山本勲が地元・神奈川で圧巻V
𠮷川高広税理士事務所プレゼンツ2026を制す

大会3年目は川崎グランドボウルが舞台

男子プロボウリング界の注目大会「𠮷川高広税理士事務所プレゼンツ男子プロボウリングトーナメント2026」が、2026年5月26日、27日の2日間にわたり、神奈川県の川崎グランドボウルで開催された。大会は公益社団法人日本プロボウリング協会が主催し、𠮷川高広税理士事務所が特別協賛。賞金総額は320万円優勝賞金は副賞20万円を含む100万円という、選手にとっても大きな意味を持つ一戦となった。

3年目を迎えた今大会は、会場を川崎グランドボウルへ移して実施。初日の予選は12ゲームに変更され、プロ72名が準決勝進出をかけて熱戦を繰り広げた。上位30名が準決勝へ進み、準決勝6ゲームを加えた通算18ゲームの上位8名が決勝ラウンドロビンへ進出。さらに総当たり7ゲームとポジションマッチ1ゲームを経て、上位3名による決勝ステップラダーで最終順位が争われた。

最後のステージに勝ち残ったのは、1位通過の山本勲2位通過の川添奨太3位通過の森本健太。実績、勢い、勝負強さを兼ね備えた3名による決勝は、まさに今大会の締めくくりにふさわしい緊張感に包まれた。

 

山本勲が見せた“勝ち切る力”

予選23位から頂点へ。大会を通じて状態を上げた山本

今大会の序盤をリードしたのは福丸哲平だった。予選12ゲームで2,808ピン、アベレージ234.00を記録し、堂々のトップ通過。2位には川添奨太、3位には立花仁貴が続いた。一方、のちに優勝する山本勲は予選23位。決して理想的な滑り出しではなかった。

しかし、ここから山本の真価が発揮される。準決勝6ゲームでは1,366ピン、アベレージ227.66をマークし、準決勝単独ではトップの成績を記録。予選からの通算18ゲームで5位に浮上し、決勝ラウンドロビン進出を決めた。序盤で出遅れても、勝負どころに向けて確実に状態を上げていく。その修正力こそ、長年トップ戦線で戦い続けてきた山本の強みだ。

決勝ラウンドロビンでは、さらにギアを上げた。山本は8ゲームで1,864ピン、アベレージ233.00を記録。通算26ゲームのトータルピンは5,790ピン、ボーナスポイントを含むトータルポイントはプラス740となり、1位で決勝ステップラダーへ進出した。川添奨太がプラス694で2位、森本健太がプラス650で3位に続き、優勝争いは最後のステップラダーへ持ち込まれた。

 

3位決定戦:森本健太が川添奨太を撃破

ステップラダー最初の一戦は、2位通過の川添奨太と3位通過の森本健太による3位決定戦。右投げの川添、左投げの森本という対照的なスタイルの対決となった。

ゲームは川添の9本カウントでスタート。一方の森本は初球からストライクを決め、立ち上がりで流れをつかみにいく。2フレーム目を挟んで両者ともにダブルを持ってくるなど、序盤は互角の展開。しかし、5フレーム目で明暗が分かれた。森本がターキーを完成させたのに対し、川添は厚めに入ってスプリット。ここで森本が大きくリードを奪う。

追う川添は折り返し後にストライクを持ってくるものの、続く投球では10ピンに嫌われ、流れをつなげることができない。森本は派手に突き放すというよりも、スペアで耐えながらリードを守る堅実なゲーム運びを見せた。

決定的だったのは9フレーム目。反撃を狙う川添に7-10スプリットが出てしまい、逆転への道は厳しくなった。森本は最後まで大崩れせず、214対188で勝利。優勝決定戦へと駒を進めた。

 

優勝決定戦:山本勲、冷静な試合運びで森本を退ける

優勝決定戦は、1位通過の山本勲と、3位決定戦を勝ち上がった森本健太による左投げ同士の対戦となった。

山本は立ち上がりからストライク。森本はスペアカウントでのスタートとなり、序盤から山本が一歩前に出る。2フレーム目は両者がストライクを奪ったが、山本はその後ターキーを完成。対する森本はスプリットに見舞われ、追いかける展開を強いられた。

中盤、森本はスペアでしのぎながら立て直しを図り、6フレーム目からダブルを持ってくる。しかし、山本は5フレーム目から再びターキーを決め、森本に反撃の隙を与えない。ストライクを重ねる場面と、確実にゲームをまとめる場面。その切り替えが非常に的確だった。

終盤、森本は何とか食い下がりたいところだったが、8フレーム目に再びスプリット。勝負の流れは大きく山本へ傾いた。山本は最後まで落ち着いた投球を貫き、236対174で勝利大会初優勝を飾るとともに、自身通算22勝目を達成した。

 

地元・神奈川での勝利が持つ重み

山本勲にとって、今回の優勝は単なるタイトル獲得にとどまらない。山本は神奈川県出身であり、今大会では会場センターホストプロとして大きな期待を背負っていた。地元開催のプレッシャーがかかる中で、予選から徐々に順位を上げ、最後は1位通過から優勝まで一気に駆け抜けた。その内容は、まさにベテランの底力を示すものだった。

山本は44期生で、2005年にプロ入り。今回の優勝は2024年の「コカ・コーラカップ2024 第31回千葉オープン」以来となる今季初優勝であり、通算22勝目となった。優勝ボールはアメリカンボウリングサービスの「ナノデス・アキュドライブ フォー」。大会資料にも「会場センターホストプロとしてプレッシャーがかかる中、期待に応え見事大会を制す」と記されており、山本の勝利が特別な意味を持つことがうかがえる。

また、大会全体でも見どころは多かった。予選2ゲーム目には木村晃がJPBA公認第1788号となるパーフェクトゲームを達成し、同じく福丸哲平もJPBA公認第1789号の300ゲームを記録。さらに安里秀策7-10スプリットメイドを達成するなど、記録面でも充実した大会となった。

 

山本勲の強さを再確認した川崎決戦

𠮷川高広税理士事務所プレゼンツ男子プロボウリングトーナメント2026」は、山本勲の大会初優勝、そして通算22勝目という大きな節目で幕を閉じた。

印象的だったのは、山本が決して最初から独走していたわけではない点だ。予選は23位通過。それでも準決勝で一気に浮上し、決勝ラウンドロビンでトップに立ち、最後のステップラダーでは236という高スコアで勝ち切った。大会を通じてコンディションを読み、投球を調整し、最も重要な場面で最高の結果を出す。その姿は、経験に裏打ちされた王者のボウリングそのものだった。

2位の森本健太も、3位決定戦で川添奨太を破り、優勝決定戦まで進出する力強い戦いを見せた。川添もラウンドロビンで6勝2敗と勝負強さを発揮しており、上位3名はいずれも今後の男子プロボウリング界を盛り上げる存在であることを改めて示した。

男子プロボウリングの次戦は来月に予定されている。地元・川崎で見事な優勝を飾った山本勲が、この勢いをさらに加速させるのか。通算22勝を達成したベテラン王者の次なる戦いに、ますます注目が集まる。

順位氏名所属 / 用品契約賞金
優勝山本 勲アメリカンボウリングサービス800,000円(副賞200,000円)
第2位森本 健太蒲田イモンボウル / HI-SP400,000円
第3位川添 奨太ハイ・スポーツ社260,000円
第4位甘糟 翔太江の島ボウリングセンター180,000円
第5位渡邉 航明新小岩サニーボウル / HI-SP140,000円
第6位坂本 就馬永山コパボウル120,000円
第7位福丸 哲平(株)グランドボウル110,000円
第8位入口 光司ラウンドワンジャパン / ABS100,000円
第9位井口 遼太MOTIV Bowling Products70,000円
第10位内藤慎之介アルプラザボウル亀岡60,000円
第11位原口 優馬愛知川ボウル / HI-SP55,000円
第12位立花 仁貴洛陽総合高等学校50,000円
第13位宮澤 拓哉パークレーン高崎 / サンブリッジ / 上武大学48,000円
第14位木村 晃相模原パークレーンズ / (株)ボウルスター46,000円
第15位田中 義一(株)広島パークレーン44,000円
第16位内藤 広人相模原パークレーンズ / サンブリッジ42,000円
第17位斉藤 琢哉伊勢原ボウリングセンター40,000円
第18位藤井 信人ITカンファー(株) / HI-SP39,000円
第19位永野すばる相模原パークレーンズ38,000円
第20位安里 秀策(株)コロナワールド37,000円
第21位菊田 樹東名ボール36,000円
第22位斎藤 祐太株式会社ボウルスター35,000円
第23位加藤 祐哉株式会社スポルト34,000円
第24位山本 青空プロショップDG、(株)トランテックス33,000円
第25位木村 謙太N&K Co.,Ltd. / 狐ヶ崎ヤングランドボウル / HI-SP32,000円
第26位小野 在由フリー31,000円
第27位藤永 北斗N&K Co.,Ltd. / サンブリッジ30,000円
第28位工藤 貴志新東京ダイヤモンドボウル・横田空軍基地トモダチレーンズ / サンブリッジ30,000円
第29位徳久 恵大メリーランドタケオボウル30,000円
第30位田中 椋也クァトロブーム30,000円