シンガポールのニュー・ホイフェン選手
PWBA BowlTVオープン優勝でキャリア3勝目を達成!

2025年5月、米オハイオ州パルマハイツのヨークタウン・レーンで開催された「PWBA BowlTVオープン」において、シンガポール代表のニュー・ホイフェン(New Hui Fen)選手が見事優勝を果たしました。決勝では、同じくシンガポール代表であるチェリー・タン(Cherie Tan)選手を233対206で下し、プロ女子ボウリング協会(PWBA)ツアーでのキャリア3度目のタイトルを手にしました。

 

昨年のリベンジマッチを制す

今回の決勝戦は、昨年のBowlTVクラシック決勝と同じ顔合わせ。2024年はタン選手が優勝を果たしましたが、2025年はニュー選手がその雪辱を果たす形となりました。

とはいえ、本人は復讐心ではなく、「ボールの動きと適切な形を見ることに集中していた」と冷静な姿勢を貫いたことが勝利を引き寄せました。

 

マッチプレーを経てのセミファイナル進出

ニュー選手は、マッチプレーで9勝3敗という好成績を記録し、第2シードとして準決勝に進出。対戦相手は、オハイオ州出身のシャノン・プルホウスキー(Shannon Pluhowsky)選手でした。プルホウスキー選手はPWBAでの通算5勝目を狙うベテラン実力者で、今大会でも第4シードからステップラダー形式で勝ち上がってきた強敵です。

序盤、ニュー選手は第2フレームでオープンフレームとなるミスを出すも、プルホウスキー選手もストライクが続かない苦しい展開。中盤までは拮抗していましたが、後半に入るとニュー選手が爆発6フレーム目から10フレーム目までで5つのストライクを量産し、最終スコア224対217で接戦を制しました。

この勝利でニュー選手は決勝進出。プルホウスキー選手は3位で賞金4,000ドルを獲得しました。

 

決勝戦:同胞対決の行方

決勝では、同じくシンガポール代表のチェリー・タン選手と対戦。序盤は両者とも4フレーム中3つのストライクを記録する互角の展開。しかし、ニュー選手のスプリットでタン選手にリードのチャンスが到来します。

ところがタン選手は2度続けて7ピンを残し、攻勢に出きれず。これを機にニュー選手が再びリズムを取り戻し、5投連続ストライクを決めて完全に主導権を掌握します。

最終的には、ニュー選手が233点で試合を締めくくり、タン選手の206点を大きく上回る結果に。試合終了前に事実上勝負を決めた圧巻の内容で、PWBA通算3勝目を飾りました。

  • ニュー選手:優勝、賞金10,000ドル

  • タン選手:準優勝、賞金5,000ドル

 

チームメンバーの支え

今回のタイトルマッチでは、シンガポール代表の他のメンバーたちが試合中ずっと応援に立ち、精神的にも大きな支えとなりました。

アプローチに立っていても、ひとりで戦っている気がしない。背後には仲間の存在がある」と、ニュー選手はチームの絆に感謝の意を示しました。

 

ステップラダー方式での激戦

今大会はステップラダー形式で行われ、初戦ではプルホウスキー選手がジョーダン・スノッドグラス(Jordan Snodgrass)選手と対戦。試合は最終フレームまでもつれる接戦となりましたが、スノッドグラス選手が10フレームで2-10スプリットを出して失速。プルホウスキー選手が225点で勝利し、スノッドグラス選手は213点で5位(賞金3,000ドル)となりました。

次の対戦相手は、ケリー・クーリック(Kelly Kulick)選手。前回のPWBAクリーブランドオープンでも決勝に進出していたクーリック選手でしたが、今回はリズムを掴めず、3つのオープンフレームにより171点で敗退。プルホウスキー選手が211点で次戦へ駒を進めました。クーリック選手は4位で賞金4,000ドルを獲得しました。

 

努力の積み重ねが生んだ勝利、そして次なる挑戦へ

ニュー・ホイフェン選手の勝利は、日々の努力が形となった瞬間でした。試合後、「まだ実感は湧かないけれど、すぐに気持ちを切り替えて次の大会に臨みたい」と語り、すでに次のPWBAロックンロール・オープンへの準備を始めています。

PWBAサマーシリーズは、今大会に続いて「ロックンロール・オープン」が開催予定で、予選ラウンドを経た上位16名がシングル・エリミネーション方式のマッチプレーに挑むことになります。セミファイナル以降は一発勝負の1ゲームマッチとなり、ますます熾烈な戦いが予想されます。

ニュー選手のさらなる活躍と、シンガポールチームの団結力に、今後も注目が集まります。

 

関連リンク:PWBAサマーシリーズ公式情報ページ