• EJ Tackett
  • Andrew Anderson
  • Chris Via
  • Francois Lavoie
  • Anthony Simonsen

78位からの驚異的なカムバックで6度目のメジャータイトル獲得

ボウリング界のスター、EJタケットが2025年の全米オープン(U.S. Open)で圧巻のパフォーマンスを披露し、自身2度目の優勝を果たしました。大会序盤の予選終了時点では78位と低迷し、カットラインから約200ピン差という厳しい状況に置かれていました。しかし、そこから驚異的な巻き返しを見せ、決勝戦でアンドリュー・アンダーソン238-184で下し、優勝賞金10万ドルを手にしました。

苦境からの快進撃、そして栄光の瞬間へ

タケットは全48ゲームの予選とマッチプレーを戦い抜き、第2シードとして決勝ラウンドへ進出しました。そして、準決勝ではクリス・ヴィア245-152で圧倒し、決勝へと駒を進めました。

決勝戦の序盤、タケットは連続してストーン9ピン(惜しくも1本だけ残る現象)に苦しむ場面もありましたが、そこからギアを上げ、一気にアンダーソンを突き放しました。対するアンダーソンは、大会を通じて安定した戦いを見せながらも、決勝で数回のミスを犯し、タケットに逆転を許しました。

試合後、タケットは「これは特別な勝利だ」と語り、その喜びをかみしめました。2023年に続き、3年で2度目の全米オープン制覇を果たしたことに加え、今回は父親としての初優勝でもありました。

「2年前は2022年の敗北から這い上がって勝ち取った優勝だった。今回は父親として、この大舞台で勝てたことが本当に感慨深い」

地元インディアナ州での勝利、特別な意味を持つ

タケットにとって、このロイヤル・ピン・ウッドランドでの優勝は特別なものです。この会場はPBA(プロ・ボウラーズ・アソシエーション)の全5つのメジャー大会を開催した唯一の会場であり、ボウリング界の歴史に刻まれた場所でもあります。タケット自身も幼少期からこの地に親しみ、16歳のときに初めて全米オープンに出場した思い出の地です。

「この会場には特別な歴史がある。ここで2度も優勝できたことは、言葉にできないほど光栄なことだ」

彼は今大会の勝利により、史上13人目全米オープン複数回優勝者となりました。

メンタルの進化と圧倒的な強さ

タケットは近年のメジャー大会で圧倒的な成績を残しています。過去2シーズンで、メジャー11大会中4勝を記録。以前はテレビ放映の大舞台でのプレッシャーに苦しんでいたと語る彼ですが、近年はその経験を活かし、精神面での成長を遂げました。

「自分の実力を疑ったことは一度もない。ただ、大事なのはテレビの舞台で最高のパフォーマンスを発揮することだった。最近はそれができるようになってきた」

決勝戦でも、彼は序盤の不運に動じることなく、冷静に試合を支配しました。この勝利により、彼は3度目のPBA年間最優秀選手(Player of the Year)の座に向けて、最高のスタートを切ったと言えるでしょう。

今後のPBAツアー予定

タケットがこの勢いを維持できるか、注目が集まります。次戦はPBAオーウェンズ・イリノイ・クラシックの予選が火曜日から始まります。

🏆 2025 全米オープン決勝ラウンド結果

  • 決勝戦: EJタケット(238)- アンドリュー・アンダーソン(184)
  • 準決勝: EJタケット(245)- クリス・ヴィア(152)
  • 準々決勝: クリス・ヴィア(238)- フランソワ・ラヴォア(226)
  • 1回戦: フランソワ・ラヴォア(246)- アンソニー・シモンセン(206)

💰 最終賞金順位

1️⃣ EJタケット – $100,000
2️⃣ アンドリュー・アンダーソン – $50,000
3️⃣ クリス・ヴィア – $25,000
4️⃣ フランソワ・ラヴォア – $16,000
5️⃣ アンソニー・シモンセン – $10,000