52歳のレジェンド、リズ・ジョンソンが圧巻の初日首位
日本勢3名もカットライン内へ
女王決定戦の幕開けで、レジェンドが圧巻の存在感
女子ボウリング界の伝統あるメジャートーナメント「2026 USBC Queens」が、ラスベガスのゴールドコースト・ボウリングセンターで開幕した。199人が出場する大舞台で、予選初日の主役となったのは、フロリダ州オーランドのリズ・ジョンソンだった。
52歳の右投げ、ジョンソンは5ゲーム合計1,248ピンを記録。アベレージは驚異の249.6。ゲーム別スコアは247、226、226、280、269と、序盤から高い安定感を見せながら、終盤にはビッグゲームで一気にスコアを伸ばした。
ジョンソンはUSBCとPWBAの殿堂入り選手であり、PWBAツアー通算25勝、メジャー10勝を誇る女子ボウリング界のレジェンドだ。USBC Queensでは2009年と2015年に優勝しており、さらに今大会の1か月足らず前にはUSBC Senior Queensの連覇も達成している。
経験、実績、そして現在のコンディション。そのすべてがかみ合ったかのような初日首位発進は、今大会におけるジョンソンの存在感を改めて強く印象づけるものとなった。
首位争い、日本勢の健闘、そしてマッチプレーへの戦い
ジョンソンに続いたのは、マレーシアのシャズワニ・サハールだった。サハールは5ゲーム合計1,226ピンを記録し、首位ジョンソンとの差は22ピン。わずかな差で2位につけ、今後の上位争いに名乗りを上げた。
3位にはコロンビアのフリアナ・ボテロが1,225ピンで入り、サハールとはわずか1ピン差。4位には日本の寺下智香が1,217ピン、5位にはウィスコンシン州オグデンズバーグのカーリーン・ベイヤーが1,207ピンで続いた。
初日のトップ5には、アメリカ、マレーシア、コロンビア、日本の選手が名を連ねた。国際色豊かな顔ぶれとなり、USBC Queensが世界のトップ女子ボウラーたちによるハイレベルな戦いであることを改めて示している。
なかでも、日本の寺下智香が4位につけたことは、日本のボウリングファンにとって大きなニュースだ。5ゲーム合計1,217ピンという好スコアで上位争いに加わり、マッチプレー進出はもちろん、さらに上の順位も狙える位置で初日を終えた。
また、第1ラウンド終了時点で、日本選手が3名カットライン内に入っている点も見逃せない。4位の寺下智香に加え、近藤菜帆が18位、石田万音が61位につけており、現時点で3名の日本勢がマッチプレー進出圏内に位置している。
今大会では、予選終了後に上位63名と前年女王のジョシー・バーンズを加えた64名が、日曜日から始まるダブルエリミネーション方式のマッチプレーへ進出する。つまり、第1ラウンド終了時点でカットライン内に3名の日本選手が残っていることは、日本勢全体の好調を示す重要な材料といえる。
寺下は首位争いを見据えるポジション、近藤は安定した通過圏内、石田はカットライン付近での粘りが求められる位置にいる。それぞれ立場は異なるが、残り10ゲームの予選でどこまでスコアを積み上げられるかが、マッチプレー進出への大きな鍵となる。
一方、前年女王のジョシー・バーンズは5ゲーム合計1,112ピンで40位タイ。連覇を狙う立場としては派手なスタートではなかったものの、十分に圏内を狙える位置で初日を終えた。ディフェンディングチャンピオンとして自動的にマッチプレー枠に含まれる形ではあるが、予選での内容は決勝トーナメントに向けた調整という意味でも重要になる。
初日には、順位争いとは別に大きな見せ場もあった。テネシー州ハーミテージのジェシカ・アーネストは、Aシフトの第5ゲームで300点のパーフェクトゲームを達成。さらに、テキサス州サンアントニオのデジリー・ブカートもBシフトの第5ゲームで12連続ストライクを決め、同じくパーフェクトゲームを記録した。
アーネストの初日合計は1,040ピン、ブカートは1,042ピンと、総合順位では上位進出に課題を残した。それでも、1ゲームで完璧な投球を成し遂げた事実は大きく、今後の巻き返しに向けた自信にもつながるはずだ。
ジョンソン自身は初日に300ゲームこそなかったが、全体を通して大きな崩れがなく、終盤の280、269で首位を引き寄せた。ベテランらしい試合運びと、勝負どころでスコアを伸ばす力は健在だった。
試合後、ジョンソンはQueensでの戦い方について、首位に立つことよりも、まずはマッチプレーに進むことが重要だと語っている。彼女にとって予選は、あくまで次のステージへ進むための通過点。マッチプレーに入れば大会はまったく新しい戦いになるという考え方だ。
この言葉には、長年にわたって大舞台を勝ち抜いてきた選手ならではの冷静さがある。予選で上位に立つことはもちろん大きな意味を持つが、Queensの本当の厳しさは、マッチプレー以降にある。3ゲームの合計ピンで争う対戦形式では、相手との直接勝負になるため、単なるスコアメイクだけでなく、流れを読む力、対応力、メンタルの強さが問われる。
予選初日時点で64位タイにつけたのは、フロリダ州デルトナのアリッサ・フェラーロと、同州ポートオレンジのブルック・ロバーツ。両者はともに1,088ピンを記録した。カットラインは今後の10ゲームで大きく変動する可能性があり、現時点で安全圏にいる選手も、油断はできない。
ジョンソンを含むAシフトの選手たちは、金曜日の午後4時、東部時間で第2予選ブロックに臨む。Bシフトは正午から競技を開始する予定だ。残された予選は10ゲーム。初日の好スタートをどう維持するか、あるいは出遅れた選手がどこまで巻き返すかが、次の注目ポイントとなる。
ジョンソンが語ったコンディション面での充実ぶりも印象的だ。彼女は現在の投球に自信を持っており、自分の用具の動きや、ボールを替えるべきタイミングをしっかり把握できていると話している。さらに、レーン外でのフィジカルトレーニングが、持久力の向上やけがの予防につながっているとも語った。
特に注目すべきは、「52歳の今でも、22歳の頃と同じくらい強く感じている」という趣旨の言葉だ。年齢を重ねてもなお、トップレベルの舞台で首位に立つ。しかも、それを偶然ではなく、日々の準備と自己管理の積み重ねによって実現しているところに、ジョンソンの真の強さがある。
レジェンドの強さと日本勢の可能性が光った初日
2026 USBC Queensの予選初日は、リズ・ジョンソンの首位発進という形で幕を開けた。5ゲーム合計1,248ピン、アベレージ249.6という数字は、彼女が今なおメジャータイトル争いの中心にいることをはっきりと示している。
1か月足らず前にSenior Queensを制したばかりの52歳のレジェンドが、今度はQueens本戦でも初日首位に立った。その事実は、今大会の出場選手たちにとって大きなインパクトを与えたに違いない。
同時に、日本勢にとっても期待の高まる初日となった。寺下智香が4位で上位争いに加わり、近藤菜帆が18位、石田万音が61位と、3名がカットライン内で第1ラウンドを終えたことは大きな収穫だ。特に、マッチプレー進出圏内に複数の日本選手が入っていることは、今後の大会展開を追ううえで大きな見どころとなる。
とはいえ、Queensは予選初日の順位だけで決まる大会ではない。全選手にはまだ10ゲームの予選が残されており、順位は大きく動く可能性がある。さらに、予選を通過した後には、64名によるダブルエリミネーション方式のマッチプレーが待っている。
日曜日と月曜日にかけてマッチプレーが行われ、勝者側ブラケットには2名、敗者復活側ブラケットには4名が残るまで競技が続く。その後、勝者側の無敗の2名が火曜日のテレビ決勝に向けた第1シードを争い、敗者復活側の4名はステップラダー決勝の残り3枠をかけて戦う。
ステップラダー決勝は火曜日午後6時、東部時間でCBS Sports Networkにて生中継される予定だ。優勝者には、USBC Queensの象徴であるティアラと、賞金6万ドルが贈られる。
初日を終えた段階では、ジョンソンが経験と実力を示し、日本勢も存在感を放った。しかし、本当の勝負はここから始まる。レジェンドが再び女王の座に近づくのか、それとも新たなヒロインが現れるのか。そして、日本勢3名はカットラインを守り、さらに上位へ食い込むことができるのか。
2026 USBC Queensは、開幕初日から多くの見どころを生んだ。残りの予選、そしてマッチプレーへ向けて、戦いはさらに熱を帯びていく。