第48回STORMジャパンオープン
藤永北斗が決勝パーフェクトで初優勝!
女子はロドリゲスが逆転V、熱戦の4日間が閉幕
約1,300人が集結!国内最大級のボウリングの祭典が閉幕
2026年10月31日から11月3日までの4日間、愛知県稲沢市の稲沢グランドボウルで開催された「第48回STORMジャパンオープンボウリング選手権」が閉幕した。
プロ・アマチュアが一堂に会する国内屈指の大型大会には、今年も全国から約1,300人の選手が集結。4人チーム戦、ダブルス戦、シングルス戦、そして男女の頂点を決めるマスターズ、クイーンズまで、連日ハイレベルな戦いが繰り広げられた。
最終日の11月3日には、男女各3名による決勝ステップラダーが行われ、男子は藤永北斗が優勝決定戦で300点のパーフェクトゲームを達成し、大会初優勝。女子はコロンビア出身のマリア・ホセ・ロドリゲスが再優勝決定戦を制し、初出場で頂点に立った。
さらに、今大会から決勝方式が大きく変更されたことも注目を集めた。従来のダブルエリミネーション方式に代わり、決勝ラウンドロビンと3名によるステップラダー方式を採用。長丁場を勝ち抜く総合力に加え、重要な局面での集中力と勝負強さが問われる大会となった。
男子の歴史的なパーフェクト優勝、女子の再優勝決定戦までもつれ込んだ激闘、そして次世代を担うアマチュア選手たちの躍進。第48回大会は、数々のドラマが生まれた記憶に残る4日間となった。
藤永北斗が歴史的パーフェクト優勝!ロドリゲスは激闘を制して初戴冠
決勝方式を刷新!ラウンドロビンから3名によるステップラダーへ
第48回大会は、日本プロボウリング協会(JPBA)が主催し、ハイ・スポーツ社の特別協賛により開催された。
大会前半では、男女それぞれ4人チーム戦、ダブルス戦、シングルス戦を実施。各種目3ゲーム、合計9ゲームの個人成績を集計する「オールエベンツ」などの結果によって、男子マスターズと女子クイーンズへの進出者が決定した。
男子マスターズには125名、女子クイーンズには100名が出場。予選8ゲームと準決勝6ゲームを経て、男女それぞれ上位8名が決勝ラウンドロビンへ進出した。
さらに、決勝ラウンドロビンの上位3名が決勝ステップラダーに進み、優勝を争う新方式が採用された。
今回の決勝方式で特に重要なのが、トップシード選手が最初の優勝決定戦で敗れた場合、再優勝決定戦を実施するルールだ。
これにより、ラウンドロビンを1位で通過した選手には優位性が与えられる一方、下位シードから勝ち上がった選手にも逆転優勝のチャンスが残される。
実際に女子決勝では、このルールによって優勝争いが最終ゲームまでもつれ込み、大会を象徴するドラマが生まれた。
【男子3位決定戦】宮澤拓哉が259点で17歳の齋藤大哉を撃破
男子決勝ステップラダーには、1位通過の藤永北斗、2位通過の宮澤拓哉、3位通過のアマチュア・齋藤大哉が進出した。
最初の3位決定戦では、宮澤と齋藤が対戦。
宮澤は第1フレームからストライクを連発し、序盤から試合の主導権を握った。第6フレームまで6連続ストライクを記録し、齋藤に大きなプレッシャーを与える。
第7フレームで連続ストライクが途切れたものの、その後も安定した投球を続け、259点の高得点をマークした。
一方、17歳の齋藤は、序盤にストライクをつなげられず苦しい展開となったが、第7フレームから3連続ストライクを決めて反撃。しかし、序盤に開いた点差を埋めることはできなかった。
宮澤拓哉 259-227 齋藤大哉
宮澤が優勝決定戦への進出を決め、齋藤は総合3位となった。
埼玉県出身でアイビーボウル越谷を拠点とする齋藤は、今大会の男子ベストアマチュア賞も獲得。プロのトップ選手を相手に決勝ステップラダーまで勝ち上がり、17歳とは思えない勝負強さを見せた。
【男子優勝決定戦】藤永北斗が12連続ストライク!300点のパーフェクトで初優勝
男子優勝決定戦は、藤永北斗と宮澤拓哉による61期同期対決となった。
ともに2023年にプロ入りした両者。左投げの藤永と右投げの宮澤による一戦は、序盤から互いに一歩も譲らないハイレベルなストライク合戦となった。
第1フレームから両者がストライクを重ね、会場の緊張感はフレームを追うごとに高まっていく。
先にスコアが動いたのは第6フレームだった。
ここまで5連続ストライクを記録していた宮澤が9本カウントとなり、連続ストライクが途切れる。
しかし、藤永の勢いは止まらない。
第6、第7、第8フレームとストライクを積み重ね、第9フレームも完璧な投球でストライク。ついにパーフェクトゲームまで残り3投となった。
そして迎えた最終第10フレーム。
優勝が懸かる大舞台、さらにパーフェクトへの期待という重圧がかかるなか、藤永は冷静さを失わなかった。
第10フレームの1投目、2投目をストライクとし、迎えた最後の1投。
藤永が放ったボールは見事に10本のピンをなぎ倒し、会場は大歓声に包まれた。
12投連続ストライクによる300点のパーフェクトゲーム達成。藤永北斗が、優勝決定戦という最高の舞台で大会初優勝を飾った。
男子優勝決定戦
藤永北斗
300
優勝・パーフェクト
宮澤拓哉
268
準優勝
宮澤も268点という高得点を記録したが、藤永の完璧な投球には及ばなかった。
藤永にとって今回の優勝は、2026年シーズン3勝目、プロ通算7勝目。5月の「Glicoセブンティーンアイス杯」、9月の「MKチャリティカップ」に続くタイトル獲得となった。
さらに、決勝ステップラダーでのパーフェクト達成により、特別賞金100万円も獲得。男子優勝賞金200万円と優勝副賞50万円を合わせると、現金賞金・副賞の合計は350万円に達する。
24歳の藤永が、国内最高峰の舞台で鮮烈な存在感を示す歴史的な優勝を成し遂げた。
【女子3位決定戦】ロドリゲスが入江菜々美を下し、優勝決定戦へ
女子決勝ステップラダーには、1位通過の小林あゆみ、2位通過のマリア・ホセ・ロドリゲス、3位通過の入江菜々美が進出した。
3位決定戦では、ロドリゲスと入江が対戦。
ロドリゲスは第1、第2フレームで連続ストライクを記録し、好スタートを切った。
一方の入江は、序盤からスペアを重ねながら粘り強く試合を進めたものの、第4フレームなどでスプリットに苦しみ、思うようにスコアを伸ばせなかった。
ロドリゲスも中盤にはストライクが途切れたが、第6フレームから再び3連続ストライクを決め、リードを広げた。
入江も第7フレームから3連続ストライクを記録して追い上げたものの、序盤の失点が響き、逆転には届かなかった。
マリア・ホセ・ロドリゲス 223-188 入江菜々美
ロドリゲスが優勝決定戦へ進出し、入江は総合3位、女子アマチュア第2位となった。
【女子優勝決定戦】ロドリゲスが小林あゆみに7点差で勝利
女子優勝決定戦では、トップシードの小林あゆみと、3位決定戦を勝ち上がったロドリゲスが対戦した。
試合は序盤から激しいストライク合戦となった。
ロドリゲスが第1フレームから3連続ストライクを決めると、小林も2連続ストライクで応戦。互いに高い集中力を発揮し、緊迫した展開が続いた。
第4フレームではロドリゲスがオープンフレームとなり、小林に追い上げのチャンスが訪れる。
しかし、ロドリゲスは第5フレームから再び3連続ストライクを記録。持ち前の攻撃力を発揮して試合の主導権を取り戻した。
小林も第7、第8フレームで連続ストライクを決め、終盤まで粘り強く食い下がる。
最終第10フレームでは、小林が3連続ストライクを決めて225点までスコアを伸ばしたが、ロドリゲスがわずかに上回った。
マリア・ホセ・ロドリゲス 232-225 小林あゆみ
わずか7点差でロドリゲスが勝利。
しかし、トップシードの小林が敗れたため、大会規定によって再優勝決定戦が行われることになった。
【女子再優勝決定戦】ロドリゲスが257点で圧勝!初出場で頂点へ
女子の優勝争いは、最後の1ゲームにすべてが委ねられた。
再優勝決定戦では、それまでのスコアは持ち越されず、両者が改めて優勝を懸けて対戦する。
ロドリゲスは第1、第2フレームを連続ストライクでスタートし、序盤から主導権を握った。
第3フレームでは9本カウントからスペアでつなぎ、第4フレームからは怒涛の4連続ストライク。中盤で一気にリードを広げた。
対する小林は、ストライクとスペアを交えながら粘り強く投球を続けたものの、連続ストライクをつなげることができず、苦しい展開となった。
終盤もロドリゲスが安定した投球を続け、第9フレームから再び連続ストライクを記録。257点という高得点で試合を締めくくった。
女子再優勝決定戦
ロドリゲス
257
優勝
小林あゆみ
193
準優勝
ロドリゲスが大会初出場にして初優勝。女子クイーンズの頂点に立った。
コロンビア出身のロドリゲスは37歳の右投げ選手で、米国テキサス州オースティンのスペアタイムに所属。今大会にはアマチュア選手として出場し、女子ベストアマチュア賞も獲得した。
さらに、決勝ラウンドロビンでは300点のパーフェクトゲームを達成しており、その実力を存分に発揮した4日間となった。
【最終順位】男女ともアマチュア選手の活躍が光る
男子マスターズ、女子クイーンズの最終順位は次の通り。
男子マスターズ
順位 | 選手名 | 区分 |
|---|---|---|
優勝 | 藤永北斗 | プロ |
2位 | 宮澤拓哉 | プロ |
3位 | 齋藤大哉 | アマ |
4位 | 永野すばる | プロ |
5位 | 江川司 | プロ |
6位 | 須田光翼 | プロ |
7位 | 村上拓也 | プロ |
8位 | 内藤広人 | プロ |
女子クイーンズ
順位 | 選手名 | 区分 |
|---|---|---|
優勝 | マリア・ホセ・ロドリゲス | アマ |
2位 | 小林あゆみ | プロ |
3位 | 入江菜々美 | アマ |
4位 | 幸木百合菜 | プロ |
5位 | 関根井文音 | アマ |
6位 | 澤野澪 | アマ |
7位 | 井﨑寛菜 | プロ |
8位 | 太琳華 | プロ |
男子では17歳の齋藤大哉が総合3位に入り、女子ではロドリゲスが優勝、入江菜々美が3位となった。
さらに、女子の決勝ラウンドロビンには関根井文音と澤野澪も進出。女子上位8名のうち4名がアマチュア選手という結果となった。
プロとアマチュアが同じ舞台で頂点を争うジャパンオープンならではの魅力が、改めて示された大会となった。
パーフェクトゲーム10件!800シリーズや7-10スプリットメイドも達成
今大会では、優勝争いだけでなく、各種目で数々の好記録が生まれた。
パーフェクトゲームは男女合計10件を記録。男子では藤永北斗が優勝決定戦で達成したほか、塚越翔太、松田力也、加藤祐哉、中野和弘、斎藤祐太、原口優馬らが300点を記録した。
女子でもロドリゲスがクイーンズ決勝ラウンドロビンでパーフェクトゲームを達成し、優勝に華を添えた。
また、男子の800シリーズでは、塚越翔太が811点、原理人が802点を記録。
ボウリングでも特に難易度が高いとされる7-10スプリットメイドも、羽ヶ﨑匠海と川添奨太が達成した。
全国から集まった選手たちが高い技術を披露し、会場を訪れた観客を沸かせた。
プロ・アマチュアの垣根を越えて数々の好記録が生まれたことも、ジャパンオープンの魅力を象徴する結果となった。
藤永北斗の完全優勝とロドリゲスの逆転劇が彩った第48回大会
第48回STORMジャパンオープンボウリング選手権は、男女ともに記憶に残る劇的な決着を迎えた。
男子では、藤永北斗が優勝決定戦という大舞台で300点のパーフェクトゲームを達成。2026年シーズン3勝目、プロ通算7勝目を挙げ、若手トッププロとしての存在感をさらに強めた。
女子では、マリア・ホセ・ロドリゲスがトップシードの小林あゆみを2試合連続で破り、初出場での大会制覇を実現。決勝ラウンドロビンでのパーフェクト達成と合わせ、圧巻のパフォーマンスを披露した。
また、17歳の齋藤大哉や入江菜々美をはじめ、アマチュア選手の活躍も際立った。プロとアマチュアが同じ舞台で真剣勝負を繰り広げるジャパンオープンならではの醍醐味が、改めて示されたといえる。
さらに、今大会から採用された新たな決勝方式は、ラウンドロビンでの順位争いからステップラダーでの一発勝負、そして再優勝決定戦へと続く新しいドラマを生み出した。
チームで戦う喜び、仲間との再会、そして日本一を目指す真剣勝負。ジャパンオープンは、競技としてのボウリングの魅力と、ボウラー同士の交流を深める祭典としての価値を兼ね備えた大会である。
藤永北斗のパーフェクト優勝、ロドリゲスの初出場初優勝、そして若いアマチュア選手たちの躍進。
数々の名勝負と記録を生んだ第48回大会は、ボウリングファンに鮮烈な印象を残して幕を閉じた。
新たな決勝方式のもとで生まれた熱戦を経て、来年のジャパンオープンではどのようなドラマが待っているのか。次回大会への期待が一層高まる。
ベストアマ
齋藤大哉選手
(アイビーボウル越谷)
総合第3位
ベストアマ
Maria José Rodriguez選手
(Spare Time / Austin,TEXAS)
総合優勝