スノッドグラス首位堅守
U.S. Women’s Openは36名の勝負へ

107名から36名へ、U.S. Women’s Openは次の局面へ

2026年の「Go Bowling U.S. Women’s Open」は、予選24ゲームを終え、出場107名のうち次ラウンドへ進む36名が決定した。

会場はロイヤルピン・ウッドランド。日ごとに異なるオイルパターンが選手たちを苦しめる中、最も安定した戦いを見せているのが、ミシガン州エイドリアンのジョーダン・スノッドグラスだ。スノッドグラスは24ゲーム合計5,200ピンを記録し、3日連続で首位をキープ。長丁場の予選で崩れない強さを示した。

2位にはニューヨーク州スケネクタディのリズ・クールキン5,080ピンで続き、3位にはラトビアのダイアナ・ザヴィアロワ5,068ピン。4位はアイオワ州アデルのブリタニー・スミス、5位はウクライナのダーシャ・コヴァロワと、上位争いは国際色豊かな顔ぶれとなっている。

一方、予選最終日で大きく注目を集めたのが、イングランドのイザベル・アレンと、オハイオ州ストウのジリアン・マーティンだ。両者はタフな58フィートのオイルコンディションを攻略し、キャッシャーズラウンド進出を決めた。特にアレンは51位から21位へと大きく順位を上げ、今大会の流れを変えるような鮮やかな追い上げを見せた。

 

難関58フィートをどう攻略したか

スノッドグラスが首位を守るも、上位争いは予断を許さず

24ゲーム終了時点でトップに立つスノッドグラスは、合計5,200ピン。2位のクールキンとの差は120ピンと一定のリードを築いているが、ここから先はキャッシャーズラウンド、さらにマッチプレーへと進むため、順位はまだ大きく動く可能性がある。

上位10名は以下の通り。

順位選手合計ピン
1ジョーダン・スノッドグラス5,200
2リズ・クールキン5,080
3ダイアナ・ザヴィアロワ5,068
4ブリタニー・スミス5,063
5ダーシャ・コヴァロワ5,060
6シン・リ・ジェーン5,052
7エリン・マッカーシー5,010
8アナリース・オブライアント4,953
9ステファニー・ザヴァラ4,944
10ジャンナ・ブランドリーノ4,921

注目すべきは、2位から6位までがわずか28ピン差に収まっている点だ。1ゲームで十分に逆転可能な差であり、今後のラウンドでは一投ごとの精度がさらに重要になる。

36位、最後の通過枠をつかんだのは、ウェストバージニア州ベックリーのサマー・ジャスミン。合計4,753ピンで予選を突破した。U.S. Women’s Openのような難度の高い大会では、1本のスペア1つのオープンフレームが明暗を分ける。カットライン付近の争いは、まさに紙一重だった。

 

イザベル・アレン、51位から21位へ急浮上

この日の主役の一人となったのが、イングランドのイザベル・アレンだ。

アレンは土曜日の開始時点で51位。キャッシャーズラウンド進出圏外からのスタートだった。しかし最終ブロックで、8ゲーム合計1,675ピンを記録。この数字は、この日全体の最高スコアだった。さらに最後のゲームでは279を叩き出し、終盤の連続ストライクで一気にカットラインを突破した。

この日のオイルパターンは58フィート。長さだけを見れば、ボールが奥まで滑り、手前での反応が抑えられるコンディションを想像しがちだ。しかし実際にはスコアが伸びにくく、選手たちに高度な対応力を求める難しい設定だった。フィールド全体でも、この日平均200以上を記録した選手はわずか6名。その中に入ったアレンのパフォーマンスは、極めて価値の高いものだった。

アレンは初日に1,534、2日目に1,646、そして3日目に1,675と、日を追うごとにスコアを上げている。24ゲーム合計は4,855ピン。最終的に21位で予選を通過し、次のキャッシャーズラウンドへ駒を進めた。

試合後、アレンは「自分がやるべきことを実行するだけだった」と振り返った。ストライクが続くにつれ、意識は「カットラインに入れるか」から「どこまで順位を上げられるか」へと変わっていったという。

アレンがこの日重視したのは、スペアメイクポケットコントロールだった。難しいレーンでは、派手なストライクよりも、まずミスを最小限に抑えることが重要になる。アレンは自分の強みであるスペアシュート力を軸に、無理に攻めすぎず、レーンの反応を見極めながらスコアを積み上げた。

今季序盤はカット通過を逃す大会が続き、本人にとっても厳しい時期だった。それでも前週に今季初のカット通過を果たし、今大会でもさらに前進。プロツアーの中で学び続ける姿勢が、今回の結果につながった。

 

ジリアン・マーティン、経験を武器に18位へ

ジリアン・マーティンもまた、難しいコンディションの中で確かな存在感を示した。

マーティンは土曜日開始時点で、ちょうどカットライン上に位置していた。そこから8ゲーム合計1,612ピンを積み上げ、24ゲーム合計4,880ピン18位でキャッシャーズラウンド進出を決めた。

マーティンが語ったように、この日の58フィートのパターンは、数字から受ける印象とは異なる難しさがあった。長いオイルパターンと聞くと、選手はボールが手前で動きにくく、奥での反応をどう作るかを考えがちだ。しかし実際には、オイルがレーン奥へ押し出されることで、手前から早く反応してしまう場面もあったという。

そのためマーティンは、球速手のポジションを調整しながら、ボールが早く読みすぎないように工夫した。レーンの変化を受け入れ、状況に合わせて微調整を続ける姿勢が、スコアの安定につながった。

昨年のU.S. Women’s Openでも、マーティンはカットライン上からキャッシャーズラウンドへ進出している。その経験は、今回の厳しい局面でも大きな支えとなった。ツアーでは見慣れないコンディションに直面することも多く、彼女はそうした状況に対応するためには「オープンマインドでいること」が必要だと話している。

大学時代から多様なレーンコンディションを経験し、プロツアーでも数シーズンを戦ってきたマーティン。その蓄積が、現在の冷静さと自信を生んでいる。彼女は「プロセスを信じ、自分が成功するために何をすべきかを理解している」と語り、結果に振り回されず、自分の投球に集中する姿勢を強調した。

 

U.S. Women’s Openが選手に求めるもの

U.S. Women’s Openは、単に高得点を出せる選手が勝つ大会ではない。複数のオイルパターンに対応する技術、長丁場を戦い抜く集中力、そして思い通りにならない状況でも冷静さを保つ精神力が求められる。

マーティンは、「ピンがどう倒れるか、レーンがどう変化するかは自分ではコントロールできない」と話している。だからこそ、自分がコントロールできる投球そのものに集中することが重要だという。

この考え方は、U.S. Women’s Openという大会の本質をよく表している。完璧に投げたように見えてもピンが残ることがある。逆に、わずかなミスが大きな失点につながることもある。その中で選手にできるのは、状況を受け入れ、次の一投に集中し続けることだ。

アレンもまた、「1フレームずつ考える」姿勢を大切にしている。最終結果を意識しすぎれば、目の前の投球に余計な力みが生まれる。特に難コンディションの大会では、遠くの順位表よりも、今投げる1球の質が結果を左右する。

 

次の焦点はトップ24、そしてトップ5への争い

予選を突破した36名は、日曜日午前10時から8ゲームのキャッシャーズラウンドに臨む。このラウンド終了時点で上位24名に入った選手が、ラウンドロビン形式のマッチプレーへ進出する。

マッチプレーは日曜日午後5時に第1ラウンドが行われ、月曜日には午前10時と午後5時に残り2ラウンドを実施。3回のマッチプレー終了後、上位5名が月曜日午後7時からのステップラダー決勝へ進む。決勝はCBS Sports Networkで生中継される予定で、ステップラダー決勝までの各ラウンドはBowlTVでライブ配信される。

現時点ではスノッドグラスが主導権を握っている。しかし2位以下は僅差で、1ブロックの出来次第では順位が大きく入れ替わる可能性がある。クールキン、ザヴィアロワ、スミス、コヴァロワ、シン・リ・ジェーンら上位陣はいずれも逆転圏内にいる。

さらに、アレンのように一日で大きく順位を上げる選手もいる。マーティンのように、経験と冷静な判断で難コンディションを攻略する選手も、ここからさらに浮上する可能性がある。

U.S. Women’s Openは、技術だけでなく、対応力忍耐力、そして自分を信じ続ける力が試される大会だ。107名から36名へ。そして次は24名、最後は5名へ。女子ボウリング界屈指のタフな舞台で、誰が栄冠へ近づくのか。

戦いはここから、さらに濃密なものになっていく。

PWBA

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