金子萌夏が首位発進
六甲クイーンズ予選を圧巻の237.40アベレージで突破
神戸六甲ボウルで始まった女子トップボウラーの熱戦
女子プロボウリング界の注目大会「第42回六甲クイーンズオープントーナメント」が、2026年7月10日、兵庫県神戸市灘区の神戸六甲ボウルで開幕した。大会は7月10日から11日までの2日間開催され、女子プロ85名と女子アマチュア10名の計95名が出場。初日は予選10ゲームが行われ、上位32名が翌日の準決勝へ進出する形式で争われた。
その初日、強烈な存在感を示したのが金子萌夏だった。相模原パークレーンズ所属の金子は、10ゲーム合計2,374ピン、アベレージ237.40という圧巻のスコアを記録。前半から高得点を重ね、後半も大きく崩れることなく首位を守り切った。2位には太琳華が2,341ピン、3位には石田万音が2,305ピンで続き、準決勝以降の優勝争いに向けて、上位陣が早くも火花を散らしている。
金子萌夏、10ゲームを通じて崩れない完成度
金子萌夏の予選内容は、まさに首位通過にふさわしいものだった。前半5ゲームは220、243、229、280、247とすべて220点以上をマークし、合計1,219ピンで前半トップに立った。特に4ゲーム目の280は流れを決定づけるビッグゲームとなり、予選序盤から他の選手に大きなプレッシャーを与えた。
後半に入っても、金子の投球は大きく乱れなかった。217、233、247、202、256と安定してスコアを積み上げ、後半5ゲームは1,155ピン。前半の爆発力に加え、後半の粘り強さも光った。10ゲームという長丁場では、レーンコンディションの変化や集中力の維持が大きな課題となる。その中で最低スコアを202に抑えた点は、金子の対応力と試合運びの確かさを物語っている。
2位の太琳華も、首位に迫る好内容だった。10ゲーム合計は2,341ピン、アベレージ234.10。前半を1,164ピンで折り返すと、後半は1,177ピンとさらにスコアを伸ばした。7ゲーム目と9ゲーム目にはいずれも268を記録しており、終盤に強さを発揮した点が印象的だ。金子との差は33ピン。準決勝5ゲームを考えれば、十分に逆転可能な位置につけている。
3位の石田万音は、2,305ピン、アベレージ230.50で通過した。最大の見せ場は9ゲーム目の300点、パーフェクトゲームである。前半は1,123ピンで7位だったが、後半に1,182ピンを打ち上げ、一気に3位まで浮上した。パーフェクト達成によって得た勢いは、翌日の準決勝でも大きな武器になるだろう。
4位には近藤菜帆が2,248ピン、5位には坂倉凜が2,219ピンで続いた。6位の松尾星伽は2,200ピンちょうどを記録し、上位6名がアベレージ220点以上をマーク。ハイレベルな予選となったことを示している。
準決勝進出ラインは2,068ピン、わずかな差が明暗を分ける
今大会の予選では、95名のうち準決勝へ進めるのは上位32名のみ。通過ラインとなった32位には、原野萌花が2,068ピン、アベレージ206.80で滑り込んだ。31位の森田和紀は2,072ピン、33位の大石奈緒は2,061ピン。32位と33位の差はわずか7ピンで、最後の一投まで気の抜けない争いだった。
この結果は、六甲クイーンズの予選がいかに厳しい戦いだったかを端的に示している。10ゲームを通じて200アベレージを超えても、準決勝進出には届かない選手が出た。単に安定して200点台を並べるだけでは不十分で、どこかで250点台、260点台のビッグゲームを作る必要があった。
アマチュア勢の健闘も見逃せない。澤田枇奈は2,032ピン、アベレージ203.20で40位。梶田愛子は2,007ピン、アベレージ200.70で48位に入った。梶田は前半で277を記録しており、プロを相手にしても十分に戦える力を示した。準決勝進出には届かなかったものの、アマチュア選手の奮闘は大会初日の大きな見どころの一つだった。
2日目は準決勝、ラウンドロビン、TV決勝へ一気に進行
大会2日目の7月11日は、準決勝5ゲーム、決勝ラウンドロビン8ゲーム、TV決勝ステップラダーが行われる。準決勝では、初日の予選を通過した32名が5ゲームを投球し、予選との通算15ゲームトータルで上位8名が決勝ラウンドロビンへ進出する。その後、8名による総当たり7ゲームとポジションマッチ1ゲームを実施し、トータルピン持ち込みのボーナスポイント方式で上位4名がTV決勝へ進む。最後は4名によるステップラダー方式で優勝者が決まる。
この大会方式では、予選首位の金子が大きなアドバンテージを持つ一方で、まだ勝負は決まっていない。準決勝は5ゲーム。1ゲームごとの点差が大きく動くボウリングでは、30ピン、50ピンの差は決して安全圏とは言い切れない。太琳華、石田万音をはじめとする上位陣が序盤からビッグゲームを打てば、首位争いは一気に混戦となる。
また、予選中位からの巻き返しにも注目したい。13位通過の横山実美は、前半5ゲームで1,171ピンを記録し、前半終了時点では2位につけていた。後半は伸び悩んだものの、再び前半のような流れをつかめば、決勝ラウンドロビン進出圏内へ浮上する可能性は十分にある。
10位通過の桑藤美樹も興味深い存在だ。前半は1,002ピンで55位と出遅れたが、後半に1,171ピンを打ち上げ、順位を一気に押し上げた。後半型の勢いをそのまま2日目に持ち込めるかが、上位進出への鍵となる。
賞金総額750万円、注目度高まる女子公式戦
今大会の賞金総額は750万円。優勝賞金は副賞50万円を含む200万円で、2位に100万円、3位に62万円、4位に50万円が設定されている。さらに、決勝ラウンドロビンからTV決勝までのプロ対象パーフェクト賞として総額100万円、予選から準決勝までのプロ対象パーフェクト賞として5万円も用意されている。
大会要項には、賞金総額が昨年大会より50万円増額されたことも記されている。これは、選手にとっての大きなモチベーションであると同時に、女子プロボウリング界全体にとっても明るい材料だ。競技としての魅力を高め、ファンの関心を広げていくうえで、賞金規模の拡充は重要な意味を持つ。
また、今大会はスカイA「パーフェクトボウリング」での放映が予定されており、ライブ配信も「JPBA LIVE 公式チャンネル」および「ボウリングチャンネル」で実施予定とされている。会場で観戦するファンだけでなく、配信や放送を通じて大会を追うファンにとっても、最終日の展開は見逃せないものになる。
首位・金子萌夏を軸に、最終日は逆転含みの展開へ
第42回六甲クイーンズオープントーナメント初日の予選10ゲームは、金子萌夏が2,374ピン、アベレージ237.40で首位通過を果たした。前半から主導権を握り、後半も安定してスコアを重ねた内容は、首位にふさわしい完成度だった。
ただし、2位の太琳華とは33ピン差、3位の石田万音とは69ピン差。準決勝5ゲームを残していることを考えれば、優勝争いの行方はまだ分からない。太は後半に強さを見せ、石田はパーフェクトゲームを達成して勢いに乗る。近藤菜帆、坂倉凜、松尾星伽ら上位陣も高いアベレージで予選を突破しており、最終日は序盤から激しい順位変動が起こる可能性がある。
六甲クイーンズの魅力は、長丁場のトータルピン争いと、終盤のステップラダー方式が生み出す緊張感にある。どれだけ予選でリードしても、最後の一戦を制しなければ栄冠には届かない。金子萌夏がこのまま頂点まで駆け上がるのか。それとも、追う選手たちが流れを変えるのか。
神戸六甲ボウルを舞台に、女子トップボウラーたちの真価が問われる最終日が始まる。
| 順位 | 氏名 | 所属 | 予選10G | AVG |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 金子 萌夏 | 相模原パークレーンズ | 2,374 | 237.40 |
| 2 | 太 琳華 | (株)グランドボウル/(株)ボウルスター | 2,341 | 234.10 |
| 3 | 石田 万音 | アルゴセブン/HI-SP | 2,305 | 230.50 |
| 4 | 近藤 菜帆 | ALSOK愛知株式会社/HI-SP | 2,248 | 224.80 |
| 5 | 坂倉 凜 | カニエJAPAN・アソビックス | 2,219 | 221.90 |
| 6 | 松尾 星伽 | ラウンドワンジャパン/ABS | 2,200 | 220.00 |
| 7 | 名和 秋 | (株)コロナワールド | 2,186 | 218.60 |
| 8 | 崎山 穂花 | タチバナボウル | 2,186 | 218.60 |
| 9 | 川口富美恵 | パピオボウル | 2,177 | 217.70 |
| 10 | 桑藤 美樹 | (株)スポルト/ABS | 2,173 | 217.30 |
| 11 | 小久保実希 | ジョイナスボウル/HI-SP | 2,172 | 217.20 |
| 12 | キム・ソヒョン | フジ取手ボウル | 2,168 | 216.80 |
| 13 | 横山 実美 | 平和島スターボウル | 2,163 | 216.30 |
| 14 | 姫路 麗 | フリー | 2,156 | 215.60 |
| 15 | 佐藤まさみ | ダイトースターレーン/ABS | 2,145 | 214.50 |
| 16 | 寺下 智香 | 神戸六甲ボウル/サンブリッジ | 2,143 | 214.30 |
| 17 | 中島 瑞葵 | フリー/ABS | 2,142 | 214.20 |
| 18 | 倉田 萌 | フリー/HI-SP | 2,139 | 213.90 |
| 19 | 久保田彩花 | 相模原パークレーンズ | 2,127 | 212.70 |
| 20 | 中村 心 | (株)グランドボウル/(株)ボウルスター | 2,125 | 212.50 |
| 21 | 野仲 美咲 | ココレーン | 2,124 | 212.40 |
| 22 | 飯田 菜々 | サンスクエアボウル | 2,118 | 211.80 |
| 23 | 渡辺 莉央 | ITカンファー(株)/HI-SP | 2,109 | 210.90 |
| 24 | 堀井 春花 | J-Bowl御坊/HI-SP | 2,096 | 209.60 |
| 25 | 内藤真裕実 | フリー/サンブリッジ | 2,090 | 209.00 |
| 26 | 宇山 侑花 | 桃園シティボウル/ABS | 2,090 | 209.00 |
| 27 | 前屋 瑠美 | フリー | 2,088 | 208.80 |
| 28 | 森 彩奈江 | N&K Co.,Ltd./ABS | 2,087 | 208.70 |
| 29 | 松永 裕美 | ABS | 2,087 | 208.70 |
| 30 | 三上 彩奈 | (株)Star Like/STAR LIKE BOWL | 2,080 | 208.00 |
| 31 | 森田 和紀 | ForestBear | 2,072 | 207.20 |
| 32 | 原野 萌花 | フラワーボウル/HI-SP | 2,068 | 206.80 |
