中島瑞葵が土壇場の逆転で大会3連覇
安藤瞳との再優勝決定戦を制し通算11勝目

2年ぶり開催の「ちゃおちゃおボウリング大会」、最後に待っていた大激戦

2026年10月2日、3日の2日間、品川プリンスホテルボウリングセンターで開催された「ちゃおちゃおボウリング大会~2026 ちゃおちゃおハウス女子プロボウリングトーナメント~」が、全日程を終了した。

今大会には女子プロ113名、アマチュア4名の計117名が出場。予選12ゲーム、準決勝4ゲーム、決勝ラウンドロビン12ゲーム、そして上位4名による決勝ステップラダーという長丁場で頂点が争われた。

賞金総額は800万円、優勝賞金は250万円。女子プロボウリングのトップ選手たちが集結し、2日間にわたって激しいスコア争いを繰り広げた。

大会は2年ぶり、通算3回目の開催。最終日の東京は長く続いていた雨が上がり、37日ぶりの秋晴れとなった。

レーンコンディションは43フィート、レシオ3.64:1。ハイスコアも多く見られ、全体的にスコアの高い展開となった。

その中で最後に主役となったのが、過去2大会を制していた中島瑞葵だった。

トップシードとして決勝ステップラダーに登場した中島は、最初の優勝決定戦で安藤瞳に敗戦。しかし、トップシードが敗れた際に行われる再優勝決定戦で再び安藤と対戦し、最後の最後で勝負をひっくり返した。

大会3連覇。そして今季初優勝、通算11勝目。

22歳の中島が、土壇場で驚異的な勝負強さを見せた大会となった。

 

トップ4が繰り広げた決勝ステップラダー

決勝に進んだのは中島瑞葵、安藤瞳、近藤菜帆、緒方彩音

決勝ステップラダーへ進出したのは4名。

トップシードとなったのは、前回、前々回大会を連覇している中島瑞葵。

2位通過は、準決勝11位から決勝ラウンドロビンで大きく順位を上げた安藤瞳。

3位には、今季多くの大会で上位争いを続けている近藤菜帆。そして4位には、予選から準決勝まで安定して上位をキープした緒方彩音が入った。

最終日の決勝は、この4名によるステップラダー方式で争われた。

ここから先は、それまで積み重ねてきたスコアだけではなく、一発勝負の中でどれだけ自分の投球を貫けるかが問われる。

長いゲーム数を勝ち抜いてきた4人による、緊張感のある戦いが始まった。

 

4位決定戦|近藤菜帆が緒方彩音の追撃を振り切る

最初の試合は、3位通過の近藤菜帆と4位通過の緒方彩音。

緒方は1フレーム目、いきなり7-10を残す苦しいスタートとなった。一方の近藤はストライクでゲームに入り、序盤から主導権を握る。

緒方も2フレーム目からストライクを続けてダブルとし、すぐに立て直した。しかし近藤は3フレーム目から一気にストライクを重ねていく。

今大会では腰にダメージを抱えながらの投球だった近藤。それでもゲーム中盤まではその影響を感じさせず、6連続ストライクを記録して大きくリードした。

緒方も5フレーム目からターキーを決めて反撃する。

しかし8フレーム目では厚めに入り7本カウント。終盤へ入った時点で、近藤との差は依然として大きかった。

そのまま近藤が逃げ切るかと思われたが、9フレーム目にドラマが起きる。

それまで6連続ストライクを続けていた近藤が、まさかの7-10。

一方の緒方は同じ9フレーム目をストライクとして、一気に逆転の可能性を残した。

流れが変わりかけた重要な場面だったが、緒方は10フレーム1投目で10ピンが残り、最後まで逆転には届かなかった。

最終スコアは近藤234-緒方215。

近藤が緒方の追撃を振り切り、次の3位決定戦へ進んだ。

 

3位決定戦|安藤瞳が259のビッグゲーム

続く3位決定戦は、2位通過の安藤瞳と4位決定戦を勝ち上がった近藤菜帆。

ここで安藤が圧巻の投球を見せる。

安藤は1フレーム目からストライク。

対する近藤はビッグ5を残す苦しいスタートとなった。

直前のゲームを戦い終えたばかりの近藤は、長丁場の中で腰のダメージもあったのか、なかなかストライクをつなげることができない。

その一方で、安藤は落ち着いた投球を続けた。

序盤からストライクを重ね、6連続ストライク。一気にゲームを支配していく。

安藤の連続ストライクが止まったところで近藤にもようやくストライクが続き始めたが、ダブルで止まり、差を大きく縮めるには至らなかった。

9フレーム目から近藤が再び追い上げたものの、安藤は最後まで崩れない。

最終スコアは安藤259-近藤198。

ステップラダーというプレッシャーのかかる舞台で259というビッグゲームを打ち上げ、安藤が優勝決定戦へ進出した。

この試合から、安藤の存在感は一気に大きくなっていく。

 

優勝決定戦|安藤瞳がトップシード中島瑞葵を撃破

優勝決定戦は、トップシードの中島瑞葵と、ステップラダーを勝ち上がってきた安藤瞳。

今大会ではトップシードの中島がこのゲームに敗れた場合、再優勝決定戦が行われるルールとなっていた。

両者ともに1フレーム目はストライク。

最高の形で優勝決定戦が始まった。

そこから流れをつかんだのは安藤だった。

直前に259を記録した勢いをそのまま持ち込むように、ストライクを次々と重ねていく。

対する中島は、ポケットへ運びながらも1本が飛ばない場面が続いた。

さらに5フレーム目では7-10。

前半を終えた時点で、中島は安藤に大きなリードを許す展開となった。

後半、中島はレーンへのアジャストを試みる。

ボールをチェンジしながらラインを探り、次の展開を見据えた投球を続けたが、このゲームでは安藤の勢いを止めることができなかった。

安藤は最後までリードを守り切り、234-207で勝利。

ステップラダーを勝ち上がってきた安藤が、ついにトップシードの中島を破った。

しかし、この時点ではまだ優勝は決まらない。

勝負は、もう一度行われる再優勝決定戦へと持ち越された。

 

再優勝決定戦|249対245、わずか4ピン差の最終決戦

大会のクライマックスとなった再優勝決定戦。

最初の優勝決定戦で敗れた中島が、どのようにゲームを立て直すか。

そして安藤が、このまま勢いを維持できるか。

会場の緊張感が一段と高まる中、最後の一戦が始まった。

中島は1フレーム目を8本カウントでスタート。

一方の安藤はストライク。

序盤は再び安藤が一歩先を行く展開となった。

しかし、中島は2フレーム目からストライクを連発。

安藤もそのままストライクを重ね、ターキーを記録する。

さらに安藤は一度ストライクが止まった後も、再び3連続ストライク。

対する中島も5連続ストライクを記録し、両者はほぼ互角のまま終盤へ入った。

8フレーム目、中島がストライク。

力強いガッツポーズを見せる。

一方の安藤はストライクを逃し、わずかに中島へ流れが傾いた。

ところが9フレーム目、中島は厚めに入りベビースプリット。

これをしっかりカバーしたものの、同じ9フレーム目で安藤はストライクを決める。

勝負は完全に10フレームへ持ち越された。

どちらが優勝してもおかしくない。

最後の数投ですべてが決まる展開となった。

安藤は10フレーム1投目をストライク。

続く中島もストライク。

そして安藤の2投目。

きれいにポケットへ入ったボールだったが、無情にも10ピンが残った。

安藤はその場で膝をつく。

これで中島に優勝を決めるチャンスが巡ってきた。

中島の勝負の2投目。

放たれたボールはポケットへ入り、見事なストライク。

会場が大歓声に包まれた。

最終スコアは中島249-安藤245。

わずか4ピン差。

最初の優勝決定戦で敗れた中島が、再優勝決定戦で逆転し、ついに大会3連覇を決めた。

 

「三連覇する?」への答えを結果で証明

決勝ステップラダー開始前、中島は「三連覇する?」という問いに対し、「します」と答えていた。

そして、その言葉を実際の結果で証明した。

今回の優勝で中島は、第1回、第2回大会に続く3連覇を達成。

さらに今季初優勝、プロ通算11勝目となった。

前回の優勝は2024年の「第46回STORMジャパンオープン」。そこから2年ぶりとなるタイトル獲得でもある。

中島はまだ22歳。

その若さですでに11勝という実績を積み上げていること自体が大きな数字だが、今回の優勝で特に印象的だったのは、単純なスコア以上に試合の中で立て直す力だった。

最初の優勝決定戦では安藤に完全に流れを握られた。

207対234。

トップシードでありながら、一度はタイトルを逃しかけた。

それでも次のゲームでは249までスコアを上げた。

短い時間の中でレーンへの対応を修正し、投球を組み立て直し、最後の一投まで集中力を切らさなかった。

一度負けた直後に、もう一度勝つための投球へ切り替えられるか。

長いトーナメントを勝ち切るためには、技術だけでは足りない。

状況判断、アジャスト、精神的な切り替え。

今回の中島は、そのすべてを最後の一戦で示した。

 

安藤瞳も見せた圧巻の勝負強さ

優勝こそ中島に譲ったものの、安藤瞳の投球も今大会の大きな見どころだった。

準決勝では11位だったが、決勝ラウンドロビンで順位を大きく上げ、2位通過でステップラダーへ進出。

そしてステップラダーでは、近藤との3位決定戦で259。

続く中島との優勝決定戦でも234。

再優勝決定戦でも245を記録した。

決勝の3ゲームで高いスコアを並べ続け、最後の最後まで中島を追い詰めた。

特に最初の優勝決定戦では、トップシードの中島を完全に上回る内容で勝利。

再優勝決定戦でも10フレームまで優勝の行方が分からない展開に持ち込んだ。

最後まで勝負を決めさせなかった安藤の粘り強さも、今大会を名勝負にした大きな要素だった。

 

3人のパーフェクトも誕生したハイスコア大会

今大会では、パーフェクトゲームも3回記録された。

濱﨑りりあが予選6ゲーム目で自身初となる公認300を達成。

宇山侑花は予選8ゲーム目で自身3回目となる公認300。

さらに山田悠加も予選10ゲーム目で自身初となる公認300を達成した。

レーンコンディションは43フィート、レシオ3.64:1。

全体的に高いスコアが多く見られる大会となったが、だからこそ上位へ進むためには、一度のビッグゲームだけでは足りない。

予選12ゲーム、準決勝4ゲーム、そして決勝ラウンドロビン12ゲーム。

長時間にわたって変化するレーンへ対応し続けなければならない。

さらに決勝ステップラダーでは、それまでの累積スコアとは関係なく、一発勝負で結果が決まる。

高いストライク能力に加え、レーン変化への対応力、体力、集中力、そして勝負どころでの判断力が問われた大会だった。

 

一度負けても終わらない、中島瑞葵が示した王者の強さ

2026年の「ちゃおちゃおボウリング大会」は、中島瑞葵の大会3連覇という劇的な形で幕を閉じた。

結果だけを見れば、トップシードの中島が優勝した大会である。

しかし、その内容は決して順風満帆ではなかった。

安藤瞳が259で近藤菜帆を破り、その勢いのまま最初の優勝決定戦でも234を記録して中島を撃破。

中島は一度、優勝目前で完全に押し切られた。

そこから再優勝決定戦。

中島は249までスコアを上げ、安藤の245をわずか4ピン上回った。

今回の3連覇を特別なものにしたのは、「負けたあとにどう立て直したか」という点にある。

一度の敗戦で流れを失ってもおかしくない場面で、中島は冷静に修正を重ねた。

そして、優勝を左右する最後の一投でストライクを決め切った。

最終成績は、優勝・中島瑞葵、第2位・安藤瞳、第3位・近藤菜帆、第4位・緒方彩音。

中島は優勝賞金250万円を獲得した。

大会3連覇、今季初優勝、通算11勝目。

まだ22歳の中島瑞葵が見せた勝負強さ。

そして259、234、245と高いスコアを並べ、最後まで優勝争いを演じた安藤瞳。

2人による最終決戦は、単にストライク数を競うだけではない、ボウリングの奥深さを感じさせる勝負となった。

レーンを読み、状況に合わせ、気持ちを切り替え、最後の一投を投げ切る。

長いトーナメントを勝ち抜くために必要なものが凝縮された、2026年大会を象徴するフィナーレだった。

ベストアマ

堀川雪乃選手(笹塚ボウル)
総合98位

入賞者リスト

順位選手名所属賞金
優勝中島 瑞葵フリー / ABS2,500,000円
第2位安藤 瞳東名ボール1,250,000円
第3位近藤 菜帆ALSOK愛知株式会社 / HI-SP700,000円
第4位緒方 彩音株式会社コロナワールド / 株式会社ボウルスター450,000円
第5位太 琳華株式会社グランドボウル / 株式会社ボウルスター280,000円
第6位網代 羅夢桜ヶ丘ボウリングセンター240,000円
第7位濱﨑 りりあ桜ヶ丘ボウリングセンター220,000円
第8位久保田 彩花相模原パークレーンズ200,000円
第9位濱﨑 姫琉桜ヶ丘ボウリングセンター180,000円
第10位名和 秋株式会社コロナワールド170,000円
第11位寺下 智香神戸六甲ボウル / サンブリッジ160,000円
第12位佐藤 まさみダイトースターレーン / ABS150,000円
第13位小林 あゆみ宮崎県スポーツ協会110,000円
第14位内藤 真裕実フリー / サンブリッジ100,000円
第15位金子 萌夏相模原パークレーンズ90,000円
第16位今井 双葉東名ボール / HI-SP85,000円
第17位坂倉 にいなカニエJAPAN・アソビックス80,000円
第18位桑藤 美樹株式会社スポルト / ABS75,000円
第19位姫路 麗フリー70,000円
第20位髙田 真帆江の島ボウリングセンター68,000円
第21位丹羽 由香梨カニエJAPAN・アソビックス / HI-SP66,000円
第22位野仲 美咲ココレーン64,000円
第23位倉田 萌E-BOWLトマト西宮 / HI-SP62,000円
第24位森田 和紀ForestBear60,000円
第25位坂倉 凜カニエJAPAN・アソビックス58,000円
第26位崎山 穂花タチバナボウル56,000円
第27位川田 菜摘フリー / ABS54,000円
第28位三上 彩奈株式会社Star Like / STAR LIKE BOWL52,000円
第29位大久保 咲桜ボウリング王国スポルト横須賀店50,000円
第30位チョン・ヨンヒャンFU-SUI合同会社48,000円
第31位川口 茉紀クァトロブーム46,000円
第32位松尾 星伽ラウンドワンジャパン / ABS44,000円
第33位藤田 麻衣伊勢原ボウリングセンター42,000円
第34位霜出 佳奈サンスクエアボウル / HI-SP40,000円
第35位根本 遥株式会社タイトー40,000円
第36位山田 悠加イーグルボウル40,000円

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 👉  ちゃおちゃおボウリング大会 ~2026 ちゃおちゃおハウス女子プロボウリングトーナメント~