アンドレス・ゴメスが首位拡大
2026 PBA Senior U.S. Open連覇へ王手

王者ゴメス、パーフェクトゲームで主導権を握る

2026年のPBA Senior U.S. Openは、いよいよ優勝争いが佳境を迎えている。土曜日に行われたラウンドロビン・マッチプレーで、ディフェンディングチャンピオンのアンドレス・ゴメスが首位を堅持。さらに2位との差を広げ、連覇へ向けて大きな一歩を踏み出した。

この日のゴメスは、まさに最高の形でスタートを切った。ラウンドロビン・マッチプレー最初のゲームで300点のパーフェクトゲームを達成。序盤から会場の空気をつかみ、ライバルたちに強烈なインパクトを与えた。

午前の6ゲームでは、300、178、278、214、268、233を記録し、5勝1敗。合計ピンフォールは1,471に達した。スコアだけを見れば波もあるが、要所でビッグゲームを打ち、首位を守るだけでなくリードを広げた点は大きい。

一方で、午後のブロックではレーンコンディションの変化に苦しみ、勝利は2試合にとどまった。それでもボーナスピンを含めた総合成績は7,102ピン。2位のクリス・バーンズ128ピン差をつけ、最終日を首位で迎えることになった。

 

午前は圧巻、午後は試練 U.S. Openらしい難コンディション

ゴメスの土曜日は、完璧な立ち上がりから始まった。最初のゲームで300点を叩き出すと、その後も278、268と高得点を重ね、午前のブロックで大きな貯金を作った。

本人も試合後、「素晴らしいスタートだった」と振り返っている。金曜日と同じように、レーンの変化を先読みできていたことが好成績につながった。特に第4ゲームでは、ボールがレーン奥でやや遅く感じられたため、より素早く反応するボールへ変更。その判断が奏功し、午前の終盤を力強く締めくくった。

この対応力こそ、ゴメスの強さを象徴している。U.S. Openのような厳しい大会では、単にストライクを重ねる力だけでは勝ち切れない。レーンの変化を読み、投球ラインを調整し、必要であれば迷わずボールを替える。そうした判断の早さと精度が、長丁場のマッチプレーでは大きな差になる。

しかし、午後のブロックでは状況が一変した。ゴメスのスコアは214、205、228、235、187、204。大崩れではないものの、午前のような爆発力は影を潜めた。勝利も2試合にとどまり、本人も「午後はより大きなチャレンジだった」と認めている。

苦戦の要因は、レーンコンディションの変化にあった。大会期間中は比較的涼しい日が続いていたが、この日は気温が80度(華氏80度は、摂氏約26.7度)を超えたことで、レーン上の摩擦が増加。特に午後のバーンブロックでは、想定以上にフリクションが強まり、ボールの動きに微妙なズレが生じた。

ゴメスは「今日はレーンが非常にタフだった」と語っている。170点台のゲームも多く見られたことから、選手全体にとっても簡単なコンディションではなかったことがうかがえる。まさに「U.S. Openらしい厳しさ」が顔を出した一日だった。

ゴメス自身も、午後の対応について反省を口にしている。摩擦の増加に気づきながら、変化に対して十分に先手を打てなかったという。午前はレーンの動きを的確に予測できていたが、午後はその判断がわずかに遅れた。トッププロ同士の争いでは、そのわずかな遅れが勝敗に直結する

それでも、首位を守り切った事実は重い。12ゲームのマッチプレーを終え、ゴメスは7勝5敗。ボーナスピン210を加え、総ピン7,102で単独トップに立っている。2位のクリス・バーンズは6,974ピンで、その差は128ピン。決して安全圏とは言えないが、最終日に向けて主導権を握っているのは間違いなくゴメスだ。

2位につけるバーンズは、経験と勝負強さを兼ね備えた実力者である。128ピン差は大きいようで、12ゲームが残る展開では十分に逆転可能な数字でもある。ゴメスが首位を守るためには、日曜日も安定したスコアメイクと、レーン変化への素早い対応が求められる。

3位には、2021年のSenior U.S. Open王者トム・ヘス6,934ピンで続く。ヘスは会場であるハイランドパーク・レーンズでもタイトル獲得経験があり、この舞台をよく知る選手だ。4位には、PBA50メジャー2勝を誇るトム・ドーティ6,880ピンでつけている。

さらに注目すべきは、ステップラダー決勝進出を懸けた5位争いだ。リッキー・シスラーブラッド・アンジェロ6,839ピンで並び、5位タイにつけている。トップ5に入るかどうかは、優勝争いに加われるかどうかを分ける重要なラインだ。

そのすぐ後ろには、マリオ・キンテロ6,827ピンで迫っている。5位との差はわずか12ピン。さらにダン・ノールトンバディ・マウントキャッスルロバート・ローレンスも上位進出を狙える位置におり、最終日は1ゲームごとに順位が大きく動く可能性がある。

現在のトップ10は以下の通り。

 1位 アンドレス・ゴメス:7,102ピン、マッチプレー7勝5敗
 2位 クリス・バーンズ:6,974ピン、7勝5敗
 3位 トム・ヘス:6,934ピン、6勝6敗
 4位 トム・ドーティ:6,880ピン、6勝6敗
 5位タイ リッキー・シスラー:6,839ピン、6勝6敗
 5位タイ ブラッド・アンジェロ:6,839ピン、5勝7敗
 7位 マリオ・キンテロ:6,827ピン、8勝3敗1分
 8位 ダン・ノールトン:6,764ピン、8勝4敗
 9位 バディ・マウントキャッスル:6,729ピン、9勝3敗
 10位 ロバート・ローレンス:6,724ピン、6勝6敗

この順位表から見えてくるのは、単純な勝敗数だけでは測れないU.S. Openの難しさだ。たとえば、バディ・マウントキャッスルは9勝3敗とトップ10内で最も優れたマッチプレー成績を残している。しかし、総ピンでは9位にとどまっている。反対に、ゴメスは7勝5敗ながら、パーフェクトゲームを含む大きなスコアでリードを築いた。

つまり、このフォーマットでは「勝つこと」と同じくらい、どれだけ大きく打てるかが重要になる。勝利ボーナスを積み重ねるだけでなく、ビッグゲームで一気に差を広げる力が必要だ。ゴメスはその両面で上位を維持している。

日曜日には、さらに12ゲームのラウンドロビン・マッチプレーが行われる。東部時間の正午から最初の6ゲーム、午後4時30分から最後の6ゲームが予定されており、その結果によってステップラダー決勝に進出するトップ5が決まる。決勝は午後8時30分から行われ、優勝者には賞金15,000ドルメジャータイトルが授与される。

ゴメスにとって最大のテーマは、午後に見せた対応の遅れを修正できるかどうかだ。本人も同じミスを繰り返すつもりはない。自身のボールラインナップの中から、変化するレーンに最も合う一球を見極め、首位シードを守ることを狙う。

トップシードを獲得できれば、ステップラダー決勝では最後の1試合に勝つだけで優勝が決まる。長丁場を戦い抜いた選手にとって、これは大きなアドバンテージだ。だからこそ、ゴメスは日曜日のマッチプレーでトップの座を守り抜く必要がある。

ただし、追撃陣も手ごわい。バーンズ、ヘス、ドーハーティはいずれも経験豊富で、メジャーの舞台で勝つために必要な冷静さを備えている。5位争いも極めて接近しており、1つのオープンフレーム、1つのスプリット、1つのボールチェンジが運命を分ける展開になりそうだ。

 

最終日の鍵は、ゴメスの修正力追撃陣の爆発力

土曜日のアンドレス・ゴメスは、王者らしい強さと、U.S. Openの厳しさの両方を見せた。午前のパーフェクトゲームは圧巻であり、レーンを読み切ったボールチェンジも見事だった。一方で午後は、コンディションの変化に苦しみ、わずかな判断の遅れがスコアに影響した。

それでも、ゴメスは首位のまま最終日へ進む。2位バーンズとの差は128ピン。連覇を狙ううえで有利な立場にいることは間違いない。しかし、残り12ゲームとステップラダー決勝を考えれば、勝負はまだ終わっていない

最終日の焦点は明確だ。ゴメスがレーン変化に対してどれだけ早く修正できるか。そして、バーンズ、ヘス、ドーティら追撃陣がどこまで差を詰められるか。さらに、トップ5入りを懸けた中位勢の争いも、最後まで目が離せない。

2026 PBA Senior U.S. Openは、メジャータイトルにふさわしい緊張感を帯びて最終局面へ入った。ゴメスが王者として首位を守り切るのか。それとも、経験豊富なライバルたちが逆転劇を演じるのか。

賞金15,000ドルと栄誉あるメジャータイトルを懸けた戦いは、いよいよ決着の時を迎える。

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