ジョン・マーサラが予選首位通過
PBA50プレイヤーズ選手権、激戦のマッチプレーへ
最終日に首位が次々と入れ替わる大混戦
2026年「Bud Moore PBA50 Players Championship」は予選最終日を迎え、リーダーボードが大きく動く激しい展開となった。
最初のCシフトではジョン・ラコスキーが上位へ浮上し、続くAシフトではジェイソン・カウチが一時首位に立った。しかし、最後のBシフトで存在感を示したのが、左投げのジョン・マーサラだった。
マーサラは最終6ゲームで1,402ピンを記録し、18ゲーム合計4,234ピン、プラス634。カウチを57ピン上回り、予選第1シードを獲得した。
上位24選手は、勝敗によるボーナスピンが順位を大きく左右する総当たり形式のマッチプレーへ進出する。予選とは異なる戦い方が求められるなか、マーサラが首位の座を守り切れるのか。大会はいよいよ重要な局面を迎える。
マーサラが安定した投球でトップシードを獲得
復調のラコスキーが最終日に好スコア
月曜日の最初に行われたCシフトでは、ジョン・ラコスキーが早い段階でレーンコンディションをつかんだ。
ラコスキーは使用するボールと投球ラインを的確に合わせ、222、269、235、211、242、226を記録。6ゲーム合計1,405ピンを打ち、18ゲーム合計を4,089ピン、プラス489まで伸ばした。
この時点で、初日と2日目を終えた段階の首位だったブラッド・アンジェロの合計に並び、優勝争いへ向けて大きく前進した。
今回の好投は、ラコスキーにとって単なる順位上昇以上の意味を持つ。今年2月に右手の手根管症候群の手術を受けたほか、薬指の腱に当たる骨棘の影響にも悩まされていたためだ。
痛みを避けるため、指穴の深さやスパン、ピッチなど、ボールのフィッティングを全面的に変更。新しい感覚に慣れるまでには多くの調整が必要だったという。
それでも現在は痛みなく投げられる状態となり、本人も「以前より良いボウリングができるようになった」と手応えを示している。身体面の不安を乗り越えたラコスキーの復調は、今大会の印象的な出来事の一つとなった。
ジェイソン・カウチが一時首位へ
続くAシフトでは、ジェイソン・カウチが安定した投球を披露した。
カウチは268、245と好スタートを切り、その後も186、208、259、210とまとめ、18ゲーム合計4,177ピン、プラス577を記録。一時は大会全体のトップに立った。
今大会では使用するボールを数個に絞り、オイルが削られたバーンや、さらに変化の進んだダブルバーンでも、ほぼ同じエリアを攻め続けているという。
投球そのものの状態が良いことに加え、展開にも恵まれたと冷静に振り返るカウチ。一方で、予選後の戦いがまったく異なるものになることも理解している。
総当たり形式のマッチプレーでは、各ゲームの勝者に30ピンのボーナスが加算される。そのため、単純なトータルスコアだけでなく、目の前の対戦相手に勝つことが重要になる。
カウチは、全選手と直接対戦できるラウンドロビン方式を好んでいると語っており、経験豊富なベテランらしい勝負強さが注目される。
マーサラが最終シフトで逆転
最後のBシフトで首位争いに決着をつけたのが、ジョン・マーサラだった。
変化の進んだダブルバーンのオイルパターンに対し、マーサラは216、256、215、224、234、257を記録。6ゲームすべてを200アップでまとめ、合計1,402ピンを積み上げた。
これにより18ゲーム合計は4,234ピン、プラス634に到達。カウチを57ピン、3位のクリス・バーンズを66ピン上回り、予選第1シードを手にした。
マーサラは今回の投球について、2023年のスーパーシニアクラシック以来と思えるほど良い感触だったと振り返った。
好成績につながった最大の要因は、派手なストライクだけではない。スペアを確実に取り、大きなスプリットをほとんど残さなかったことが、安定したスコアにつながった。
ボウリングでは、ストライクを重ねる力と同じくらい、ミスを最小限に抑えることが重要になる。マーサラは予選を通じて大崩れを避け、着実にピンを積み重ねた。その安定感こそが、トップシード獲得を支えた最大の強みだった。
好調を支える自信と健康状態
マーサラは今シーズン、昨年よりも明らかに良い状態で投げられていると感じている。
本人によれば、技術面だけでなく、体調の改善も大きな要因だという。身体への不安が減ったことでプレーに集中できるようになり、自信を持って投球できている。
「今年はずっと良いボウリングができている」という実感があり、その自信がレーン上での落ち着きにもつながっている。
予選首位という結果は、単発の好調ではなく、シーズンを通じて積み重ねてきた手応えが形になったものといえる。
思い出深い舞台で再び優勝を狙う
マーサラにとって、Bud Mooreの名を冠した大会は特別な意味を持つ。
2021年、マーサラは「PBA50 Bud Moore Classic」で優勝した。この大会は、スポンサーであるビル・ムーア氏の自宅内に設置されたプライベートレーンで行われた、初のプロボウリング大会として注目を集めた。
その優勝後、マーサラは、殿堂入り選手たちと同じ舞台で競えるという自信を得たと語っている。
今回も思い出深い場所で好成績を残し、予選首位から再びタイトルを目指すことになった。
ただし、本人は結果を先に考えすぎることなく、自分の投球に集中する姿勢を崩していない。現在の安定したゲーム運びをマッチプレーでも継続できれば、上位5選手によるステップラダー決勝進出は十分に視野に入る。
実力者がそろった上位24人
予選上位には、マーサラ以外にも多くの実績ある選手が名を連ねた。
2位は4,177ピンのジェイソン・カウチ、3位は4,168ピンのクリス・バーンズ。リッキー・シスラーが4,146ピンで4位、エリック・パウラックが4,143ピンで5位に入った。
さらに、ミカ・コイブニエミが6位、序盤に首位を走ったブラッド・アンジェロが7位、マイク・マチューガが8位となっている。
ジョン・ラコスキーは9位に入り、右手の手術からの復調を印象づけた。
10位のライアン・シェイファーは、月曜日にパーフェクトゲームを達成。本人が公表したところによると、PBA競技での300ゲームは通算60回目だったという。
予選通過の最終ラインとなる24位には、トム・アドコックが3,956ピン、プラス356で滑り込んだ。首位争いだけでなく、カットライン付近でも最後まで緊張感のある戦いが続いた。
予選終了時点のトップ10
1st John Marsala 4,234 total pinfall (+634)
2nd Jason Couch 4,177 total pinfall (+577)
3rd Chris Barnes 4,168 total pinfall (+568)
4th Ricky Schissler 4,146 total pinfall (+546)
5th Erick Pawlak 4,143 total pinfall (+543)
6th Mika Koivuniemi 4,130 total pinfall (+530)
7th Brad Angelo 4,121 total pinfall (+521)
8th Mike Machuga 4,093 total pinfall (+493)
9th Jon Rakoski 4,089 total pinfall (+489)
10th Ryan Shafer 4,083 total pinfall (+483)
マッチプレーでは30ピンの勝利ボーナスが鍵
予選を通過した上位24選手は、総当たり形式のマッチプレーへ進む。
第1ラウンドは米国東部時間の火曜日午前9時、第2ラウンドは同日午後3時に開始される。さらに水曜日午前9時から最後の6ゲームが行われ、全日程終了時点の上位5選手がステップラダー決勝へ進出する。
決勝は水曜日午後7時から行われる予定だ。
マッチプレー最大のポイントは、各ゲームの勝者に加算される30ピンのボーナスである。予選首位のマーサラには一定のリードがあるものの、対戦結果次第では順位が一気に入れ替わる可能性がある。
安定感と自信を武器に首位へ立ったマーサラが、そのまま決勝まで駆け上がるのか。カウチやバーンズをはじめとする経験豊富な選手たちが逆転するのか。
PBA50のメジャータイトルをかけた戦いは、予選を終え、ここからさらに熱を帯びていく。
