ジョージー・バーンズ
熱狂の観客の前で2025年PWBAアニバーサリー・オープン優勝!

ボウリング界に響いた歓声 ― 歴史に残る一夜の幕開け

2025年7月、ウィスコンシン州グリーンベイで開催されたPWBAアニバーサリー・オープンは、プロ女子ボウリング界にとって記憶に残る大会となりました。6,500人を超える観客が集まる中、テネシー州ハーミテージ出身のジョージー・バーンズ選手が、今シーズン2勝目、そしてキャリア通算6度目の優勝を達成。多くのボウリングファンが見守るなかでの勝利は、本人にとっても格別のものだったようです。

 

バーンズの快進撃 ― 試合展開と選手たちの熱き戦い

決勝戦での圧巻のパフォーマンス

決勝戦は、今大会でトップシードとして勝ち上がってきたケイラ・スミス選手(イリノイ州ロックフォード)との対戦となりました。序盤は互いにマークを取り合い、緊迫した立ち上がりでしたが、バーンズ選手は3フレーム目から7フレーム目まで5連続ストライクを叩き出し、一気にリードを広げました。

一方のスミス選手は、5フレーム目でのオープンフレームが響き、後半はピンが思うように倒れず、最終スコアは191ピンにとどまりました。バーンズ選手は236ピンで試合を締めくくり、賞金2万ドルを獲得。ファンの大歓声を背に、堂々たる勝利を収めました。

私はまだこの瞬間を消化しきれていない気がします。他のスポーツイベントで観客として座っていたときに、いつも思っていたのが『ボウリングにもこの雰囲気が必要だ』ということでした」とバーンズ選手は試合後に語っています。

 

準決勝:ヴェリティ・クロウリーとの接戦

決勝へ進むために、バーンズ選手は準決勝でイングランドのヴェリティ・クロウリー選手と対戦。クロウリー選手はそれ以前の試合で、コロンビアのロシオ・レストレポ選手212対193で下し、勢いに乗っての登場でした。

準決勝は序盤、両者が安定した投球を見せていましたが、クロウリー選手は5フレーム目と7フレーム目にオープンとなり、そこからリズムを崩してしまいます。バーンズ選手は落ち着いて対応し、ノーミスの安定した投球で214ピンを記録。クロウリー選手は194ピンに終わり、3位となって7,500ドルの賞金を獲得しました。

 

オープニングマッチのドラマ:ヨハンソン vs レストレポ

大会のステップラダー決勝は、スウェーデンのノラ・ヨハンソン選手とレストレポ選手の対決で幕を開けました。ヨハンソン選手はPWBA史上初の2ハンド投球でのステップラダー進出者として注目を集めており、今回が自身初のファイナル出場でもありました。

試合はヨハンソン選手が序盤からリードし、コントロールの良さを見せつけましたが、最後の2フレームで連続スプリットを出してしまい、209ピンで失速。それに対してレストレポ選手は、チャンスを確実にものにし、クリーンゲームの215ピンで勝利。ヨハンソン選手は5位となり、5,500ドルの賞金を獲得しました。

 

若手世代への架け橋 ― ジュニアゴールドとの連携

この大会の特徴的な要素の一つが、ジュニアゴールド選手権の開会式の一部として行われた点です。会場はレッシュ・センターに移され、若手ボウラーたちにとっては、間近でプロの試合を観戦するまたとない機会となりました。大歓声に包まれた空間は、選手たちにも大きな力を与えたようです。

あの雰囲気は一生忘れられないと思います。今後もこういう大会が増えてくれることを心から願います」とバーンズ選手は語り、観客の存在がいかに彼女の力になったかを強調しました。

また、試合後には娘を抱えながら夫と喜びを分かち合う姿も印象的でした。「家族がそばにいることで、私は常に現実に引き戻される。娘のおかげで、勝ち負け以上に大切なことを学べた」と話し、家庭とプロキャリアの両立が彼女に与える精神的な支えを明かしました。

 

熱狂と希望を未来へ ― 女子ボウリングの新たな可能性

2025年PWBAアニバーサリー・オープンは、技術・精神力・ファンの応援の三拍子がそろった、プロ女子ボウリングの新たな象徴となる大会でした。ジョージー・バーンズ選手の堂々たる勝利だけでなく、若手選手とのつながりや、会場を包み込んだ観客の熱気は、このスポーツの未来を大いに明るく照らしました。

今後、プロ女子ボウリングがさらなる発展を遂げていくためには、こうしたイベントの成功が欠かせません。PWBAツアーは7月24日〜27日にヒューストンで開催される「PBA/PWBA 乳がん撲滅ミックスダブルス大会」へと続きます。次なる激戦にも注目が集まります。