アンダーソン&マッカーシー組が予選首位
PBA・PWBA混合ダブルス、160組の頂点へ好発進

実力者ペアが混戦の予選をリード

米国テキサス州ヒューストンのコッパーフィールド・ボウルで開催されている「Storm PBA/PWBA Striking Against Breast Cancer Mixed Doubles」で、アンドリュー・アンダーソンとエリン・マッカーシーのペアが予選首位に立った。

大会にはPBA、PWBAを代表する選手たちによる160チームが出場。金曜日と土曜日に4つのシフトに分かれ、各選手が7ゲーム、1チーム合計14ゲームを投球した。

アンダーソンは7ゲームで1,697ピン、マッカーシーは1,430ピンを記録。チーム合計3,127ピン、平均223.36という安定した成績で、全出場チームのトップに立った。

過去の優勝者やツアーを代表する選手が多数出場する中、首位から準決勝進出圏内までの争いは接戦となった。さらに今大会では、EJ・タケットによるPBAツアーのシーズン平均記録更新にも注目が集まっている。

競技としての見どころに加え、乳がんとの闘いを支援する慈善大会としての意義も大きい。優勝争いと社会貢献という二つの側面を持つ特別な大会が、決勝ラウンドへ向けて重要な局面を迎える。

 

歴代王者と注目ペアが上位に集結

アンダーソンの爆発力とマッカーシーの安定感

予選首位の原動力となったのは、アンダーソンの高い得点力だった。

7ゲーム合計1,697ピンは、1ゲーム平均に換算すると約242.4。トップ選手が集まる大会においても際立つ数字であり、チームを大きく押し上げた。

アンダーソンはPBAツアーで通算6勝を挙げ、そのうち1勝はメジャータイトル。2018年にはPBA年間最優秀選手にも選ばれている。

パートナーのマッカーシーも、PWBAツアー通算3勝を誇る実力者だ。3勝のうち2勝がメジャータイトルであり、大舞台で結果を残してきた経験を持つ。

今大会では、男女それぞれが通常の個人ゲームを投げ、その合計スコアがチーム成績となる。交互に投球するベーカー方式ではないため、一方の選手だけではなく、2人が継続してスコアを積み重ねる必要がある

アンダーソンの爆発力にマッカーシーの安定した投球が加わり、ペアとして完成度の高い予選となった。

 

大会連覇経験のサイモンセン組が24ピン差で追走

予選2位には、アンソニー・サイモンセンとダニエル・ウルバーノのペアが入った。

2人はCシフトをトップで通過し、14ゲーム合計3,103ピンを記録。首位のアンダーソン、マッカーシー組との差は、わずか24ピンだった。

サイモンセンとウルバーノは、2023年と2024年に今大会を連覇している。大会形式やレーンへの対応力、長丁場での戦い方を熟知しており、準決勝以降も有力な優勝候補となる。

ウルバーノは2021年にもEJ・タケットとのペアで優勝している。異なるパートナーと複数回頂点に立っていることからも、混合ダブルスにおける対応力の高さが分かる。

予選では首位に届かなかったものの、その差は1ゲームで十分に逆転できる範囲だ。過去2度の優勝経験を持つペアが、準決勝でどこまで順位を上げるか注目される。

 

ベテランと大学生による異色ペアが躍進

Dシフトでは、PBA50ツアーで活躍するトム・ヘスと、大学ボウラーのキーラ・マグサムによるペアがトップとなった。

実績豊富なベテランと若手選手による、今大会でも特に意外性のある組み合わせだ。

ペア結成のきっかけは、ヘスがチームUSAトライアルの順位表を確認したことだった。そこでマグサムの名前を見つけ、彼女が以前、ヘスの娘とアイオワ州のジュニア大会に出場していた選手だと気づいたという。

世代も競技経験も異なる2人だが、ヘスの豊富な経験とマグサムの若さがかみ合い、予選から上位争いに加わった。

ヘスは今季、PBA50ツアー年間最優秀選手争いの首位に立っている。翌週にはウェストバージニア州でシーズン最後のタイトル戦を控えており、連戦の中でも好調を維持している。

ヘスは今大会について、多くのボウラーが出場を望む重要な大会であり、主催者のドナ・コナーズと運営チームが素晴らしいイベントを作り上げていると語った。

その言葉からは、競技成績だけではなく、大会が持つ歴史や慈善活動への強い敬意が感じられる。

 

EJ・タケットがPBAシーズン平均記録に挑戦

今大会ではチーム成績に加え、EJ・タケットの個人記録にも大きな注目が集まっている。

ディアンドラ・アスバティとペアを組むタケットは、予選7ゲームで1,580ピンを記録した。

大会前の時点で、タケットは今季438ゲームを投球し、平均229.79を記録していた。これは、ジェイソン・ベルモンテが2017年に樹立したPBAツアーのシーズン平均記録229.39を上回る数字である。

記録更新を確定させるためには、準決勝4ゲームで少なくとも771ピンを記録する必要がある。

さらにタケット、アスバティ組が上位12チームによる最終ラウンドへ進出した場合、日曜日に投球する合計16ゲームで3,524ピンが必要となる。必要平均は220.25であり、今季のタケットの成績を考えれば現実的な数字だ。

ただし、ペアの予選順位は総合18位。12位のジェイク・ピーターズ、ステファニー・ジョンソン組とは31ピン差となっている。

個人記録を狙うだけでなく、まずは準決勝でチーム順位を上げ、上位12チームに入らなければならない。記録への挑戦と決勝進出争いが同時に進む、緊張感のある展開となりそうだ。

 

前回王者は16位、40位までが準決勝進出

Aシフトでは、ステュー・ウィリアムズとジョジー・バーンズのペアが、14ゲーム合計3,083ピンでトップとなった。

前回王者のクリス・ヴィアは、シャノン・プルホウスキーとペアを組み、総合16位で予選を通過した。

ヴィアは本来、前年にともに優勝したブリアナ・コテと出場する予定だったが、コテは緑内障手術からの回復中のため出場できなかった。

予選では、全選手が40フィートのオイルパターンで7ゲームを投球。上位40チームが日曜日の準決勝へ進んだ。

準決勝進出の最後の枠となる40位には、フランソワ・ラボアとクリスタル・エリオットのペアが入り、合計2,892ピンを記録した。

予選首位との差は235ピンあるものの、準決勝では4ゲームが追加される。短いゲーム数の中で好スコアが続けば、順位が大きく入れ替わる可能性もある。

 

最終決戦は総当たり戦、ステップラダー方式は採用せず

準決勝では、予選を通過した40チームが4ゲームを投球する。

その結果、通算成績の上位12チームがラウンドロビン方式のマッチプレーへ進出。各チームが対戦を重ね、全ラウンド終了時点で最も高い総得点を記録したチームが優勝となる。

PBAの多くの大会で採用されるステップラダー方式の決勝は行われない

ステップラダー方式では下位シードから順番に勝ち上がるため、最後の数試合で優勝者が決まる。一方、今大会では全ラウンドを通じた得点の積み重ねが重要になる。

また、すべてのラウンドで各選手が個人ゲームを投げ、そのスコアを合算する。ベーカー方式のダブルスゲームは行われない

一時的な爆発力だけでなく、2人が最後まで安定してスコアを残せるかどうかが勝敗を左右する。

 

勝敗を超えて受け継がれる大会の使命

「Storm PBA/PWBA Striking Against Breast Cancer Mixed Doubles」は、男女のトップボウラーが競う世界最高水準の混合ダブルス大会である。

しかし、その価値は競技結果だけでは語れない。

大会創設者のドナ・コナーズは、長年PWBAツアーで活躍し、親しい友人でもあったルーシー・ボノーをたたえるため、26年にわたってこの大会を運営してきた。

2000年の第1回大会以降、X Out Breast Cancer Foundationは乳がんとの闘いを支援するため、累計100万ドルを超える資金を集めている。

トップ選手が真剣勝負を繰り広げることで関心を集め、その力を乳がん支援につなげる。競技と慈善活動が一体となっている点こそが、この大会を特別な存在にしている。

優勝争いでは、予選首位のアンダーソン、マッカーシー組を、過去2度の優勝を誇るサイモンセン、ウルバーノ組が僅差で追う。

そこにヘス、マグサム組のような異色ペアや、シーズン記録更新を目指すタケットが加わり、準決勝以降も予測の難しい戦いが続く。

首位ペアが勢いを維持して頂点に立つのか。歴代王者が経験を生かして逆転するのか。それとも、新たなペアが大会史に名前を刻むのか。

優勝争いの行方とともに、26年にわたって受け継がれてきた乳がん支援への思いにも注目したい。

2026 STORM PBA/PWBA Mixed Doubles

予選7ゲーム終了時 順位表

順位女子選手女子合計男子選手男子合計チーム合計
1Erin McCarthy1,430Andrew Anderson1,6973,127
2Danielle Urbano1,426Anthony Simonsen1,6773,103
3Rocio Restrepo1,403Deo Benard1,6973,100
4Josie Barnes1,456Stu Williams1,6273,083
5Kayla Sommer1,538Dawson Peterson1,5353,073
6Lauren Russo1,498Matt Russo1,5733,071
7Sydney Bohn1,392Cam Crowe1,6773,069
8Diana Zavjalova1,370Marshall Kent1,6763,046
9Kiera Maggiami1,423Tom Hess1,6223,045
10Annalise Obryant1,434Spencer Robarge1,6093,043
11Liz Kuhlkin1,499Richard Teece1,5413,040
12Stefanie Johnson1,532Jake Peters1,4983,030
13Breanna Clemmer1,353Graham Fach1,6713,024
14Lynda Barnes1,422Ryan Barnes1,5943,016
15Julia Bond1,394Mitch Hupe1,6183,012
16Shannon Pluhowsky1,373Chris Via1,6303,003
17Katelyn Abigania1,358Tim Foy Jr.1,6443,002
18Diandra Asbaty1,419EJ Tackett1,5802,999
19Nora Johansson1,466Alexander Horton1,5302,996
20Jordan Snodgrass1,492Frank Snodgrass1,4992,991
21Stephanie Zavala1,475Sean Rash1,5112,986
22Macy Jones1,437Kyle Barnes1,5402,977
23Hope Gramly1,393Alec Keplinger1,5702,963
24Alexis Runk1,355Brandon Runk1,5962,951
25Karsyn Lukosius1,354Brandon Bohn1,5902,944
26Olivia Farwell1,370Nick Varano1,5692,939
27Victoria Varano1,377Lance Jackson1,5582,935
28Kara Manglola1,361Patrick Dombrowski1,5612,922
29Isabel Allen1,328Boog Krol1,5902,918
30Jade Cote1,329Riley Woodard1,5872,916
31Shannon Peyton1,423Nick Kruml1,4922,915
32Kristen Moore1,314Bryce Oliver1,5952,909
33Sarah Klassen1,312Eric Jones1,5962,908
34Maria Bulanova1,491J.T. Clemons1,4152,906
34Summer Jasmin1,415Nathan Bohr1,4912,906
36Victory White1,305Brad Miller1,5922,897
37Lindsay Boomershine1,420Keven Williams1,4752,895
38Bernice Lim1,311Jaris Goh1,5832,894
38Mattyn Warner1,368Nate Purches1,5262,894
40Crystal Elliott1,406Francois Lavoie1,4862,892