濱﨑りりあ、プロ初戦で衝撃V 藤永北斗は大会連覇を達成
Glicoセブンティーンアイス杯
山形に集った192名、2日間の熱戦が閉幕
「Glicoセブンティーンアイス杯」第13回プロアマボウリングトーナメントが、2026年5月23日、24日の2日間にわたり、山形県山形市の山形ファミリーボウルで開催された。会場は52レーンを備える大型センター。広いコンコースを持つ場内には、男子112名、女子80名、合計192名のプロ・アマ選手が集結し、初日から多くの観客が足を運んだ。東北の地で行われた今大会は、プロの意地、若手の勢い、アマチュア選手の健闘が交差する、見応え十分の2日間となった。
大会は公益社団法人日本プロボウリング協会が主催し、江崎グリコ株式会社、公益社団法人日本ボウリング場協会が特別協賛。競技は例年通り、男女それぞれABシフトに分かれて予選8ゲームを行い、各シフト上位者が準決勝へ進出。準決勝6ゲームを加えた通算14ゲームの上位4名が、決勝ステップラダーへ進む方式で実施された。決勝は4位決定戦、3位決定戦、優勝決定戦の各1ゲームマッチ。1投の失投が勝敗を大きく左右する短期決戦ならではの緊張感に包まれた。
今大会で大きな注目を集めたのは、女子の濱﨑りりあによるプロデビュー戦優勝、そして男子の藤永北斗による大会連覇である。濱﨑は2026年プロ入りの20歳。プロボウラーライセンス取得からわずか10日で初優勝を飾り、鮮烈な第一歩を刻んだ。一方の藤永は、昨年の第12回大会に続く連覇を達成。今季開幕戦を制し、自身通算5勝目を挙げた。
勝負どころで明暗が分かれた決勝ステップラダー
決勝ステップラダーに進出した男子は、1位通過の藤永北斗、2位通過の福原尊、3位通過の西山翔悟、4位通過の倉持悠人。女子は、1位通過の濱﨑りりあ、2位通過の金子萌夏、3位通過の久保田彩花、4位通過の野仲美咲の4名だった。
男子4位決定戦は、西山翔悟と倉持悠人の対戦。ともに63期生で、ライセンス番号も1番違いという同期対決となった。序盤は倉持がダブルスタートを決めて先行。西山は左レーンのアジャストに苦しみ、4フレームでスプリットを出すなど苦しい展開となった。中盤には両者ともオープンフレームを出し、流れをつかみ切れない時間が続く。それでも終盤、西山が9フレームからオールウェイを決めて逆転。粘り強い投球で勝ち上がりを決めた。決勝スコアは西山196、倉持190だった。
女子4位決定戦では、久保田彩花と野仲美咲が対戦した。久保田はオープンスタートとなったものの、3フレームからターキーを決めて巻き返す。一方の野仲も4フレームからダブルを決め、試合は接戦に。しかし6フレームで久保田がビッグ5に見舞われ、流れは野仲へ傾く。野仲は7フレームからターキーを決めてリードを広げ、そのまま逃げ切った。スコアは野仲226、久保田188。野仲が3位決定戦へ進出した。
男子3位決定戦は、福原尊と西山翔悟による再びの63期生対決となった。両者ともオープンスタートという静かな立ち上がりだったが、福原は2フレーム以降にストライクを重ね、着実に主導権を握っていく。西山は今度は右レーンのアジャストに苦戦し、ストライクを連続させることができなかった。福原は終盤まで安定した投球を見せ、254対174で快勝。優勝決定戦へ駒を進めた。
女子3位決定戦は、金子萌夏と野仲美咲の対戦。両者ストライクスタートとなったが、金子が序盤からストライクを重ねて勢いに乗る。野仲は左レーンに苦しみ、4フレームで7-10スプリット。反撃のきっかけをつかめないまま、金子がリードを広げていった。金子も9フレームで7-10を出したものの、それまでの貯金を生かし、221対184で勝利。初タイトルを懸けて、優勝決定戦へ進んだ。
男子優勝決定戦は、藤永北斗と福原尊の対戦。ディフェンディングチャンピオンの藤永に、初優勝を狙う福原が挑む構図となった。左投げの藤永、右両手投げの福原。スタイルの異なる両者は、序盤からストライクを重ね、決勝にふさわしいハイレベルな打ち合いを展開した。
試合は互いに5連続ストライクで始まる圧巻の立ち上がり。6フレームで両者がスペアカウントとなり、7フレームでは再びそろってストライク。同ピンのまま終盤へ入る、息詰まる展開となった。勝負を分けたのは8フレーム。福原が厚めに入り8本カウントとなった一方、藤永はストライクを重ねて一歩リード。さらに9フレームでもストライクを決め、勝負どころで王者の強さを見せた。
福原も9フレームでストライクを返し、最後まで食い下がった。しかし10フレーム1投目でストライクを奪えず、藤永の優勝が決定。最終スコアは藤永256、福原239。藤永は「Glicoセブンティーンアイス杯」連覇を達成し、通算5勝目を挙げた。
大会の最後を飾った女子優勝決定戦は、濱﨑りりあと金子萌夏の対戦だった。濱﨑はルーキーにしてプロ初戦。金子は初タイトルを狙う一戦であり、どちらにとっても大きな意味を持つゲームとなった。
試合は両者スペアスタート。男子決勝のストライクラッシュとは対照的に、静かな立ち上がりとなった。先に流れを失ったのは金子。3フレームで厚めに入りスプリットを出し、濱﨑が一歩リードを奪う。濱﨑は4フレームからレーンに対応し、そこから5連続ストライク。プロ初戦とは思えない落ち着きと修正力で、試合の主導権を握った。
金子は5フレームにもスプリットを出し、スコアメイクに苦しむ展開となった。終盤、9フレームで濱﨑のストライクが止まったところから金子も反撃を試みたが、序盤から中盤にかけて広がった差は大きかった。最終スコアは濱﨑245、金子190。濱﨑がプロデビュー戦で初優勝、初タイトルを獲得した。
この勝利は、単なる若手選手の初優勝ではない。資料によれば、プロデビュー戦での優勝は2007年の池田美葉以来の快挙とされている。さらに濱﨑は、準決勝第1シリーズで821点を記録し、自身初の公認800シリーズも達成。プロ初戦で公認800シリーズと優勝を同時に成し遂げたことは、今後の女子プロボウリング界に新たなスター候補が現れたことを強く印象づけた。
今大会では、決勝進出者以外にも多くの好記録が生まれた。男子では藤永北斗が準決勝第1シリーズで804、福原尊が812を記録し、公認800シリーズを達成。女子では濱﨑りりあが821を記録した。また、パーフェクトゲームでは、プロの山下昌吾、寺下智香、倉持悠人に加え、アマチュアの志賀悠吾が300ゲームを達成。プロアマ大会らしく、プロだけでなくアマチュア選手の活躍も大会を大きく盛り上げた。
アマチュア表彰では、男子の鈴木大介が通算14ゲーム3220点を記録し、総合12位でベストアマを獲得。女子では渡辺未希が予選8ゲーム1639点でアマトップとなった。
王者の連覇と新星の誕生が刻まれた大会
第13回「Glicoセブンティーンアイス杯」は、男子では藤永北斗の大会連覇、女子では濱﨑りりあのプロデビュー戦優勝という、記録にも記憶にも残る大会となった。
藤永は、優勝決定戦で福原尊とのハイレベルな打ち合いを制した。序盤から互いにストライクを重ねる緊迫の展開の中、8フレーム以降の勝負どころで確実に流れをつかんだ投球は、ディフェンディングチャンピオンの名にふさわしいものだった。昨年に続く大会連覇、そして通算5勝目。今季開幕戦を制したことで、今後のシーズンに向けても大きな弾みをつけた。
一方、濱﨑りりあの優勝は、今大会最大のニュースと言っていい。プロボウラーライセンス取得からわずか10日で臨んだプロ初戦で、準決勝では公認800シリーズを達成し、決勝では1位通過から堂々の優勝。合格時のプロフィールに掲げた「ボウリング界のスーパースターになる!!」という抱負に向け、これ以上ない第一歩を踏み出した。
山形ファミリーボウルに集った192名の選手たちが繰り広げた2日間は、プロの勝負強さ、若手の可能性、アマチュアの情熱が凝縮された大会だった。王者が王者であり続ける難しさを乗り越えた藤永北斗。そして、プロとしての物語を最高の形で始めた濱﨑りりあ。二人の優勝は、今後のボウリング界に向けた大きな期待を生み出した。
「Glicoセブンティーンアイス杯」第13回大会は、東北・山形の地から、ボウリング界の現在と未来を鮮やかに映し出した大会となった。次の舞台で藤永が連勝街道をどこまで伸ばすのか。そして濱﨑が鮮烈なデビューをどのような成長につなげていくのか。今後の両選手の投球から、ますます目が離せない。
| 順位 | 氏名 | 所属 / 用品契約 | 賞金 / 備考 |
|---|---|---|---|
| 優勝 | 藤永 北斗 | N&KCo.,Ltd. / サンブリッジ | 800,000円 |
| 第2位 | 福原 尊 | 株式会社コロナワールド | 400,000円 |
| 第3位 | 西山 翔悟 | ITカンファー株式会社 / HI-SP | 250,000円 |
| 第4位 | 倉持 悠人 | 大学ボウル | 180,000円 |
| 第5位 | 斉藤 琢哉 | 伊勢原ボウリングセンター | 140,000円 |
| 第6位 | 入口 光司 | ラウンドワンジャパン / ABS | 110,000円 |
| 第7位 | 羽ヶ﨑 匠海 | 株式会社ボウルスター | 90,000円 |
| 第8位 | 安里 秀策 | 株式会社コロナワールド | 80,000円 |
| 第9位 | 小原 照之 | スターレーン | 70,000円 |
| 第10位 | 福丸 哲平 | 株式会社グランドボウル | 60,000円 |
| 第11位 | 川添 奨太 | ハイ・スポーツ社 | 55,000円 |
| 第12位 | 鈴木 大介 | 山形ファミリーボウル | ベストアマ |
| 第13位 | 立花 仁貴 | 洛陽総合高等学校 | 50,000円 |
| 第14位 | 平岡 勇人 | ラウンドワンジャパン / HI-SP | 48,000円 |
| 第15位 | 佐藤 貴啓 | ドリームスタジアム太田 | 46,000円 |
| 第16位 | 宮澤 拓哉 | パークレーン高崎・上武大学 / サンブリッジ | 44,000円 |
| 第17位 | 坂本 就馬 | 永山コパボウル | 42,000円 |
| 第18位 | 江川 司 | 株式会社GENDA GiGO Entertainment | 40,000円 |
| 第19位 | 藤村 隆史 | 株式会社コロナワールド | 39,000円 |
| 第20位 | 舘 侑希 | 山形ファミリーボウル | アマ第2位 |
| 第21位 | 立花 尚貴 | 日場協枠・LOUNGE & BOWL B-lax | アマ第3位 |
| 第22位 | 大久保 雄矢 | プロショップ・エム エムボウル | 38,000円 |
| 第23位 | 松浦 和彦 | フリー | 37,000円 |
| 第24位 | 大門 弘夢 | ヤマコーボウル | アマ第4位 |
| 第25位 | 伊藤 勇基 | 山形ファミリーボウル | アマ第5位 |
| 第26位 | 内藤 広人 | フリー / サンブリッジ | 36,000円 |
| 第27位 | 遠藤 誠 | フリー | 35,000円 |
| 第28位 | 早坂 友伸 | 山形ファミリーボウル | アマ第6位 |
| 第29位 | 志賀 悠吾 | 山形ファミリーボウル | アマ第7位 |
| 第30位 | 小鹿 大樹 | N&KCo.,Ltd. / 弘前ファミリーボウル / サンブリッジ | 34,000円 |
| 第31位 | 斎藤 祐太 | 株式会社ボウルスター | 33,000円 |
| 第32位 | 佐藤 優太 | 山形ファミリーボウル | アマ第8位 |
| 順位 | 氏名 | 所属 / 用品契約 | 賞金 / 備考 |
|---|---|---|---|
| 優勝 | 濱﨑 りりあ | 桜ヶ丘ボウリングセンター | 800,000円 |
| 第2位 | 金子 萌夏 | 相模原パークレーンズ | 400,000円 |
| 第3位 | 野仲 美咲 | ココレーン | 250,000円 |
| 第4位 | 久保田 彩花 | 相模原パークレーンズ | 180,000円 |
| 第5位 | 姫路 麗 | フリー | 140,000円 |
| 第6位 | 寺下 智香 | 神戸六甲ボウル / サンブリッジ | 110,000円 |
| 第7位 | 渡辺 莉央 | ITカンファー株式会社 | 90,000円 |
| 第8位 | 霜出 佳奈 | サンスクエアボウル / HI-SP | 80,000円 |
| 第9位 | 坂倉 にいな | カニエJAPAN・アソビックス | 70,000円 |
| 第10位 | 堀井 春花 | J-Bowl御坊 / HI-SP | 60,000円 |
| 第11位 | 緒方 彩音 | 株式会社コロナワールド / 株式会社ボウルスター | 55,000円 |
| 第12位 | 倉田 萌 | サッポロオリンピアボウル | 50,000円 |
| 第13位 | 越智 真南 | 平和島スターボウル / ABS | 48,000円 |
| 第14位 | 佐藤 まさみ | ダイトースターレーン / ABS | 46,000円 |
| 第15位 | 中島 瑞葵 | フリー / ABS | 44,000円 |
| 第16位 | 緒方 美空 | 株式会社コロナワールド / 株式会社ボウルスター | 42,000円 |
| 第17位 | 坂野 ニイナ | ジョイナスボウル | 40,000円 |
| 第18位 | 小林 よしみ | イリスボウル | 39,000円 |
| 第19位 | 名和 秋 | 株式会社コロナワールド | 38,000円 |
| 第20位 | 三上 彩奈 | 株式会社Star Like / STAR LIKE BOWL | 37,000円 |
| 第21位 | 三浦 美里 | ラウンドワンジャパン | 36,000円 |
| 第22位 | 崎山 穂花 | タチバナボウル | 35,000円 |
| 第23位 | 丹羽 由香梨 | カニエJAPAN・アソビックス / HI-SP | 34,000円 |
| 第24位 | 平野 志帆 | フリー | 33,000円 |
| 第25位 | 松永 裕美 | ABS | 32,000円 |
| 第26位 | 近藤 菜帆 | ALSOK愛知株式会社 | 31,000円 |
| 第27位 | 竹山 亜希 | フリー / サンブリッジ | 30,000円 |
| 第28位 | 座間 美子 | Zohy、株式会社コロナワールド | 30,000円 |
| 第29位 | 桑藤 美樹 | 株式会社スポルト / ABS | 30,000円 |
| 第30位 | 大根谷 愛 | E-BOWLトマト西宮 | 30,000円 |
| 第31位 | 川田 菜摘 | フリー / ABS | 30,000円 |
| 第32位 | 後藤 光々音 | 株式会社サウンド・ストーリー / サンブリッジ | 30,000円 |
