2026年PBAシニア全米オープン
シスラーが予選2日目もトップ維持
首位を守ったシスラー、問われたのは「修正力」
2026年PBAシニア全米オープンは、予選2日目を終えてリッキー・シスラーが首位の座を守った。
初日に好スコアを並べたシスラーだったが、2日目のレーンコンディションは簡単ではなかった。ストライクの数は初日ほど伸びず、思い通りにボールが反応しない場面もあった。それでも、状況を冷静に読み取り、投球ラインや角度を細かく調整。木曜日に行われた6ゲームで1,356ピンを積み上げ、12ゲーム合計2,772ピンでトップを維持した。
この日のスコアは254、221、200、234、213、234。圧倒的なビッグゲームで突き放したというよりも、苦しい時間帯を最小限の失点で乗り切った内容だった。シニアのメジャートーナメントでは、派手なストライクラッシュだけでなく、変化するレーンに対していかに正しい判断を続けられるかが重要になる。シスラーの2日目は、その経験値と対応力が表れた一日だった。
冷静さを失わなかったシスラー、追うアンジェロと実力者たち
シスラーは試合後、自身の内容について「今日はよく戦えたと思う」と振り返った。
初日ほどストライクが続かなかったものの、本人が評価したのはスコア以上にメンタル面だった。狙ったスポットへボールが同じように届かなくなったことを感じ取り、2ゲーム目以降はダウンレーンでの角度を変えながら対応。毎ショットごとに状況を確認し、より良い投球を探り続けた。
「大事なのは、実際のスコアよりも頭を冷静に保つこと。見えているものをもとに、良い判断をし続けたい」
シスラーのコメントからは、レーン変化に対して感情的にならず、観察と判断を積み重ねる姿勢がうかがえる。ボウリングでは、わずかなラインのズレやボールの反応の違いがスコアに直結する。だからこそ、うまくいかない時間帯に焦らず、修正を重ねられる選手が上位に残る。
金曜日には、39フィートのフレッシュなオイルパターンで予選最後の6ゲームが行われる。シスラーは、できればよりストレートなラインで攻めたい考えだ。
6カ月前にはラスベガスで開催された2025年サウスポイント・スーパーシニア・シュートアウト KRストライクフォース・チャンピオンシップで優勝。その大会では、外側のラインをまっすぐ使う攻め方が機能し、ジョン・バーケットを破ってタイトルを獲得した。
シスラーは「ストレートに投げられるなら、その方が好きだ」と語っている。深いラインよりも、右外を使ってシンプルにポケットを突く展開の方が、自身にとっては心地よいようだ。ただし、レーンは他の選手の投球によって刻々と変化する。理想のラインを長く使えるかどうかは、同じシフトで投げる選手たちがどのようにレーンを削っていくかにも左右される。
首位シスラーを31ピン差で追うのはブラッド・アンジェロ。2日間の合計は2,741ピンで、逆転を狙うには十分な位置につけている。
アンジェロはこの日、新しいボールでスタートし、229、254、168を記録。その後ボールチェンジを行い、238、216、254と立て直した。3ゲーム目の168は痛いスコアだったが、そこで崩れ切らず、後半にしっかりと修正した点が大きい。
アンジェロは「72フレームあるものとして考えている」と語った。長い予選では、悪いショットもあれば、不運なピンアクションもある。反対に、流れが味方する場面も必ずある。だからこそ、短期的なミスに引きずられず、全体を見ながら戦うことが重要だという考えだ。
この日は初日よりもやや右側のラインを使えたことで、ストライクを続けやすかったと分析している。一方で、ボールの反応が少しでも合わなければ、ストライクの連続は難しくなる。アンジェロはレーン上でのボールの動きやピンへの入り方を細かく観察しながら、上位争いに踏みとどまった。
3位にはジョン・バーケットが2,709ピンで続く。アンジェロとの差は32ピン。首位シスラーから見ても63ピン差であり、最終予選の展開次第では一気に順位が入れ替わる可能性がある。
さらに注目すべきは、クリス・バーンズの急浮上だ。Bシフトで投球したバーンズは、2ブロック目に平均236を記録し、29位から4位へジャンプアップ。経験豊富な実力者が上位争いに加わったことで、トーナメントの緊張感はさらに高まっている。
5位にはトム・カーターが2,661ピンで入った。カーターはアンジェロと同じペアで投球し、最後の4ゲームで平均246という素晴らしい内容を見せた。アンジェロもカーターの投球を称賛しており、自身が168を打った同じペアでカーターが266を記録したことに触れている。
アンジェロにとっては、その場面でより早くカーターのラインに寄せるべきだったという反省もあったようだ。数ショット分、ボールにこだわりすぎたことで対応が遅れたが、その後のボールチェンジで再びラインを見つけ、一日を大きく崩さずに終えた。
この日の最大のジャンプアップを果たしたのはロバート・ローレンスだった。6ゲームで1,437ピンを打ち上げ、58位から9位へ急浮上。予選突破圏内に一気に入り、最終日の注目選手の一人となった。
今大会には105名が出場しており、金曜日に予選最後の6ゲームが行われる。Cシフトが米東部時間午前11時、Aシフトが午後2時30分、Bシフトが午後6時にスタートする予定だ。予選終了後、上位24名が土曜日から始まるラウンドロビン方式のマッチプレーへ進出する。
予選2日目終了時点のトップ10
1位 リッキー・シスラー 2,772ピン(+372)
2位 ブラッド・アンジェロ 2,741ピン(+341)
3位 ジョン・バーケット 2,709ピン(+309)
4位 クリス・バーンズ 2,682ピン(+282)
5位 トム・カーター 2,661ピン(+261)
6位 アンドレス・ゴメス 2,653ピン(+253)
7位 トム・アドコック 2,636ピン(+236)
8位 トム・ドーティ 2,634ピン(+234)
9位 ロバート・ローレンス 2,633ピン(+233)
10位 ミカ・コイヴニエミ 2,621ピン(+221)
最終予選は首位争いとトップ24争いが焦点に
予選2日目を終えて、リッキー・シスラーは首位を守った。しかし、その差は決して安全圏とは言えない。2位ブラッド・アンジェロとは31ピン差、3位ジョン・バーケットとも63ピン差。1ゲームで十分に入れ替わる可能性のある接戦だ。
シスラーにとって最終予選の鍵は、フレッシュな39フィートパターンでどれだけ自分の得意なラインを使えるかにある。外側をストレートに攻める展開になれば、過去の優勝経験も含めて大きな強みになるだろう。一方で、レーンの変化が早く、深いラインへの移行を迫られるようであれば、再び冷静な判断力と修正力が試される。
追うアンジェロ、バーケット、バーンズ、カーターらも、それぞれ十分な経験と実力を持つ選手たちだ。特にバーンズのように一気に順位を上げてきた選手がいることを考えると、上位争いはまだ予断を許さない。
また、ロバート・ローレンスの急浮上が示したように、トップ24入りをめぐる争いも激しくなっている。最終予選の6ゲームは、優勝争いの流れを決めるだけでなく、マッチプレー進出者を決定づける重要なラウンドとなる。
シスラーが首位を守ったまま次のステージへ進むのか。それとも、追い上げる実力者たちが逆転への足がかりをつかむのか。2026年PBAシニア全米オープンは、最終予選を迎えてさらに緊張感を増している。
