ダリル・バウアーが予選首位
PBA60ウェッブ・チャンピオンシップで圧巻の安定感

PBA60ワールドシリーズ・オブ・ボウリングIIが開幕

2026年の「PBA60ワールドシリーズ・オブ・ボウリングII」が、PBA60ウェッブ・チャンピオンシップを皮切りに開幕した。

大会初日の金曜日には約130人の選手が出場。ウェイン・ウェッブの名を冠した37フィートのオイルパターンを舞台に、8ゲームの予選が行われた。

数多くの実力者が集まるなか、トップに立ったのはペンシルベニア州USBC殿堂入りボウラーのダリル・バウアーだった。

自身2度目となるPBA60タイトル獲得を目指すバウアーは、8ゲーム合計1,827ピンを記録。さらに、73フレーム連続でオープンフレームを作らない抜群の安定感を見せ、予選首位で上位16人によるマッチプレー進出を決めた。

 

レーン変化を読み切ったバウアーが首位通過

279を含む8ゲームで合計1,827ピン

バウアーの予選スコアは、222、279、237、226、225、224、215、199。8ゲームすべてを大きく崩すことなくまとめ、合計1,827ピン、プラス227でトップに立った。

特に大きかったのが、第2ゲームの279だ。パーフェクトゲームに迫る高得点で勢いに乗ると、その後も200点台を安定して積み重ねた。

さらに、73フレーム連続でオープンフレームを記録しなかった点も見逃せない。ストライクが続かない場面でも確実にスペアを取り、スコアの落ち込みを最小限に抑えた。

最終ゲームは199と苦戦したものの、それまでに築いたリードを守り、首位の座を譲らなかった。

高得点を連発する爆発力だけではなく、難しい場面でもスコアをまとめる安定感こそが、バウアーの予選首位を支えた最大の要因といえる。

 

序盤は直線的に攻め、レーン変化に合わせて左へ移動

バウアーは予選後、序盤の投球について、レーンの6枚目から7枚目付近を使い、比較的直線的なラインで投げることができたと振り返った。

第2ゲームでは、狙いとボールの動きがかみ合い、279という高得点につながった。

しかし、ゲームが進むにつれてレーンコンディションは徐々に変化する。多くの選手が同じエリアを投球することでオイルの状態が変わり、ボールの曲がり方やピンへの入り方も変化していく。

バウアーは、その変化に合わせて立ち位置と狙うラインを少しずつ左へ移動。急激に投球スタイルを変えるのではなく、レーンの反応を確認しながら段階的に調整した。

最終ゲームでは使用するレーンのエンドが変わり、レーン後半のボールの動きが、それまでよりも鈍く感じられたという。

思うようにストライクを重ねられない状況でも、バウアーは無理に攻めることなく、粘り強くスコアをまとめた。こうした冷静な判断力と修正能力が、長丁場の予選で重要な意味を持った。

 

得意条件とは異なる37フィートで結果

バウアーは普段、42フィートから44フィート程度の比較的長いオイルパターンを好んでいる。

一方、今回のウェッブ・チャンピオンシップで使用されたのは37フィートのパターンだった。バウアーにとって、必ずしも最も得意とする条件ではない。

それでも、バウアーは短めのパターンに的確に対応し、約130人の出場者の頂点に立った。

バウアーは、異なるオイルパターンで競技できることについて、この大会形式の魅力の一つだと語っている。

PBA60ワールドシリーズ・オブ・ボウリングIIでは、ウェッブ・チャンピオンシップだけでなく、異なる条件で行われるロス・チャンピオンシップ、さらにPBA60ワールド・チャンピオンシップが続く。

一つのパターンだけで結果を出す力ではなく、レーンの長さや変化に応じて、投球ライン、ボール選択、スピードを調整する総合力が求められるシリーズだ。

前年のウェッブ・チャンピオンシップで、バウアーは26位だった。今回は前年26位から予選首位へと大きく躍進しており、前年以上の結果に期待が高まる。

 

初代PBA60世界王者ジュレックが2位

予選2位には、初開催のPBA60ワールド・チャンピオンシップを制したジャック・ジュレックが入った。

ジュレックは8ゲーム合計1,794ピン、プラス194を記録。首位のバウアーとは33ピン差でマッチプレー進出を決めた。

3位は1,784ピンのトニー・ジョンソン。4位には1,768ピンのジョニー・ペインが入った。ペインは予選中に279を2度記録し、高い得点力を示した。

5位は1,762ピンのジョージ・シューブルースキー。6位には1,742ピンでアムレト・モナチェリ、7位には同じく1,742ピンでトム・アドコックが続いた。

予選通過の最終枠となる16位には、1,720ピン、プラス120のキース・ドマーが入った。

首位バウアーと16位ドマーの差は107ピンだったが、次のラウンドは予選とは性質の異なる1対1のマッチプレーとなる。

短期決戦では、一度のミスや一つのスプリットが勝敗を大きく左右する。予選上位の選手がそのまま勝ち進むとは限らず、下位通過からの逆転も十分に考えられる

 

上位16人がベスト・オブ・ファイブ方式で対戦

予選上位16人は、現地時間土曜日午前11時からブラケット方式のマッチプレーに臨む。

各試合は最大5ゲームを行い、先に3勝した選手が勝ち上がるベスト・オブ・ファイブ方式で実施される。

ベスト8の試合は午後3時に開始され、午後6時からステップラダー決勝が行われる予定だ。

決勝へ進むのは、ベスト8を無敗で勝ち抜いた4人と、同ラウンドで敗退した選手のうち、予選順位が最も高い1人。合計5人がステップラダー形式でタイトルを争う。

この大会方式では、予選順位の高さも重要な意味を持つ

バウアーは予選首位のため、マッチプレーで有利なシードを得るだけでなく、ベスト8で敗れた場合の決勝進出条件でも最も有利な立場にいる。

ただし、目指すのは救済枠による進出ではなく、勝利を重ねて決勝へ進むことだろう。安定感を維持しながら、短期決戦でどこまでストライクをつなげられるかが鍵となる。

 

次戦は43フィートのロス・チャンピオンシップ

ウェッブ・チャンピオンシップ終了後、シリーズはPBA60ロス・チャンピオンシップへと続く。

予選は現地時間日曜日午後1時に開始され、選手たちは43フィートのロス・オイルパターンで8ゲームを投球する。

ウェッブの37フィートから、ロスでは43フィートへと条件が大きく変化する。短いパターンから長いパターンへ、限られた時間で投球を切り替える対応力が求められる。

一方、バウアーにとって43フィートは、普段好んでいる42フィートから44フィートの範囲に当たる。ウェッブで首位に立った勢いを、より得意とする条件でも発揮できるかが注目される。

ロス・チャンピオンシップでも、8ゲームの予選上位16人が月曜日のマッチプレーへ進出する。

さらに、ウェッブとロスの両大会で行われる計16ゲームの予選成績を合算し、上位18人が火曜日と水曜日に行われるPBA60ワールド・チャンピオンシップのマッチプレーへ進む。

今回のワールドシリーズ・オブ・ボウリングIIでは、計3つのタイトルが争われる。大会の模様はBowlTVで配信される。

 

PBA60ウェッブ・チャンピオンシップ予選通過者

1位 Darryl Bower 1,827(+227)
2位 Jack Jurek 1,794(+194)
3位 Tony Johnson 1,784(+184)
4位 Johnnie Payne 1,768(+168)
5位 George Szczublewski 1,762(+162)
6位 Amleto Monacelli 1,742(+142)
7位 Tom Adcock 1,742(+142)
8位 Neil Kassel 1,731(+131)
9位 Bill Rowe 1,730(+130)
10位 Rob Rice 1,725(+125)
11位 Ken Gibson 1,725(+125)
12位 Mark Willians 1,722(+122)
13位 John Burkett 1,722(+122)
14位 Kevin Grahn 1,721(+121)
15位 Chris Warren 1,721(+121)
16位 Keith Dommer 1,720(+120)

 

バウアーは2度目のPBA60タイトルをつかめるか

PBA60ウェッブ・チャンピオンシップの予選では、ダリル・バウアーが8ゲーム合計1,827ピンを記録し、首位でマッチプレー進出を決めた。

第2ゲームの279という爆発力に加え、73フレーム連続でオープンフレームを作らなかった安定感が際立った。

レーンコンディションの変化を素早く読み取り、投球ラインを段階的に調整した対応力も、今回の好成績につながっている。

しかし、本当の勝負はここからだ

マッチプレーでは、予選の総合得点ではなく、対戦相手との一戦ごとの勝敗がすべてとなる。わずかなミスが敗退に直結する緊張感のなかで、バウアーが予選と同じ冷静さを保てるかが注目される。

前年の26位から予選首位へと躍進したバウアーが、自身2度目のPBA60タイトルを手にするのか。それとも、ジャック・ジュレックやトニー・ジョンソンら実績ある選手が逆転するのか。

異なるオイルパターンへの適応力と、プレッシャーのかかる場面での勝負強さが試されるPBA60ワールドシリーズ・オブ・ボウリングII。経験豊富なトップボウラーたちによるタイトル争いは、マッチプレーを迎えてさらに激しさを増していく。