PWBAサマーシリーズ・ロチェスター開幕へ
7日間で3大会の熱戦

PWBAツアーがロチェスターで再始動

1週間のブレイクを経て、プロ女子ボウリング協会(PWBA)ツアーが再び動き出す。今週の舞台は、ニューヨーク州ロチェスターにあるABCゲーツボウル5月26日から6月1日までの7日間にわたり、「PWBAサマーシリーズ・ロチェスター」が開催される。

今回のシリーズでは、「PWBAロチェスターオープン」「BowlTVオープン」「ライラックシティオープン」の3大会を連続開催。それぞれ異なる競技形式が採用されており、選手たちには高い技術力だけでなく、短期間でコンディションを整える対応力、連戦を戦い抜く体力、勝負どころで力を発揮する精神力が求められる。

会場となるABCゲーツボウルは、2025年シーズンを締めくくるPWBAツアーチャンピオンシップウィークを開催した場所でもある。重要大会を経験した実績ある会場が、今度はサマーシリーズの熱戦を迎える。ロチェスターのレーンで、今シーズンの流れを左右する新たなドラマが生まれそうだ。

 

3大会連続開催、それぞれ異なる形式で王者を決定

第1戦:PWBAロチェスターオープン

シリーズ初戦となるPWBAロチェスターオープンは、5月27日と28日の2日間で行われる。

その前日となる5月26日には、正午から3大会すべてのオイルパターンを使用した公式練習が実施される。さらに午後6時からは、ファンがプロ選手と交流できる「Bowl with the Pros」も予定されている。競技面だけでなく、ファンイベントを通じて会場全体がシリーズ開幕のムードに包まれる一日となるだろう。

本戦初日の5月27日は、午前10時午後5時から6ゲームずつの予選ラウンドを実施。合計12ゲームの成績により、上位16名が翌日のマッチプレーブラケットへ進出する。

5月28日のマッチプレーは午前10時と午後2時に行われ、ラウンド16とラウンド8は、最大5ゲームで勝敗を決めるベスト・オブ・ファイブ形式となる。長いゲーム数の中で相手を上回る安定感が必要になる一方、準決勝と決勝は1ゲームマッチへと切り替わる。午後6時30分から行われるこの最終ステージで、シリーズ最初のチャンピオンが決定する。

ロチェスターオープンの難しさは、序盤と終盤で求められる力が大きく変わる点にある。予選では長丁場を崩れずに投げ切る安定感が重要になるが、決勝では一投のミスが勝敗に直結する。流れを読む力と、短期決戦で勝ち切る集中力が優勝への鍵となる。

 

第2戦:BowlTVオープン

シリーズ2戦目となるBowlTVオープンは、5月29日に開幕する。

この大会でも、全選手が午前10時と午後5時から行われる6ゲームずつの予選に臨む。合計12ゲームを終えた時点で、上位12名が翌30日のラウンドロビン方式によるマッチプレーへ進出する。

5月30日のマッチプレーは午前9時と午後2時にスタート。ラウンドロビンでは、複数の相手と直接対戦しながら順位を争うため、単にスコアを積み上げるだけではなく、相手との駆け引きや試合ごとの切り替えが重要になる。予選で好位置につけた選手も油断はできず、逆に下位で通過した選手にも巻き返しのチャンスがある。

マッチプレー終了後、上位5名が午後6時30分からのステップラダー決勝へ進出する。ステップラダー方式では、下位シードの選手が一戦ずつ勝ち上がり、最終的にトップシードへ挑む。順位が上であるほど有利な位置から決勝を迎えられる一方、待つ側には独特のプレッシャーもある。勢いを持って勝ち上がる選手と、トップシードとして迎え撃つ選手の心理戦も見どころだ。

BowlTVオープンは、シリーズ開始からわずか4日間で2人目のチャンピオンを決める大会となる。初戦で結果を残した選手が勢いを持続できるのか。それとも初戦で悔しい結果に終わった選手が修正力を見せるのか。シリーズ全体の流れを左右する重要な一戦になる。

 

第3戦:ライラックシティオープン

サマーシリーズ最終戦となるライラックシティオープンは、5月31日に始まる。

この大会も、午前10時と午後5時から6ゲームずつの予選を実施する点は前の2大会と共通している。ただし、決勝ラウンドの形式には独自の特徴がある。予選上位24名がマッチプレーブラケットへ進出し、そのうち上位8名には1回戦のシードが与えられる。

6月1日午前9時から始まるマッチプレーは、各対戦がベスト・オブ・スリー形式で行われる。ロチェスターオープンのベスト・オブ・ファイブよりも短い勝負となるため、序盤から主導権を握ることが重要になる。ひとつのゲームを落としただけで追い込まれる可能性があり、立ち上がりの精度が勝敗を大きく左右する。

ラウンド8終了後には、勝ち残った4名に加え、敗者の中で最もシード順位の高い選手1名がステップラダー決勝へ進出する。決勝は午後6時30分から行われ、シリーズ最後のタイトルが争われる。

この形式では、予選順位の価値が非常に大きい。上位8名に入れば1回戦を免除され、体力面でも戦略面でも有利に立てる。さらに、ラウンド8で敗れた場合でも、シード順位によっては決勝進出の可能性が残る。つまり、予選から一投一投の積み重ねが最終結果に直結する大会といえる。

 

注目選手:ニュー・フイフェンが今年も存在感

昨年のサマーシリーズでは、カリフォルニア州ロングビーチのステファニー・ザバラが自身の誕生日にタイトルを獲得し、大きな注目を集めた。一方、シンガポールのニュー・フイフェンはシリーズ終盤に2大会連続優勝を果たし、その勢いを年間最優秀選手賞へとつなげた。

今年もニューは好調を維持している。5月9日のPWBAノーザンコロラドオープンではザバラを破って優勝。さらに、ここまでの3大会で他にも2度のトップ3入りを果たしており、今年の年間最優秀選手争いでも先頭を走る存在となっている。

今回のロチェスターでも、ニューが再び主役となる可能性は十分にある。昨年のサマーシリーズで見せた連勝力と、今年ここまでの安定した成績を考えれば、3大会のいずれかで優勝争いに絡んでくる展開は大いに期待できる。

一方で、ザバラにとってもロチェスターは重要な舞台となる。ノーザンコロラドオープンでニューに敗れた悔しさを晴らす機会であり、昨年のサマーシリーズ覇者として再び存在感を示したいところだ。両者が決勝の舞台で対戦することになれば、シリーズ屈指の注目カードになるだろう。

もちろん、短期連戦のサマーシリーズでは、勢いに乗った伏兵が一気にタイトルをつかむ可能性もある。オイルパターンへの適応コンディション変化への対応、試合ごとの集中力。複数の要素が絡み合うだけに、実績上位選手だけでなく、新たなヒロインの登場にも期待が高まる。

 

配信情報:全ラウンドをBowlTVでライブ配信

PWBAサマーシリーズ・ロチェスターの全競技ラウンドは、BowlTVでライブ配信される予定だ。現地に足を運べないファンも、予選から決勝まで各大会の展開を追うことができる。

今回のシリーズは、7日間で3つのタイトルが決まる密度の濃いスケジュールだ。しかも、3大会それぞれでフォーマットが異なるため、単に勝者を追うだけでなく、選手がどのように戦い方を変えていくのかを見る楽しさもある。

長丁場の予選でスコアをまとめる力。マッチプレーで相手を上回る勝負強さ。ステップラダー決勝でプレッシャーをはねのける精神力。女子プロボウリングの魅力が凝縮された1週間になるだろう。

 

ロチェスターの7日間がシーズンの勢力図を動かす

PWBAサマーシリーズ・ロチェスターは、単なる連続開催ではない。3大会の結果は、今後のタイトル争いだけでなく、年間最優秀選手争いにも大きな影響を与える可能性がある。

安定感を武器にポイントを積み上げる選手が抜け出すのか。短期決戦に強い選手がタイトルをさらうのか。あるいは、ニュー・フイフェンステファニー・ザバラといった有力選手を抑え、新たな名前が優勝者リストに刻まれるのか。

5月26日から6月1日まで、ABCゲーツボウルは女子プロボウリング界の中心となる。異なる形式、連日の熱戦、そして年間争いを占う重要な結果。PWBAサマーシリーズ・ロチェスターは、今シーズンの行方を大きく左右する見逃せないシリーズになりそうだ。

PWBA

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