げた。2日目に1,276ピンを記録し、68位から6位へ急浮上。さらに、Bシフト第2ラウンドの第2ゲームでは300ゲームを達成し、会場を沸かせた。
クリス・バーンズ(テキサス州デントン)も見逃せない。2日目に1,265ピンを打ち上げ、78位から8位へジャンプアップした。特に第1ゲームから第3ゲームまでの266、267、269による802シリーズは圧巻で、短い時間で一気に流れを引き寄せた。
これらの動きは、今大会の予選がいかに流動的であるかを物語っている。わずか5ゲームで順位は大きく変わる。上位にいる選手も安心はできず、下位や中位の選手にも一気にマッチプレー圏内へ飛び込むチャンスが残されている。
前回王者ドーティ、91位から15位へ巻き返し
ディフェンディングチャンピオンのトム・ドーティ(フロリダ州リバービュー)も、予選2日目に大きな存在感を示した。
この日の競技開始時点でドーハティは91位。マッチプレー進出ラインの外にいた。しかし、第4ゲームで最初の10投をすべてストライクとし、パーフェクトゲームに迫る展開を作る。惜しくも8番ピンが残って300ゲーム達成はならなかったが、289というビッグゲームを記録した。
続く第5ゲームでも256をマークし、2日間10ゲーム合計は2,348ピン。順位は一気に15位まで上昇した。前回王者としての底力を見せつける巻き返しだった。
なお、今大会では予選終了後、上位64名がマッチプレーへ進出する。ドーティには前回王者としての保証枠があり、仮にカットライン外へ落ちた場合でも、上位63名に加えて64番目の枠に入ることができる。それでも、より高いシードを確保するためには、自力で上位に残ることが重要になる。
焦点は64位のカットライン
予選最終日に向けて、全選手が意識するのは64位のラインだ。そこが、マッチプレー進出の最後の枠となる。
2日目終了時点で64位につけているのは、リチャード・ベナード(テキサス州ロアノーク)。10ゲーム合計は2,254ピン、平均225.4で、最後の通過圏内に踏みとどまっている。
しかし、残る予選は5ゲーム。1ゲームごとのミス、あるいは1つのビッグゲームが順位を大きく変える可能性がある。カットライン付近の選手にとっては、攻めるべきか、守るべきかの判断が極めて難しいラウンドになるだろう。
一方、上位陣にとってはマッチプレーのシード順位を左右する重要な5ゲームとなる。特に首位のマチューガにとっては、トップシードを確保できるかどうかが大きな焦点だ。
マチューガはトップシード狙いと同時に情報収集も重視
マチューガは、木曜日の最終予選で初めてフレッシュな45フィートの2026年シニアマスターズ・オイルパターンに挑む。今週のシフト順については、「ダブルバーン、バーン、フレッシュという流れは自分に合っている」と好意的に受け止めている。
レーンの変化に合わせて徐々に右へ移動していく展開を想定しており、フレッシュコンディションでは自分の強みを発揮できると見ているようだ。
ただし、最終予選でマチューガが狙うのはスコアだけではない。本人は、いくつかのボールや表面加工を試し、マッチプレーに向けて情報を集める考えを示している。
「トーナメントで首位を狙うのは楽しいことだが、明日は手持ちの別のボールにもチャンスを与えるつもりだ」と語るマチューガ。トップシード争いをしながらも、先を見据えて準備する姿勢は、優勝候補としての落ち着きを感じさせる。
ダブルエリミネーション方式のマッチプレーでは、一度の好スコアだけで勝ち上がることは難しい。異なるレーン状況に対応し、相手との直接対決で安定してピンを積み重ねる力が求められる。マチューガにとって最終予選は、首位を守るための戦いであると同時に、優勝への布石を打つ時間でもある。
歴史的なハイスコア大会は、勝負の最終予選へ
2026年USBCシニアマスターズは、予選2日目を終えてマイケル・マチューガが首位に浮上した。本調子ではないと感じながらも、10ゲーム合計2,486ピン、平均248.6を記録した内容は圧巻であり、大会史上2位のスコアとして記録に残るものとなった。
一方で、アンディ・ノイアーはわずか15ピン差で追走し、パーカー・ボーンIII、ブライアン・ホフマン、マイケル・ハーターらも上位に名を連ねている。さらに、クリス・ウォーレンやクリス・バーンズのように、1ラウンドで一気に順位を押し上げる選手も現れており、予選最終日も大きな変動が予想される。
木曜日には全選手が最後の5ゲーム予選ブロックに臨み、その後、上位64名がダブルエリミネーション方式のマッチプレーへ進出する。金曜日と土曜日には3ゲーム合計ピン方式でブラケット戦が行われ、最終的に上位5名が日曜日午後1時、東部時間からBowlTVで配信されるステップラダー決勝へ進む。
優勝者にはPBA50メジャータイトルと、優勝賞金2万ドルが贈られる。
マチューガがこのままトップシードを確保し、歴史的なハイペースを優勝へつなげるのか。それとも、追走する実力者たちが最終予選とマッチプレーで逆転劇を演じるのか。2026年USBCシニアマスターズは、ここからさらに緊張感を増していく。
