PBA ELITEリージョナルツアー第8週、全米3地区で豪華メンバーが激突!
サイモンセン、トループ、ドーティらトッププロが参戦

2027年PBAツアーへの道を懸け、全米3地区で注目の戦いが開幕

米国プロボウラーズ協会(PBA)が展開する「PBA ELITEリージョナルツアー」は、2026年シーズンの第8週を迎え、11月7日から8日にかけて、東部(East)、南部(South)、西部(West)の3地区で注目の大会が開催される。

今回の3大会には、PBAツアーの優先出場資格を持つトッププレーヤーをはじめ、全米ボウリング協会(USBC)やPBAの殿堂入り選手、さらには今シーズンのELITEリージョナル大会優勝者が多数エントリー。地区大会の枠を超えた、豪華な顔ぶれがそろった。

なかでも注目されるのは、西部大会に出場するアンソニー・サイモンセン、カイル・トループ、キャメロン・クロウ、南部大会に参戦するトム・ドーティ、2026年全米オープン王者パトリック・ドンブロウスキーらの存在だ。

世界のトップレベルで活躍する現役スターから、経験豊富なベテラン、次世代を担う若手有望株まで、多彩な選手たちが優勝を目指して激突する。

さらに、PBA ELITEリージョナルツアーには、通常の地区タイトル争いとは異なる重要な意味がある。

それは、2027年PBAツアーの優先出場資格獲得につながる重要な競技機会であるということだ。

各大会の成績によって、12月に開催されるPBA Regional Players Invitational(RPI)への出場権が与えられ、そこで好成績を収めた選手には翌シーズンのPBAツアーへの道が開かれる。

すでにトッププロとして活躍する選手にとっては新たなタイトル獲得の機会であり、ツアー定着を目指す選手にとっては自身のキャリアを変える大きなチャンスとなる。

優勝争いと未来への挑戦が同時に進行する。 それこそが、PBA ELITEリージョナルツアー最大の魅力といえるだろう。

 

東部・南部・西部に実力者が集結!各地区の注目選手と見どころ

1.東部大会:新世代の台頭と殿堂入り選手の存在感

東部第3戦の舞台は、デラウェア州ミドルタウンの「Mid-County Lanes & Entertainment Center」。

将来を期待される若手選手と、豊富な実績を誇るベテランが集結し、世代を超えた激しい戦いが予想される。

スタンダード部門では、来シーズンのPBAツアーでルームメートになる予定のアレックス・ホートンとブランドン・ボーンがそろって参戦する。

新世代の有力選手として注目を集める両者が、今回の大会でどのようなパフォーマンスを発揮するのか。今後のPBAツアーでの活躍を占ううえでも興味深い対決となりそうだ。

地元の期待を背負うティム・フォイJr.も有力候補の一人だ。

ニック・ペイト、ネイト・パーチェス、BJ・ムーア、ジェイソン・スターナー、ジュリアン・サリナスといった実力者がそろうなか、地元開催という利点を生かして上位進出を狙う。

なかでも注目したいのがジュリアン・サリナスだ。

サリナスは、コスタリカで開催されたPANAM Bowling Champion of Championsに米国代表として出場し、金メダルと銀メダルを獲得したばかり。国際大会での成功を追い風に、リージョナルタイトル獲得へ挑む。

さらに、イーサン・クラウス、ブライアン・ロビンソンらの活躍にも期待が集まる。

一方、シニア部門では、すでにELITEリージョナルタイトルを獲得しているロバート・モッケンハウプトとキップ・ロバーツが、今シーズン2勝目を目指す。

しかし、その前に立ちはだかる選手たちも強力だ。

ブラッド・アンジェロ、トロイ・リント、ジェフ・リピック、ライアン・シェーファーら、長年にわたって競技経験を積み重ねてきたベテランが出場する。

そして、女子ボウリング界を代表する名選手、リズ・ジョンソンも参戦する。

USBCとPWBAの両殿堂入りを果たしているジョンソンは、今シーズンのELITEリージョナルツアーに出場する女性選手として2人目となる。

男女の枠を超えた競争のなかで、卓越した投球技術と豊富な経験を持つジョンソンがどこまで上位に食い込むのか。シニア部門の大きな見どころだ。

東部大会のオイルパターンは43フィート。

比較的長めのオイルコンディションでは、レーンの変化を的確に読み取り、適切なボールと投球ラインを選択する能力が問われる。

特に、予選からマッチプレーまで競技が進むにつれてレーンコンディションは変化していくため、状況に応じて投球を修正できる対応力が勝敗を左右する重要な要素となるだろう。

 

2.南部大会:全米オープン王者とPBA50の強豪が激突

南部第3戦は、フロリダ州ポートセントルーシーの「Saint Lucie Lanes」で開催される。

スタンダード部門には、すでにELITEリージョナル大会で優勝経験を持つコナー・ブリーマン、ダラス・レオン、スコット・ニューウェル、トム・ドーティ、ゲーリー・フォークナーが参戦。

いずれも新たなタイトル獲得を狙っており、優勝経験者同士による激しい争いが期待される。

そのなかでも、特に注目すべき存在が2026年GoBowling U.S. Open王者のパトリック・ドンブロウスキーだ。

全米オープンは、PBAツアーのなかでも高度な技術と精神力が求められる大会として知られる。

その頂点に立ったドンブロウスキーが、今回のリージョナル大会でも王者の実力を発揮するのか、大きな注目が集まる。

また、PBAツアーで豊富な実績を持つディック・アレンも出場する。

さらに、イーサン・フィオーレ、オースティン・グラマー、ネイト・ガルシア、クリスチャン・ムートンといった若手有望株もエントリーしている。

経験豊富なトッププロに対し、勢いのある若手選手がどこまで迫れるか。実績と勢いがぶつかり合う構図が、南部大会の大きな見どころとなる。

シニア部門にも、非常に豪華な顔ぶれがそろった。

フロリダを拠点とするアンドレス・ゴメス、ピーター・ドーハンJr.、ジョン・ラコスキーに加え、USBCとPBAの殿堂入り選手であるダニー・ワイズマン、アムレト・モナチェリが参戦する。

特に注目したいのは、2026年のPBA50ナショナル大会で優勝を経験した選手が複数出場することだ。

トム・ドーティ、ダニー・ワイズマン、ランディ・ワイスは、いずれも今シーズンのPBA50ナショナルタイトルを獲得している。

さらに、モナチェリは2026年PBA60年間最優秀選手に輝いた実績を持つ。

シニア世代のトッププレーヤーがこれほど集まる機会は、リージョナル大会としても大きな見どころだ。

若い世代に負けない投球精度、長年の経験で培われたレーンリーディング、そして重要な局面での勝負強さが試される。

南部大会でも43フィートのオイルパターンが採用される。

優勝経験者がひしめくなか、わずかなミスやボール選択の違いが順位に大きく影響する可能性があり、最後まで予断を許さない展開となりそうだ。

 

3.西部大会:サイモンセン、トループらPBAトップスターがラスベガスに集結

今回の3大会のなかでも、特に豪華なメンバーがそろったのが、ネバダ州ラスベガスの「South Point Bowling Plaza」で開催される西部第3戦だ。

スタンダード部門には、アンソニー・サイモンセン、カイル・トループ、キャメロン・クロウというPBAツアーを代表するスター選手が出場する。

さらに、アンドリュー・ホール、ブライス・オリバー、スチュアート・ウィリアムズ、ライリー・ウッダード、ネイト・スタブラーといった、PBAツアーの優先出場資格を持つ選手も集結する。

そこにケビン・ウィリアムズ、ELITEリージョナル大会で優勝経験のあるニック・フライバーグ、キャメロン・ワイアー、ウェズリー・ローJr.が加わり、極めて競争の激しいフィールドが形成された。

なかでも、日本のボウリングファンにとって最大の注目は、やはりサイモンセンとトループの参戦だろう。

サイモンセンは、卓越した投球技術と幅広いコンディションへの対応力を備えた、世界トップクラスのプレーヤーだ。

一方、トループは独特の存在感と高い競技能力を兼ね備え、PBAツアーでも多くのファンを魅了してきた。

両者がリージョナル大会に出場することで、地区大会を主戦場とする選手たちにとっても、世界最高峰のプレーヤーと直接競い合う貴重な機会となる。

トップスターと新たな挑戦者が同じレーンで競い合うことこそ、ELITEリージョナルツアーならではの魅力といえる。

また、今回の西部大会では、ディーロン・ブッカーの競技復帰にも注目が集まる。

ブッカーは2026年7月下旬、まれで進行の速い白血病を患っていることを公表した。

今回、再び競技のレーンに立つことは、本人にとっても大きな意味を持つだろう。

厳しい状況を乗り越えながら競技に向き合う姿は、多くのボウリングファンにとっても印象深いものとなりそうだ。

シニア部門では、ELITEリージョナルタイトル獲得経験を持つトム・アドコック、マイケル・ボーグ、マイケル・ホーゲンJr.が出場する。

さらに、リック・ベナード、ルディ・カシマキス、リッキー・シスラー、ダン・ノウルトン、マリオ・キンテロ、クリス・ウォーレンらが名を連ねる。

経験豊富な選手がそろうだけに、こちらも最後まで激しい優勝争いが期待される。

西部大会で採用されるオイルパターンは、東部・南部とは異なる37フィートのショートオイルパターンだ。

43フィートのパターンと比べると、ボールの軌道や攻めるライン、スピードと回転のバランスなど、戦術面で異なる対応が必要になる。

ショートパターンでは、オイルの終端からピンまでの距離が長くなるため、ボールの向きの変化が早く現れやすい。

そのため、レーン外側を使ったライン取りや、ボールの表面加工、回転軸の調整など、選手ごとの戦術の違いが明確になる可能性がある。

ただし、実際の攻略法はオイルの総量や横方向の分布、レーン表面の状態によっても変化するため、単純に「短いオイルだから外側を投げればよい」というわけではない。

37フィートというコンディションに対し、各選手がどのような戦略を組み立てるのか。

トッププロの技術と判断力を比較するうえでも、西部大会は非常に興味深い戦いとなる。

 

4.競技方式:ステップラダー決勝なし、総合力が試される戦い

今回の3大会は、いずれもスタンダード部門とシニア部門に分かれて実施される。

競技は、予選、進出者ラウンド、ラウンドロビン方式のマッチプレーという3段階で進行する。

まず、予選では7ゲームを実施。

その成績によって、各部門の上位3分の1が翌日の進出者ラウンドへ進出する。

進出者ラウンドではさらに4ゲームを投球し、上位8名が最終段階となるラウンドロビン・マッチプレーへ進む。

ここでは、選手同士が直接対戦しながら順位を争う。

今回の大会で特徴的なのは、ステップラダー方式による決勝戦が設けられていないことだ。

PBAツアーのテレビ決勝などで採用されるステップラダー方式では、最終的に勝ち上がった選手が優勝を争う。

しかし、ELITEリージョナルツアーでは、各地区の総合成績によって優勝者が決まる。

そのため、予選で好成績を残しても、進出者ラウンドやマッチプレーで失速すれば優勝は難しくなる。

反対に、予選で出遅れた選手にも、その後のゲームで巻き返すチャンスが残されている。

重要なのは、一時的な爆発力だけではない。

長時間の競技を通じて投球精度を維持し、刻々と変化するレーンコンディションへ柔軟に対応することが求められる。

安定したスコアメイク、的確なレーンリーディング、そして勝負どころでの集中力。

こうした総合的な競技能力が、優勝を左右することになるだろう。

 

5.大会日程:11月7日・8日に各地区で熱戦

今回の3大会は、11月7日(土)に予選が始まり、翌8日(日)に進出者ラウンドとマッチプレーが行われる。

地区

11月7日(土)予選

11月8日(日)進出者ラウンド

マッチプレー

東部

8:00/15:00

8:00

12:00

南部

10:00

9:00

12:00

西部

8:00/12:30

8:00

11:30

時刻は各会場の現地時間。東部・南部は米国東部時間、西部は米国太平洋時間。進行状況によって変更される場合がある。

3地区とも2日間で優勝者が決定する日程となっており、短期間に多くのゲームをこなす必要がある。

体力面はもちろん、ゲーム間の調整やレーン変化への対応も重要だ。

特に最終日のマッチプレーでは、上位選手同士の直接対決が続くため、わずかなミスが優勝争いを大きく左右する可能性がある。

 

6.2027年PBAツアーへの挑戦権を懸けた重要な戦い

PBA ELITEリージョナルツアーが注目される最大の理由は、2027年PBAツアーへの道につながる重要な大会であることだ。

各ELITEリージョナル大会では、PBAツアーの優先出場資格を持たない選手のなかで上位に入った5名に、12月開催のPBA Regional Players Invitational(RPI)への自動出場権が与えられる。

そして、RPIでは2027年PBAツアーの優先出場資格3枠が用意されている。

つまり、今回のELITEリージョナル大会で上位に入ることは、翌シーズンにトップツアーへ挑戦するための重要な一歩となる。

すでにPBAツアーで活躍しているトッププロにとっては、タイトル獲得や賞金獲得が主な目標となる。

一方、優先出場資格を持たない選手にとっては、RPI出場権を手にすることが大きな目標となる。

この違いが、ELITEリージョナル大会の競争をより興味深いものにしている。

例えば、サイモンセンやトループのようなトップスターが優勝争いをリードしていても、その背後ではRPI出場権を懸けた別の激しい順位争いが進行している。

優勝を逃した選手であっても、対象選手のなかで上位に入れば、次のステージへ進むチャンスをつかむことができる。

一つの大会のなかで、タイトル争いと将来への挑戦が同時に繰り広げられる。

この二重の競争構造こそ、ELITEリージョナルツアーを特別なシリーズにしている要素といえるだろう。

 

7.BowlTVで全3大会を配信、異なるオイルパターンにも注目

今回の東部・南部・西部の3大会は、いずれもBowlTVで配信される。

現役のPBAトッププロから殿堂入り選手、若手有望株まで、多彩な選手たちの投球を観戦できる貴重な機会となる。

特に、競技ボウラーにとって注目したいのは、地区ごとに異なるオイルパターンへの対応だ。

東部と南部では43フィート、西部では37フィートのオイルパターンが使用される。

同じELITEリージョナル大会でありながら、コンディションの違いによって選手のボール選択や戦術が大きく変わる可能性がある。

ショートパターンでの攻め方、長めのオイルパターンに対するライン取り、レーン変化に応じたボールチェンジなど、トップ選手の判断には学ぶべき点が多い。

また、ステップラダー決勝がないため、最終盤まで続く順位争いからも目が離せない。

優勝候補が順当に実力を発揮するのか、それとも新たな選手が台頭するのか。

各地区の競技展開を比較しながら観戦することで、リージョナルツアーならではの奥深さを感じられるだろう。

 

トップスターと次世代の挑戦者が交差する、シーズン終盤の重要な一戦

2026年PBA ELITEリージョナルツアー第8週は、単なる地区大会の枠を超えた、見応えのある大会となりそうだ。

東部では、将来を期待される若手選手と殿堂入り選手が顔をそろえ、新世代とベテランによる世代を超えた競争が展開される。

南部では、2026年全米オープン王者パトリック・ドンブロウスキーをはじめ、トム・ドーティ、ディック・アレンらの実力者が集結。シニア部門でもPBA50やPBA60で活躍する名選手たちが優勝を争う。

そして西部では、アンソニー・サイモンセン、カイル・トループ、キャメロン・クロウらPBAトップスターがラスベガスに集まり、37フィートのオイルパターンで激しい戦いを繰り広げる。

各地区で選手構成もオイルコンディションも異なるだけに、優勝争いの展開にはそれぞれ違った魅力がある。

しかし、今回の大会で最も重要なのは、2027年PBAツアーへの新たな挑戦者が生まれる可能性を秘めていることだ。

世界の頂点を経験したスター選手と、その舞台を目指す選手たちが同じレーンで競い合う。

トッププロにとってはさらなる栄誉を懸けた戦いであり、若手や地区大会を主戦場とする選手にとっては、未来を切り開くための大きなチャンスとなる。

誰が地区タイトルを獲得するのか。

そして、誰が12月のRPIへの出場権をつかみ、2027年PBAツアーへの道を切り開くのか。

2026年シーズン終盤を迎えたPBA ELITEリージョナルツアーは、次世代のスター誕生と来シーズンの勢力図を占ううえでも、見逃せない戦いとなる。