斎藤祐太が初代王者に輝く
能登で開催された「アントールカップ 男子トーナメント2026」

復興への願いを乗せ、石川県初の公式戦が実現

株式会社アントールの特別協賛による「アントールカップ 男子トーナメント2026」が、2026年7月17日、18日の2日間、石川県鹿島郡中能登町のクァトロブーム鹿島で開催された。

公益社団法人日本プロボウリング協会が主催・公認するA公認大会で、石川県をはじめ、中能登町、七尾市、輪島市、珠洲市など能登地域の自治体や関係団体が後援。男子プロボウラー76名、男子アマチュアボウラー12名の計88名が集結し、記念すべき初代王者の座を懸けて競い合った。

2日間にわたる熱戦を制したのは、株式会社ボウルスター所属の斎藤祐太。優勝決定戦で藤永北斗を231対203で下し、アントールカップ初代チャンピオンに輝いた。

斎藤にとっては今季初優勝、プロ通算2勝目。優勝賞金130万円を獲得し、能登の地で新たな大会の歴史にその名を刻んだ。

また、今大会は単なる公式戦ではない。2024年の能登半島地震からの復興を後押しすることも大きなテーマの一つだった。地域、企業、競技関係者が力を合わせて実現した石川県初の公式戦は、スポーツを通じて能登の活力と未来を発信する、意義深い大会となった。

 

88名が挑んだ初代王者への道

予選8ゲーム、準決勝6ゲームを経て決勝トーナメントへ

大会初日は、A・Bの2シフトに分かれて予選8ゲームを実施。各シフト上位16名と、17位のうちスコア上位1名を合わせた33名が準決勝へ進出した。

2日目は、準決勝進出者33名が6ゲームを投球。予選との通算14ゲームのトータルピン上位16名が、決勝トーナメントへの切符を手にした。

決勝トーナメントは16名による勝ち抜き方式で行われ、1回戦、2回戦、準々決勝は2ゲームトータル準決勝と優勝決定戦は1ゲームマッチで勝敗を決定。準決勝通過順位1位から4位は準々決勝から、5位から8位は2回戦から登場するシード方式が採用された。

賞金総額は500万円。選手たちは賞金とタイトル、そして初代王者の栄誉を懸け、変化するレーンコンディションに対応しながら一投一投を積み重ねた。

 

ベスト4は藤永、安里、渡邊、斎藤

決勝トーナメントを勝ち抜き、準決勝へ進出したのは、藤永北斗、安里秀策、渡邊雄也、斎藤祐太の4名だった。

藤永はN&K Co.,Ltd.、サンブリッジ所属。安里は株式会社コロナワールド所属。渡邊は株式会社グランドボウル所属。斎藤は株式会社ボウルスター所属である。

いずれも高い技術と実績を持つ選手で、準決勝以降は一つのスプリット、一つのオープンフレームが勝敗を大きく左右する緊迫した展開となった。

 

準決勝第1試合 藤永北斗が安里秀策との接戦を制す

準決勝第1試合は、左投げの藤永北斗と右投げの安里秀策が対戦した。

安里は第1フレームからスプリットとなったが、これを落ち着いてカバー。一方の藤永はストライクでスタートし、序盤から主導権を握った。

安里は第3フレームからラインを修正してダブルを記録。藤永も第4フレームから連続ストライクで応戦し、試合は互いに譲らない展開となった。

中盤では、両者とも変化の激しいレーンコンディションに苦しみ、スプリットやオープンフレームが生まれた。わずかなリードが入れ替わるなか、勝負を分けたのは終盤だった。

藤永は第9フレームでストライクを決めると、第10フレームの第1投もストライク。勝負どころで貴重なダブルを完成させ、安里を振り切った。

最終スコアは、藤永203、安里192。藤永が11ピン差で優勝決定戦へ進出した。

 

準決勝第2試合 斎藤祐太が渡邊雄也を振り切る

準決勝第2試合は、渡邊雄也と斎藤祐太による右投げ同士の対戦となった。

渡邊は序盤にダブルを決め、先に流れをつかむ。斎藤もすぐに連続ストライクで追いつき、中盤まではほぼ互角の展開となった。

その後、渡邊が薄めのバケットを残してオープンフレーム。これにより、斎藤が1マークのリードを奪った。

終盤、第9フレームで斎藤がスプリットを出し、渡邊に逆転の機会が訪れる。しかし渡邊も同様にスプリットを残し、差を詰めることができなかった。

第10フレーム、斎藤は第1投でストライクを決め、力強いガッツポーズ。最終スコアは、斎藤191、渡邊169。斎藤が22ピン差で勝利し、藤永との優勝決定戦へ駒を進めた。

 

優勝決定戦 キングピンズ名古屋のチームメイト対決

優勝決定戦は、藤永北斗と斎藤祐太による左投げ対右投げの対戦となった。

両者は「io.LEAGUE」でキングピンズ名古屋に所属するチームメイトでもあり、互いの投球を知る者同士が初代王者の座を争う注目の一戦となった。

斎藤は第1フレームからストライクでスタート。藤永はスプリットとなり、序盤から斎藤がリードを奪った。

斎藤はそのままストライクを重ね、6連続ストライクを記録。第8フレームではオープンフレームとなったものの、序盤に築いたリードを生かして試合を優位に進めた。

藤永も第6フレームからストライクを重ね、懸命に追い上げる。第9フレームでは両者がストライクを決め、勝負は最終フレームへ持ち越された。

第10フレーム、藤永にはストライクが必要だった。しかし、投じたボールは無情にも8番ピンを残し、藤永は天を仰いだ。

斎藤は最後まで冷静に投げ切り、231対203で勝利。大会初代チャンピオンの座をつかみ取った。

序盤に一気に流れを引き寄せ、追い上げられても崩れなかった斎藤の集中力と勝負強さが光る優勝だった。

 

ボウリングが能登に届けた活力と新たな物語

「アントールカップ 男子トーナメント2026」は、斎藤祐太の初代王者獲得によって、2日間の全日程を終了した。

変化するレーンコンディションを読み、一投ごとに投球ラインやボールリアクションを調整する選手たちの姿は、ボウリングが技術だけでなく、判断力、集中力、精神力を必要とする競技であることを改めて示した。

特に準決勝と優勝決定戦では、スプリットやオープンフレームによって流れが大きく変わり、最後の一投まで目を離せないドラマが生まれた。

そして、今大会の最大の意義は、競技結果だけにとどまらない。

能登半島地震からの復興を願い、企業、自治体、地域関係者、競技関係者が一体となって石川県初の公式戦を実現したことは、スポーツが地域に希望と交流を生み出す力を持つことを強く印象づけた。

会場を訪れた観客の声援、地元選手の活躍、トッププロによる熱戦。そのすべてが重なり、能登の地から新たなボウリング大会の歴史が始まった。

大会は来年も開催される予定とされている。初代王者の斎藤祐太が連覇を狙うのか、それとも新たなチャンピオンが誕生するのか。

復興への願いとともに歩み始めたアントールカップが、今後どのような物語を刻んでいくのか、次回大会にも大きな期待が寄せられる。

入賞者一覧

順位選手名所属・用品契約賞金
優勝斎藤 祐太株式会社ボウルスター1,300,000円
第2位藤永 北斗N&K Co.,Ltd./サンブリッジ650,000円
第3位安里 秀策株式会社コロナワールド360,000円
第4位渡邊 雄也株式会社グランドボウル320,000円
第5位谷合 貴志株式会社日本ケアクオリティ/有限会社ユウキシステムサービス200,000円
第6位福丸 哲平株式会社グランドボウル180,000円
第7位加藤 祐哉株式会社スポルト170,000円
第8位藤井 信人ITカンファー株式会社/HI-SP160,000円
第9位井口 遼太MOTIV Bowling Products140,000円
第10位森本 健太蒲田イモンボウル/HI-SP120,000円
第11位羽ヶ﨑 匠海株式会社ボウルスター110,000円
第12位福原 尊株式会社コロナワールド100,000円
第13位大久保 雄矢WAVE34/プロショップ・エム95,000円
第14位遠藤 誠フリー90,000円
第15位内藤 広人相模原パークレーンズ/サンブリッジ85,000円
第16位堀ノ内 智大株式会社StarLike/アイビーボウル越谷80,000円
第17位原口 優馬愛知川ボウル/HI-SP65,000円
第18位志摩 竜太郎川口スプリングレーンズ60,000円
第19位内藤 慎之介アルプラザボウル亀岡58,000円
第20位坂本 就馬永山コパボウル56,000円
第21位工藤 貴志新東京ダイヤモンドボウル・横田空軍基地トモダチレーンズ/サンブリッジ54,000円
第22位堀江 真一フリー/ABS52,000円
第23位熊沢 颯高尾スターレーン50,000円
第24位木村 謙太N&K Co.,Ltd./狐ヶ崎ヤングランドボウル/HI-SP49,000円
第25位村上 拓也ジョイナスボウル坂東48,000円
第26位斉藤 琢哉伊勢原ボウリングセンター47,000円
第27位川添 奨太ハイ・スポーツ社46,000円
第28位佐藤 貴啓ドリームスタジアム太田/株式会社ボウルスター45,000円
第29位木村 晃相模原パークレーンズ/株式会社ボウルスター44,000円
第30位豊田 晃平プロショップ エム43,000円
第31位竹永 竜星ラウンドワンジャパン42,000円
第32位宮澤 拓哉パークレーン高崎/サンブリッジ/上武大学41,000円
第33位吉江 奈津希クァトロブーム40,000円
ベストアマ
松本健斗選手(レジャーランボウル藤江店)
総合37位

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詳しい成績や最新情報については、以下の公式ページをご参照ください:

 👉  アントールカップ 男子トーナメント2026