PBAがBayside Bowlに帰還
2026ロス/ホルマン・ダブルス開幕プレビュー
Bayside BowlにPBAが帰還。2026ロス/ホルマン・ダブルスが開幕へ
PBAツアーが“待望の再訪”を果たす。舞台は、メイン州ポートランドの名物センターBayside Bowl。ここで2026 Owen’s Craft Mixers PBA Roth/Holman Doubles Championshipが、4月16日(木)から本格スタートする。
ロス/ホルマンは、個人戦の強さがそのまま結果に直結しにくい。なぜなら今大会は、32組によるシングルエリミネーション(負けたら終わり)で進むうえ、テレビ決勝前の試合はベスト・オブ・7、しかもベーカーダブルス形式で行われるからだ。1ゲームの中で2人が交互に投げ、流れも責任も共有する。上手い2人が組むだけでは足りず、「同じ判断を同じタイミングでできるか」が勝敗を分ける。
そして決勝は、4月19日(日)16:00(米東部時間)にThe CWで放送。トーナメントを4分割した各ゾーンの勝者がテレビラウンドに集い、最後はRace-to-Two(先に2勝)で王者を決める。 “長い勝負”と“一発勝負”が同居する、濃度の高い4日間だ。
今年の見どころを整理する
1) フォーマットがドラマを生む:ベスト・オブ・7×ベーカーダブルス×一発勝負のテレビ決勝
テレビ決勝前はベスト・オブ・7(最大7ゲーム)。短期決戦に見えて、実は「修正力」がものを言う。しかもベーカーダブルスでは、片方が見つけたラインやスピード感を、相方が“同じ答え”として再現できるかが問われる。1ゲーム内で交互に投げるため、調整の時間も感覚の共有もシビアになる。
一方、テレビ決勝は様相が一変する。各ゾーンの勝者が集まるチャンピオンシップ・ラウンドは単発勝負の連戦で進み、最終盤はRace-to-Two。積み上げて勝つ区間と、勢いで奪い切る区間が切り替わるため、「強い」だけでなく「勝ち方の引き出しが多い」ペアが有利になりやすい。
2) 最大の話題:ディフェンディング王者ビル・オニール、新パートナーで挑む
前年覇者のビル・オニールは、今年はグラハム・ファッハと組む。長年のパートナーだったジェイソン・ベルモンテは今週オーストラリアにいるため、不在となった。つまり連覇の道は、これまでの“いつもの完成形”ではなく、「新しい噛み合わせ」で切り拓く必要がある。
ダブルスでは、役割分担の明確さが武器になることがある。例えば「ストライクを量産する担当」と「難しいスペアを固める担当」。あるいは「レーン変化に先回りする担当」と「修正案を実行に落とす担当」。オニール×ファッハが、試合の中でどんなチーム像を作るのかは、今大会の最大のストーリーラインだ。
3) 優勝候補は厚い:歴代覇者ペアが5組参戦
“王者不在”ではない。今大会には、ロス/ホルマンの優勝経験を持つペアが5組エントリーしている。
- EJ・タケット/マーシャル・ケント(2022)
- イェスパー・スベンソン/カイル・トゥループ(2017、2020)
- アンドリュー・アンダーソン/クリス・プレイサー(2021、2024)
- ミッチ・ヒューペ/パッキー・ハンラハン(2023)
- マット・オーグル/ショーン・ラッシュ(2019)
この5組が示しているのは、「この大会は“組み合わせの完成度”が勝ち筋になる」という事実だ。個人戦の実績はもちろん大切だが、ロス/ホルマンでは“2人での勝ち方”を知っていることが、そのままアドバンテージになる。
4) 視聴方法:BowlTVでライブ配信、決勝はThe CW
テレビ決勝前の試合はBowlTVでライブ配信。決勝は4月19日(日)16:00(米東部時間)にThe CWで放送される。
また、現地では、水曜〜金曜にかけて一般公開のかたちで進行する情報も出ているため、観戦可能な範囲で“生の熱量”を味わえる週でもある。
※時間表記は媒体によって「ET」や「現地時間」などの書き方が混在する場合がある。観戦・視聴の際は、公式の放送時刻(The CWの16:00 ET)を基準に組み立てると混乱が少ない。
5) 日程の要点:初日から強カード、ラウンド32の密度が高い
- 4月15日(水):公式練習(左右ブロックで時間帯を分けて実施)
- 4月16日(木):ラウンド32(時間帯を分けて進行)
- 4月17日(金):ラウンド16(左右ブロック)→ラウンド8
- 4月19日(日):チャンピオンシップ・ラウンド(The CW)
トーナメント表を見ると、ラウンド32の時点で“看板級”が早々にぶつかり得る構造になっている。強豪が順当に勝ち上がる可能性はもちろんあるが、この大会では同じくらい、「序盤で波乱が起き、勢いのペアが一気に上がる」可能性も高い。負けたら終わり、しかもベーカーダブルス。ほんの一度の読み違いが、そのまま大会の終わりになる。
“再会”の舞台で、“再編”の戦いが始まる
Bayside Bowlへの帰還という象徴的な舞台で、2026年のロス/ホルマンは開幕する。ディフェンディング王者オニールは新パートナーで挑み、歴代覇者ペアが複数ひしめく。しかも、ベスト・オブ・7の積み上げと、テレビ決勝の一発勝負(Race-to-Two)という二面性が、勝負をより複雑にする。
この大会を面白くする観戦ポイントは、「誰が一番ストライクを出すか」よりも、「2人がどれだけ早く“同じ答え”に到達できるか」だ。調整を共有し、ミスの後も判断を揃え、流れを相手に渡さない。ダブルスは、技術の競争であると同時に、“意思決定の同期”の競争でもある。
4月16日から、短く濃いトーナメントが始まる。BowlTVで崩れるトーナメント表を追うもよし、4月19日のThe CWで最終盤の緊張感を味わうもよし。今年の王者は、最も強い2人ではなく、最も早く1チームになった2人かもしれない。
最新の順位表(スタンディング)は、こちらで確認できます。
👉 2026 Owen’s Craft Mixers PBA Roth/Holman Doubles Championship