日本プロボウリング協会が日置秀一プロのSNS発信に対し対応を公表
SNS利用とプロの責任を問う

2025年6月24日、公益社団法人日本プロボウリング協会(以下、JPBA)は、同協会所属のプロボウラー・日置秀一氏によるSNSおよびYouTube上での発信内容に関して、公式な見解と今後の対応方針を発表しました。協会は、これまでに寄せられた多くの意見や懸念に応える形で、今回の事案の詳細を明らかにしています。

 

SNS時代におけるアスリートの発信力とその責任

現代において、SNSはアスリートが自らの考えや日常を発信できる強力なツールである一方、発信の内容によっては多くの人々や組織に影響を与える可能性もあります。今回、日本プロボウリング協会が示した対応は、まさに「発信の自由」と「組織内ルール」のバランスを問うものです。

 

発信内容と協会の対応の経緯

協会への批判を含んだ発信

日置氏は、SNSやYouTubeを通じて協会の運営体制や大会の運営方法、会場の在り方などに対し批判的な見解を表明。その内容について、ファンや業界関係者の間で賛否が分かれ、大きな議論を呼びました。

協会は、これらの発言そのものの「正否」については処分の直接的理由とはしていませんが、次の点で問題があると判断しています。

  • 協会や関係者への名誉棄損と取られかねない表現

  • 内部手続きを踏まず、SNS上で直接的な批判を行った点

  • ファンやスポンサーに誤解を与える可能性のある不用意な表現

  • 協会規則に反した一連の発信行為

 

繰り返されてきた注意と経緯

協会によれば、日置氏にはこれまでにもSNSでの発信に関する注意が複数回行われており、直近では2024年9月にも注意喚起がされていたとのことです。今回の懲罰に至る前にも弁明の機会が与えられたものの、本人からは「今後も同様の発信を継続する」との趣旨の発言があり、協会としては厳正な対応が必要と判断しました。

2025年6月11日には臨時理事会にて懲罰委員会が開催され、処分の決定に至っています。なお、処分の具体的な内容については、手続きの都合上現時点では非公開とされていますが、然るべきタイミングで公表される予定です。

 

関連する炎上と他会員への影響

この件に端を発し、SNS上では日置氏を擁護または批判する内容が飛び交い、業界内外に混乱をもたらしました。協会は、この混乱の責任を重く見ており、同様の発信を行った他の会員についても懲罰の対象として検討を進めているとしています。

 

プロボウラーの立場と協会の今後の取組み

日本プロボウリング協会は、今回の件を受けて以下のような方針を示しています。

  • SNS利用ガイドラインの周知徹底

  • プロボウラーへのモラル教育の強化

  • SNSの正しい活用を促す啓発・研修活動の実施

協会は「プロボウラーはスポーツマンとしての自覚を持ち、ファンやスポンサー、関係者への感謝と尊敬を忘れず、誇りある行動を取るべき存在」であると明言し、再発防止に向けた組織運営の透明性向上と業界全体の健全な発展に努める姿勢を表明しました。

SNSという現代的な課題にどう対応していくかは、プロスポーツ界全体が向き合うべきテーマでもあります。今後の協会の対応と業界全体の意識改革が注目されます。

 

出典:2025年6月24日 公益社団法人日本プロボウリング協会公式発表