
ステファニー・ジョンソンが全米女子オープン予選2日目で首位浮上
米ネブラスカ州リンカーンのサンバレー・レーンで開催中の2025年全米女子オープン(U.S. Women’s Open)は、予選2日目を終えて大きな動きを見せました。テキサス州マッキニー出身のステファニー・ジョンソンが、総得点3,398点でトップに躍り出ています。16ゲームを終えての首位浮上は、彼女がいかに難しいコンディションを読み、安定したプレーを継続しているかを示しています。
熾烈な予選争いとジョンソンの光る対応力
フラットなオイルコンディションでの安定感
大会では38フィートの完全にフラットなオイルパターンが採用されており、これはプロ選手であってもミスが許されない極めて厳しい条件です。そんな中、ジョンソンは金曜日の8ゲームで1,655点を記録。これは参加選手の中でも群を抜く成績であり、彼女が現在のコンディションにいかに適応しているかを証明する結果です。
「毎日がまるで別のトーナメントのようなもの。大切なのは一投一投を信じて投げること」と語ったジョンソンの言葉には、強い覚悟と集中力が表れています。
昨年の経験が活きる冷静な判断
ジョンソンは2024年大会で4位入賞を果たし、テレビ放送にも登場した実力者です。その経験は、プレッシャーのかかる場面での落ち着きにつながっています。
「去年は去年、今年はまったく新しいチャレンジ。でもその経験は確実に助けになる」
このような冷静な自己分析とメンタルの強さが、今回の好成績の背景にあると言えるでしょう。
家族との時間が生んだ精神的なリセット
ジョンソンは、2週間前に行われたPWBAサマーシリーズ(クリーブランド)への参加を見送り、家族と過ごすことを選択。ツアー中は子どもたちとすれ違う生活が続くため、スケジュールを見直し、休息を取ったと明かしています。
「彼らは今夏休みに入ったばかり。私が一緒にいる時間を選ぶことで、精神的にもリフレッシュできた」
この母親としての選択が、結果的にプレーの質を引き上げる要因となりました。
「母であることがボウリングに対する私の考え方を変えてくれた。純粋に競技を楽しめるようになったし、子どもたちが私に力をくれる」
こうした背景が、彼女の柔軟かつ前向きなマインドセットに結びつき、試合での安定感に繋がっています。
上位陣の成績と予選通過ラインの争い
ジョンソンに続く上位陣も、わずか数十ピン差で肉薄しており、熾烈な争いが展開されています。
2位:リンジー・ブーマーシャイン(ユタ州) – 3,392点
3位:クリスタル・エリオット(フロリダ州) – 3,372点
4位:マリッサ・キャリー(インディアナ州) – 3,347点
5位:ロシオ・レストレポ(コロンビア) – 3,344点
6位から10位にも強豪がひしめいており、誰が上位24に入るか予断を許しません。
また、カットライン(36位)をめぐる争いも注目ポイントです。現在は、マレーシアのシティ・ラーマンとテキサス州のジャエル・ハマンが同点(3,117)で36位タイとなっており、最終日の成績次第では大きく順位が入れ替わる可能性があります。
焦点は「集中力の継続」と「経験の活用」
ステファニー・ジョンソンの躍進は、技術力と戦略、そして精神的な強さが融合した結果と言えるでしょう。困難なオイルコンディション、激しいスケジュール、母としての責任感という要素の中で、彼女は一投一投を丁寧に投げ、結果を積み重ねてきました。
予選3日目は現地時間の土曜日午前9時(東部時間)からスタートし、Cスコード、Aスコード、Bスコードの順で展開されます。日曜日には上位36名による最終予選が行われ、その後24名がラウンドロビン方式のマッチプレーに進出。そして、決勝進出の5名が火曜日夜のステップラダーファイナルで優勝を争う流れとなっています。
決勝戦はCBS Sports Networkにて生中継、予選~マッチプレーはBowlTVでライブ配信されます。
大会の詳細情報は公式サイト(U.S. Women’s Open)をご確認ください。