藤井信人が予選首位通過
シーホースカップ2026、精鋭24人が最終決戦へ
異なる4つのレーンを攻略し、決勝進出者が出そろう
神奈川県伊勢原市の伊勢原ボウリングセンターで開催されている「大安興業プレゼンツ シーホースカップ JPBAプレイヤーズトーナメント2026」は、6月20日に予選全24ゲームを終了した。
男子プロ60人が、6月19日と20日の2日間にわたって4ラウンドを戦い、藤井信人が24ゲーム合計5,574ピン、アベレージ232.25で予選首位に立った。上位24人は、6月21日に行われるTop24ラウンドへ進出する。
今大会の予選では、ラウンドごとに長さや使用条件の異なるオイルパターンが採用された。選手には高い得点力だけでなく、変化するレーンへの対応力、正確なスペアメーク、ボール選択を含めた総合的な戦略が求められた。
その過酷な24ゲームを最上位で通過したのが藤井だった。2位の内藤広人との差は32ピン。首位争いが接近する一方、決勝進出ラインを巡っても最後まで緊迫した攻防が続き、長丁場ならではの濃密な予選となった。
藤井が24ゲームを通じて示した完成度
前半のリードを生かし、後半も大崩れせず
藤井は予選前半12ゲームで2,842ピン、アベレージ236.83を記録。第1ラウンドで1,461ピン、第2ラウンドで1,381ピンを積み上げ、首位争いの中心に立った。
後半12ゲームでは2,732ピン、アベレージ227.66。前半ほどの爆発力はなかったものの、第3ラウンドで1,432ピン、第4ラウンドで1,300ピンをまとめ、大きく順位を落とすことなくトップを守った。
24ゲームを通して高得点を並べるだけでなく、難しい局面でも致命的な失速を避けた点が藤井の強さだった。コンディションが大きく変わる今大会では、単発のビッグゲーム以上に、低いスコアを最小限に抑える力が順位を左右する。藤井は得点力と安定感の両面で高い完成度を示した。
2位の内藤広人は合計5,542ピン、アベレージ230.91。藤井との差はわずか32ピンで、最終日の6ゲームで十分に逆転可能な位置につけた。
内藤は予選前半12ゲームで2,903ピン、アベレージ241.91と、この区間の全体トップを記録。第2ラウンドでは1,479ピンを打ち、強烈な得点力を見せた。後半は2,639ピンとややペースを落としたが、優勝争いを見据えられる好位置を確保している。
3位から5位まではわずか16ピン差
3位には甘糟翔太が5,436ピン、アベレージ226.50で入った。甘糟は後半の第3ラウンドで1,431ピンを記録し、上位争いに踏みとどまった。
4位は右両手投げの立花仁貴で5,427ピン。甘糟との差は9ピンにすぎない。さらに5位の徳久恵大が5,420ピンで続き、3位から5位までがわずか16ピン差に収まった。
立花は第4ラウンドで1,359ピンを記録し、後半12ゲームでは2,709ピン。徳久は第2ラウンドで1,500ピンをマークするなど、いずれもラウンド単位で高い爆発力を示している。
6位の宮澤拓哉は5,338ピン、7位の山下昌吾は5,336ピンで、その差はわずか2ピン。8位には左投げの斉藤祐哉、9位には安里秀策、10位には田中椋也が入った。
上位陣の顔ぶれを見ると、右投げ、左投げ、両手投げが混在している。特定の投球スタイルだけが有利だったのではなく、それぞれの技術と戦略によって難条件を攻略したことがうかがえる。
実績者も順当にTop24入り
11位は永野すばる、12位は右両手投げの畑秀明、13位は原口優馬。14位に福丸哲平、15位に山本勲、16位に井口遼太が入った。
以下、17位川添奨太、18位倉持悠人、19位藤博文、20位藤村隆史、21位藤永北斗、22位坂本就馬、23位木村晃、24位斎藤祐太までが、最終日のTop24ラウンドへ進出する。
実績豊富な選手に加え、勢いのある若手や両手投げの選手も決勝ラウンドに残った。技術、経験、投球スタイルの異なる24人が、同一条件の下で改めて競い合うことになる。
一方、決勝進出ラインでは厳しい明暗が分かれた。24位の斎藤祐太は5,120ピン、25位の谷合貴志は5,079ピン。両者の差は41ピンだった。
24ゲームで41ピンという差は、1ゲーム平均にすると約1.7ピンにすぎない。オープンフレーム一つ、スペア後のカウント数本といった小さな差の積み重ねが、決勝進出の可否を分けたことになる。
長丁場では、ストライクを重ねる力だけでなく、苦しいゲームをどれだけ耐えられるかが重要だ。予選通過者の顔ぶれは、得点力、修正力、我慢強さを含む総合力が試された結果ともいえる。
最大の特徴は、4種類のオイルパターン
今大会の予選を難しくした最大の要因は、各ラウンドで異なるレーンコンディションが設定されたことだ。
第1ラウンドは43フィート、第2ラウンドは41フィート、第3ラウンドは35フィート、第4ラウンドは48フィート。短いパターンから長いパターンまで幅広く、選手はラウンドごとに投球ラインや球速、回転、立ち位置を調整する必要があった。
特に第2ラウンドでは、プラスチックボール1個のみ使用可能という独自の条件が設けられた。一般的なリアクティブボールに比べて曲がりが小さいため、選手にはより正確なコントロールが求められる。
続く第3ラウンドは35フィートのショートパターン、第4ラウンドは48フィートのロングパターン。両者は性質が大きく異なり、同じ攻め方を続けることは難しい。
短いパターンでは外側のラインを使う場面が増える一方、長いパターンではオイル量や奥行きを意識したボール運びが必要になる。選手には、目の前のレーン変化を読みながら、限られたボールで最適解を探す判断力が要求された。
異なる4条件のすべてでスコアを積み重ねた藤井、内藤をはじめとする上位選手は、得点力と同時に優れた対応力を証明した。
最終日はTop24、Top12、ステップラダーの三段階
6月21日の最終日は、午前9時30分からTop24ラウンド6ゲームが行われる。予選24ゲームとの通算30ゲームで上位12人がTop12ラウンドへ進む。
Top12ラウンドではさらに6ゲームを投球。通算36ゲーム終了時点の上位4人が、テレビ決勝ステップラダーへの出場権を獲得する。
ステップラダーは、4位決定戦、3位決定戦、優勝決定戦を各1ゲームで実施する方式。下位シードの選手は勝ち上がり続ける必要がある一方、上位シードは少ない試合数で優勝へ挑める。そのため、Top24、Top12ラウンドで少しでも上位に入ることが大きな意味を持つ。
決勝ラウンドのオイルパターンは42フィート。予選4ラウンドとは異なる新たな条件となるため、予選順位だけで展開を予測することはできない。
首位の藤井と2位内藤の差は32ピン。3位甘糟とは138ピン差だが、6ゲーム、12ゲームと進む中で順位が大きく変動する可能性は十分にある。
予選のリードは重要であるものの、まずはTop12に残り、さらにステップラダーの上位シードを確保することが必要だ。首位通過はゴールではなく、優勝争いへの最初の優位にすぎない。
優勝賞金500万円を懸けた最終決戦
今大会の賞金総額は1,350万円。優勝賞金は副賞250万円を含む500万円で、2位には130万円、3位には80万円が贈られる。
また、テレビ決勝ステップラダーでパーフェクトゲームを達成した場合には、100万円のパーフェクト賞も用意されている。予選第1ラウンドからTop12ラウンドまでのパーフェクト賞は5万円となっている。
高額賞金に加え、男子ポイントランキングにも大きく影響する大会だけに、最終日は一投ごとの重みがさらに増す。優勝者には大会タイトルと1,000ポイントが与えられる。
藤井が逃げ切るか、追走勢が逆転するか
シーホースカップ2026の予選は、藤井信人が24ゲームを通じて高い安定感を示し、5,574ピンで首位通過を果たした。
しかし、2位の内藤広人との差は32ピン。内藤は前半12ゲームで全体トップの得点を記録しており、再び爆発力を発揮すれば逆転の可能性は高い。甘糟翔太、立花仁貴、徳久恵大らも上位につけ、優勝争いはまだ大きく開かれている。
最終日は、Top24ラウンドとTop12ラウンドの計12ゲームを経て、上位4人だけがステップラダーへ進む。決勝では42フィートの新たなオイルパターンが採用されるため、予選で得た感触をそのまま持ち込めるとは限らない。
藤井が首位を守り、トップシードでステップラダーへ進むのか。内藤が予選前半の得点力を再現するのか。それとも中位から一気に勝ち上がる選手が現れるのか。
異なる条件を乗り越えた24人による最後の戦い。優勝賞金500万円と大会タイトルを懸けたシーホースカップ2026は、6月21日に決着する。
シーホースカップ2026 予選通過者24名
| 順位 | 選手名 | 所属・用品契約 | 24G合計 | AVG |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 藤井 信人 | ITカンファー(株)/HI-SP | 5,574 | 232.25 |
| 2 | 内藤 広人 | 相模原パークレーンズ/サンブリッジ | 5,542 | 230.91 |
| 3 | 甘糟 翔太 | 江の島ボウリングセンター | 5,436 | 226.50 |
| 4 | 立花 仁貴 | 洛陽総合高等学校 | 5,427 | 226.12 |
| 5 | 徳久 恵大 | メリーランドタケオボウル | 5,420 | 225.83 |
| 6 | 宮澤 拓哉 | パークレーン高崎/サンブリッジ/上武大学 | 5,338 | 222.41 |
| 7 | 山下 昌吾 | タチバナボウル | 5,336 | 222.33 |
| 8 | 斉藤 祐哉 | 桜ヶ丘ボウリングセンター | 5,313 | 221.37 |
| 9 | 安里 秀策 | (株)コロナワールド | 5,284 | 220.16 |
| 10 | 田中 椋也 | クァトロブーム/(株)ボウルスター | 5,275 | 219.79 |
| 11 | 永野すばる | 相模原パークレーンズ | 5,255 | 218.95 |
| 12 | 畑 秀明 | フリー | 5,248 | 218.66 |
| 13 | 原口 優馬 | 愛知川ボウル/HI-SP | 5,243 | 218.45 |
| 14 | 福丸 哲平 | (株)グランドボウル | 5,234 | 218.08 |
| 15 | 山本 勲 | ABS | 5,228 | 217.83 |
| 16 | 井口 遼太 | MOTIV Bowling Products | 5,210 | 217.08 |
| 17 | 川添 奨太 | ハイ・スポーツ社 | 5,197 | 216.54 |
| 18 | 倉持 悠人 | 大学ボウル | 5,196 | 216.50 |
| 19 | 藤 博文 | BOWL123 | 5,182 | 215.91 |
| 20 | 藤村 隆史 | (株)コロナワールド | 5,181 | 215.87 |
| 21 | 藤永 北斗 | N&K Co., Ltd./サンブリッジ | 5,155 | 214.79 |
| 22 | 坂本 就馬 | 永山コパボウル | 5,148 | 214.50 |
| 23 | 木村 晃 | 相模原パークレーンズ/(株)ボウルスター | 5,127 | 213.62 |
| 24 | 斎藤 祐太 | 株式会社ボウルスター | 5,120 | 213.33 |
