PBAツアー第2戦はミズーリへ
「PBAピート・ウェバー ミズーリ・クラシック」開幕
EJ・タケットは連覇へ

2026年のPBAツアーは、開幕戦の衝撃をそのままに次の舞台へ進む。今週開催されるのは、PBAの歴史を象徴するレジェンドの名を冠した「PBAピート・ウェバー ミズーリ・クラシック」。会場は、セントルイス近郊のBowlero St. Peters。優勝者には賞金3万ドルと、今季2つ目のPBAツアータイトルが与えられる。

今大会は、単なるシーズン序盤の一戦ではない。ピート・ウェバーという比類なき存在を称える特別な大会であり、現代のトッププレーヤーたちがその名の重みを背負って戦う注目イベントでもある。2026年シーズンの流れを占ううえでも、見逃せないトーナメントになりそうだ。

 

開幕戦を制したブランドン・ボンタに注目 ルーキー旋風は続くのか

今大会で最も大きな注目を集める存在のひとりが、ブランドン・ボンタだ。ボンタは開幕戦のPBAプレーヤーズ・チャンピオンシップで、タイトルマッチにおいて300ゲームを達成。そのままメジャータイトル獲得という、これ以上ない形でPBAツアーキャリアをスタートさせた。

プロデビュー戦で満点ゲームを叩き出し、そのまま頂点に立つ――。その鮮烈すぎるインパクトによって、世界中のボウリングファンの視線は一気に彼へと集まった。今大会は、その快進撃が一過性の話題ではなく、シーズンを動かす本物の勢いなのかを測る重要な一戦になる。

もっとも、今年のルーキークラスの充実ぶりはボンタだけにとどまらない。大学時代のチームメイトであるスペンサー・ロバージも開幕戦でテレビ決勝進出を果たし、CJ・ペトリン総合14位に入るなど、すでに複数の若手が存在感を示している。

2026年のPBAツアーは、実績あるスター選手たちの牙城に、新世代がどこまで迫れるかという構図でも大きな見どころを持つ。ミズーリの地で、ルーキー勢が再び大会の主役に躍り出るかに注目したい。

 

この大会の優勝者は“レジェンド級” 問われるのは実力だけでなく格

この大会には、すでに明確な傾向がある。過去2回の優勝者は、いずれも現代PBAを代表するトップスターだった。

2024年はアンソニー・シモンセン、2025年はEJ・タケットが優勝。両者は合わせてPBAツアー通算43勝、メジャー12勝を誇り、その実績だけを見ても、この大会がいかに高い格を持つかが分かる。まさに、タイトルを手にしてきたのは“殿堂入り確実級”の選手たちだ。

もちろん、今年も必ず同じ流れになるとは限らない。だが、ピート・ウェバーの名が刻まれたトロフィーには、通常のタイトル以上の価値と象徴性がある。だからこそ、現代のトップ選手たちはこの大会に特別な思いで臨む。

ここで勝つということは、ただ1勝を積み重ねるだけではない。PBAの歴史に連なるひとつの称号を、自らのキャリアに加えることでもある。今大会が例年以上に濃密な戦いになる理由は、まさにそこにある。

 

EJ・タケットは連覇へ 王者としての存在感を示せるか

その中で、最も大きなプレッシャーと期待を背負うのが、3年連続PBA年間最優秀選手(POTY)のEJ・タケットだ。2025年大会の王者であるタケットは、今大会でタイトル防衛に挑む。

すでにPBAの中心選手として確固たる地位を築いているタケットにとって、この大会は単なる連覇チャレンジではない。開幕戦ではブランドン・ボンタという新世代のスターが強烈な印象を残したからこそ、今週は“現王者が主役であり続ける”ことを示す絶好の機会でもある。

長いシーズンでは、勢いだけでは勝ち続けられない。求められるのは、環境変化への対応力長丁場での安定感、そして勝負どころでの圧倒的な強さだ。タケットがここで再び優勝争いに絡めば、2026年シーズンもやはり王者中心で進んでいく――そんな空気が一段と強まるだろう。

 

地元開催で注目を集めるカイル・シャーマン “ホームウィーク”の特別な一週間

今大会ならではの話題として見逃せないのが、カイル・シャーマンの存在だ。

大会名の由来であるピート・ウェバーは、セントピーターズの東約20マイルに位置するセント・アンで育った。一方で、今週の会場であるBowlero St. Petersから車でわずか4分という近距離に住んでいる現役選手がいる。それが、PBAツアー2勝を誇るシャーマンだ。

しかも彼は今季から、PBA on CW Tourのリード・カラーアナリストという新たな役割も担っている。つまり今週は、競技者としての地元開催と、放送チームの一員としての新しい仕事が重なる、まさに特別な一週間ということになる。

“ホームカミング”の空気の中で、シャーマンがどのような存在感を示すのか。成績面だけでなく、今大会を彩るキーパーソンのひとりとして注目したい。

 

18ゲーム予選から始まる総力戦 45フィート「Dick Weber」パターンが勝負を分ける

大会フォーマットは、短期決戦でありながら、総合力が厳しく問われる構成になっている。全選手はまず、3ラウンド合計18ゲームの予選を戦う。ここで使用されるのは、大会を通じて一貫して採用される45フィートの「Dick Weber」オイルパターンだ。

45フィートという長さは、ライン取りの精度だけでなく、レーンコンディションの変化に対する調整力も強く要求する。単純なパワーや一発のスコアだけで押し切れる設定ではなく、ゲームを重ねる中でどれだけ的確に対応できるかが上位進出の鍵になる。

予選終了時点で、上位24名エリミネーション・マッチプレーへ進出。ここからは各対戦が7ゲーム制で争われ、トーナメントは一気に緊張感を増していく。

さらに、各ブラケットの勝者に加え、ラウンド8敗退者の中で最上位シードの1名ステップラダー決勝へ進出できるため、最後まで順位の価値が大きい。単に勝つだけでなく、どの位置で勝ち上がるかも重要になるフォーマットだ。

つまり今大会は、予選の安定感マッチプレーの勝負強さ、そして終盤まで見据えたシードの確保、そのすべてが問われる。まさに総力戦と言っていい。

 

決勝は3月1日 ミズーリの一戦が2026年シーズンの空気を決める

注目のステップラダー決勝は、3月1日(日)東部時間午後4時に開催され、放送はThe CWで行われる。予選からマッチプレーまでの過程はBowlTVで配信されるため、大会の流れを週を通して追うことができる。

開幕戦で鮮烈なインパクトを残したブランドン・ボンタが、再びルーキー旋風を巻き起こすのか。あるいは、EJ・タケットをはじめとする実績十分のトップスターたちが、大会の格とともに“王者の強さ”を示すのか。

ピート・ウェバーの名を冠したこの一戦は、単なるツアー第2戦では終わらない。2026年シーズンの勢力図主役の輪郭、そして新旧世代の力関係を映し出す、重要な分岐点になる可能性を秘めている。

ミズーリで始まる今週の戦いは、今年のPBAツアーがどんなシーズンになるのかを、早くも明確に示す場になりそうだ。

最新の順位表(スタンディング)は、こちらで確認できます。

 👉  PBA Pete Weber Missouri Classic