プロボウリング界の注目トーナメント「PBAオーウェンズ・イリノイ・クラシック」と「PBAロス/ホルマン・ダブルス選手権」で、グラハム・ファック、ジェイソン・ベルモンテ、ビル・オニールらが圧倒的なパフォーマンスを見せています。ファックは負傷からの復帰を果たし、個人戦で首位に立ち、ダブルス戦でも好調を維持しています。

ファック、負傷を乗り越えトップへ

先週、中指の負傷によりボールのフィンガーインサートを取り外す決断をしたグラハム・ファックですが、現在はほぼ100%のコンディションに回復。12ゲーム終了時点で合計ピン数2,873(+473)を記録し、「PBAオーウェンズ・イリノイ・クラシック」個人戦の首位に立っています。

また、「PBAロス/ホルマン・ダブルス選手権」では、パートナーのマット・サンダースと共に5,468ピン(+668)を記録し、総合2位につけています。ファックは「長年コンビを組んできたことで、お互いのゲームをよく理解し、助け合える関係になった」とコメント。サンダースも「今年こそ2人とも絶好調で戦いたい」と意気込みを語りました。

ただし、開幕前にはトラブルも。ファックの車がインディアナ州で故障し、サンダースが迎えに行こうとしましたが、ファック自身が徒歩でレンタカーを手配し、大会会場のヴァーノンヒルズへ到着したというエピソードもありました。

ベルモンテ&オニール、18位から一気に首位へ!

「PBAロス/ホルマン・ダブルス選手権」では、昨年準優勝のジェイソン・ベルモンテとビル・オニールのペアが驚異的な巻き返しを見せています。ラウンド1は18位に沈んでいましたが、ラウンド2で圧巻のスコアを記録し、一気に首位へ浮上しました。2人の平均スコアは230に迫り、まさに圧巻のパフォーマンスを披露。

ベルモンテは42フィートのサルビーノ・オイルパターンに対応するため、レーンの変化に関わらず右サイドをキープする戦略を選択。これが功を奏し、安定したスコアメイクにつながりました。

注目の選手&チーム

個人戦では、マット・オーグル、エリック・ジョーンズ、ジェイソン・ベルモンテ、クリス・スローン、ライアン・バーンズがトップ6にランクイン。予選突破ラインの24位にはトーマス・カイフコ(+218)が位置し、3ピン差でEJ・タケットが追いかける展開になっています。

ダブルス戦では、ファック&サンダースに加え、ヘイデン・スティピッチ&アンソニー・ノイヤー、マット・オーグル&ショーン・ラッシュ、カイル・トループ&イェスパー・スヴェンソンらがトップ5に名を連ねています。

特にスティピッチ&ノイヤーのペンシルベニア出身左利きコンビは、ジュニア時代からの長年の夢を実現し、今回の大会で初めてペアを組みました。スティピッチはこの日2度もパーフェクトゲームのチャンスを迎えるも、最後の1投でヘッドピンを外してしまうハプニングも。これに対し、ノイヤーは「コーチのボブ・ラーンJr.もきっと誇りに思ってるよ」と冗談を交えて笑いを誘いました。

また、PBA殿堂入り選手のクリス・バーンズ&ライアン・バーンズ(親子ペア)、ウェス・マロット&ジョーダン・マロット(親子ペア)も奮闘中。バーンズ親子は10位、マロット親子は17位で、決勝進出ラインまであとわずかとなっています。

今後の日程

2月7日(水)からは「PBAオーウェンズ・イリノイ・クラシック」の決勝トーナメントが始まり、個人戦の上位24名、ダブルス戦の上位16チームが進出。決勝戦は2月10日(土)に開催され、「PBAロス/ホルマン・ダブルス選手権」のステップラダー決勝は午後3時、「PBAオーウェンズ・イリノイ・クラシック」のステップラダー決勝は午後7時(中部標準時)に行われる予定です。

果たして、ファックの首位キープなるか?
ベルモンテ&オニールはそのまま優勝を掴めるのか?
熾烈な戦いの行方に注目が集まります!