28年ぶりのロチェスター開催
Surfside PBA New York Classic

28年ぶりのロチェスター開催が、2026年PBAツアーの空気を変える

2026年のPBAツアーは、ニューヨーク州ロチェスターで「Surfside PBA New York Classic」を開催する。ロチェスターがPBAツアーの開催地となるのは1998年以来で、当時はノーム・デュークが通算15勝目を挙げた大会として記憶されている。
今回の大会は4月7日(火)に開幕し、最終日の4月12日(日)にチャンピオンが決まる。決勝のステップラダーは全米放送「The CW」で東部時間13:00から生中継予定。久々の開催地で、ベテランの修正力、地元勢の奮起、そして新世代の台頭
が同時にぶつかる一週間になりそうだ。

 

地元の再起王者の条件新世代の勢い――注目点は三つ

1) 「ホーム」の追い風は武器になるか:ジェイソン・スターナーの再起シナリオ

ウェスタン・ニューヨークに暮らして7年になる、ツアー通算3勝ジェイソン・スターナー。だが今季は7大会中賞金獲得1度のみ、最高順位は28位と苦戦が続いている。
そんなスターナーにとってロチェスターは、単なる開催地ではない。家族(妻と幼い子ども)のそばで生活リズムを整えながら戦える「ホームゲーム」だ。ツアーは移動の連続で、コンディション調整やメンタルの切り替えが難しい。だからこそ、“帰郷効果”がパフォーマンスの底上げにつながる可能性はある。42歳のベテランが、地元で一気に流れを変えられるか。序盤から注視したいストーリーだ。

 

2) 強いのに勝てない――それでも首位:EJ・タケットの「優勝が必要な理由」

今季の中心人物は、間違いなくEJ・タケットである。7大会中5度チャンピオンシップラウンドへ進みながら、まだトロフィーに届いていない。にもかかわらず、ポイント・獲得賞金・アベレージのすべてでツアー首位。内容が最上位であることは、数字が証明している。
ただし、タケットには明確な“課題”がある。クリス・シェンケルPBA年間最優秀選手(Player of the Year)の投票対象になるには、少なくとも1勝が必要とされている。タケットはこの賞を3年連続で獲得しているが、4年連続受賞は前例がない
つまり今季は「強さの証明」だけでは足りない優勝という結果が伴ったとき、初めて歴史が動く。ロチェスターはその分岐点になり得る。

 

3) “新世代”が上位の常連に:25歳未満がトップ10に4人

今季は、勢力図の変化がより鮮明だ。25歳未満ブランディン・ボンタ/スペンサー・ロバージ/ライアン・バーンズ/エリック・ジョーンズの4人がポイントランキングのトップ10に名を連ねている。
さらにロバージは直近の「Pilgrim’s PBA Ohio Classic」でバーンズを破って優勝。これで今季は7大会=7人の異なる優勝者という状況になった。
これは「抜けた存在がいない」という意味ではない。むしろ、勝負圏の人数が増えた結果、週ごとに主役が入れ替わるだけの層の厚さが生まれているということだ。タケットが数字で支配していても、頂点に立つのは簡単ではない――その現実を、シーズン全体が示している。

 

4) 大会フォーマット:38フィート「Bear」オイルパターンで問われる総合力

今大会は、38フィートの「Bear」オイルパターンで実施される。流れは以下の通りだ。

  • 予選:全選手が16ゲームを投球
  • 予選上位3分の1Advancers Roundへ進出
  • Advancers Round(6ゲーム)の結果で上位24名が決定
  • 以降はエリミネーション・マッチプレー(各試合7ゲーム先取)
  • 各ブラケットの勝者+Round of 8の「最高シード敗者」1名がステップラダー決勝

長丁場の予選で「崩れないこと」、Advancers Roundで「位置取りを固めること」、そして7先のマッチプレーで「流れを取り切ること」。求められる能力が段階ごとに変わるため、一つの強みだけでは勝ち切れない。コンディション変化への対応力、対戦形式の駆け引き、勝ち切る集中力まで含めた総合力が問われる大会になる。

 

5) 視聴導線と日程:BowlTVで積み上げ、The CWで決着を見る

予選からマッチプレーまでの各ラウンドはBowlTVでライブ配信され、決勝のステップラダーはThe CWで生中継される。日程(すべて東部時間)は次の通り。

  • 4月7日(火)— BowlTV
    • 11:00 Aスクワッド 予選ラウンド1(8ゲーム)
    • 18:00 Bスクワッド 予選ラウンド1(8ゲーム)
  • 4月8日(水)— BowlTV
    • 11:00 Bスクワッド 予選ラウンド2(8ゲーム)
    • 18:00 Aスクワッド 予選ラウンド2(8ゲーム)
  • 4月9日(木)— BowlTV
    • 11:00 Advancers Round(6ゲーム)
    • 18:00 マッチプレー Round of 24(7先)
  • 4月10日(金)— BowlTV
    • 11:00 Round of 16(7先)
    • 18:00 Round of 8(7先)
  • 4月12日(日)— The CW
    • 13:00 決勝(ステップラダー)

日本(JST)で見る場合は東部時間に原則「+13時間」(夏時間の可能性を含む)を目安にすると把握しやすい。たとえば東部13:00の決勝は、日本では翌日未明〜早朝帯に相当する可能性がある。視聴計画を立てるなら、まずはBowlTVで推し選手の状態とライン取りを追い、日曜の決勝で一気に結末を見る流れが分かりやすい。

 

ロチェスターは「懐かしさ」ではなく「転機」を生む舞台になり得る

28年ぶりにツアーが戻るロチェスターは、回顧のための開催地ではない。
地元の力を追い風に再起を狙うスターナー。内容は最強でも勝利が求められるタケット。そしてトップ10に食い込み、勝者を分散させるほど層を厚くした新世代。三つの軸が同時に交差するからこそ、この一週間はシーズンの空気そのものを変える可能性がある。

最終日まで残るのは、安定して強い選手か、ここ一番で跳ねる選手か。それとも、若手の勢いがベテランの経験を上回るのか。ロチェスターのステップラダー決勝は、2026年シーズンの“次の主役”をはっきり映し出す舞台になる。

最新の順位表(スタンディング)は、こちらで確認できます。

 👉  2026 PBA New York Classic