メリーランドカップ JPBAシーズントライアル 2026 オータムシリーズ
(ハマボール)
山下昌吾がJPBAシーズントライアル2026オータムシリーズ優勝!
予選15位から大逆転、斎藤祐太との激闘を255対234で制す
山下昌吾が横浜・ハマボールでシーズントライアル3勝目を達成
2026年10月21日(水)、神奈川県横浜市のハマボールで「メリーランドカップ JPBAシーズントライアル2026 オータムシリーズ」が開催された。
今大会には57名(ブラインド1名を含む)がエントリー。予選8ゲームを経て上位30名が準決勝に進出し、通算12ゲームの上位8名によるシュートアウト方式で優勝が争われた。
激戦を制したのは、タチバナボウル所属の山下昌吾(44期)だった。
山下は予選8ゲームを1,646ピン、15位で通過。しかし、準決勝4ゲームでは966ピン、アベレージ241.50という好成績を記録し、通算12ゲーム2,612ピンで首位に浮上した。
そして優勝決定戦では、シュートアウト2ndマッチを237で勝ち上がった斎藤祐太と対戦。
最終スコアは、山下昌吾255-234斎藤祐太。
21ピン差で勝利を収め、山下が2017年スプリングシリーズ、2024年オータムシリーズに続く、シーズントライアル通算3勝目を達成した。
予選15位から準決勝でトップシードを獲得し、最後は255という高得点で優勝を決める劇的な展開となった。
予選15位から頂点へ――山下昌吾の逆転優勝を徹底解説
優勝決定戦――山下昌吾が255対234で斎藤祐太を撃破
決勝のシュートアウトは、通算12ゲーム上位8名によって行われた。
まず、通算5位から8位の4名が1ゲームを投球する1stマッチを実施。勝ち上がった1名が通算2位から4位の3名と2ndマッチを戦い、その勝者がトップシードとの優勝決定戦に進出する。
この方式では、予選・準決勝の12ゲームで上位に入る安定感に加え、決勝のわずか1ゲームで結果を残す勝負強さが求められる。
優勝決定戦に進んだのは、準決勝で通算首位に浮上した山下昌吾と、2ndマッチで237を記録した斎藤祐太だった。
山下は序盤から圧巻の投球を披露した。
第1フレームから第4フレームまで4連続ストライクを記録し、試合の主導権を握ると、第5フレーム、第6フレームもストライクを重ね、開始から6連続ストライクという理想的な展開を作り出した。
第7フレームではスプリットによって連続ストライクが途切れたものの、第8フレームをスペアでまとめ、第9フレームでは再びストライクを記録した。
対する斎藤も序盤から粘り強い投球を見せた。
第1フレームのストライクからスタートし、第4フレームから第6フレームにかけて3連続ストライクを記録。さらに第9フレーム、第10フレームでもストライクを重ね、最後まで山下にプレッシャーをかけ続けた。
しかし、山下が序盤に築いたリードは大きかった。
第9フレーム終了時点で山下は235ピン、斎藤は206ピン。山下は最終フレームも確実にまとめ、255ピンでフィニッシュした。
優勝決定戦・最終スコア
山下昌吾 255
準優勝
斎藤祐太 234
山下昌吾が21ピン差で勝利し、シーズントライアル3勝目を達成。
予選15位という位置からスタートした山下が、準決勝での巻き返しと決勝での爆発力を発揮して頂点に立った。
シュートアウト1stマッチ――山本勲が215で接戦を突破
最初のシュートアウト1stマッチには、通算12ゲームの5位から8位で決勝に進出した4名が登場した。
出場したのは、山本勲、金子猛、堀江真一、村上裕一の4選手。
この対戦では、いずれの選手も190ピン以上を記録する接戦となった。
なかでも勝負強さを見せたのが、ABS所属の山本勲(44期)だった。
山本は序盤の第1フレーム、第3、第4、第5フレームでストライクを記録。第6フレーム以降も大きく崩れることなくスコアを積み重ねた。
第10フレームはスペアでまとめ、最終スコア215ピンでフィニッシュ。
村上裕一が213ピンと肉薄したが、わずか2ピン差で山本が2ndマッチ進出を決めた。
シュートアウト1stマッチ結果
順位 | 選手 | スコア |
|---|---|---|
1位 | 山本勲 | 215 |
2位 | 村上裕一 | 213 |
3位 | 堀江真一 | 205 |
4位 | 金子猛 | 190 |
特に注目されたのは、村上とのわずか2ピン差の決着だった。
1ゲーム勝負では、たった1本のピンが次のステージへ進めるかどうかを左右する。
山本はその僅差の勝負を制し、2ndマッチへ駒を進めた。
シュートアウト2ndマッチ――斎藤祐太が237で決勝進出
続く2ndマッチには、通算12ゲームで2位だった菅野直人、3位の工藤貴志、4位の斎藤祐太、そして1stマッチを突破した山本勲が出場した。
ここで抜群の集中力を発揮したのが、株式会社ボウルスター所属の斎藤祐太(61期)だった。
斎藤は第1フレームをストライクでスタート。第2フレームでスプリットを出すがこれをカバー、第3・第4フレームで連続ストライクを記録して立て直した。
さらに第7フレームから第9フレームにかけて3連続ストライクを記録。
最終第10フレームでもストライクを重ね、237ピンをマークした。
対する山本も224ピンと健闘。菅野は序盤に5連続ストライクを記録したものの、中盤に大きなミスが続き、209ピンにとどまった。
工藤は202ピンでフィニッシュした。
シュートアウト2ndマッチ結果
順位 | 選手 | スコア |
|---|---|---|
1位 | 斎藤祐太 | 237 |
2位 | 山本勲 | 224 |
3位 | 菅野直人 | 209 |
4位 | 工藤貴志 | 202 |
斎藤は1stマッチを勝ち上がって勢いに乗る山本を13ピン差で上回り、優勝決定戦への切符を手にした。
通算12ゲームでは4位だった斎藤が、シュートアウトの重要な局面でスコアを伸ばし、トップシードの山下との直接対決を実現させた。
準決勝――山下昌吾が966ピンを記録し、15位から首位へ浮上
準決勝には、予選8ゲームを勝ち抜いた上位30名が進出した。
4ゲームを投球し、予選との通算12ゲームで上位8名が決勝シュートアウトに進む方式で争われた。
この準決勝で最も大きな存在感を示したのが、予選15位から巻き返しを図る山下昌吾だった。
山下は準決勝の4ゲームで、
234、254、210、268
という高得点を記録。
4ゲーム合計966ピン、アベレージ241.50という準決勝出場者中最高の成績を残した。
予選8ゲーム終了時点では1,646ピン、15位だった山下だが、この966ピンを加えたことで通算12ゲーム2,612ピンまでスコアを伸ばした。
結果、予選終了時点で山下より120ピン多く獲得していた工藤貴志を逆転。一気に14人を抜き去り、15位から首位へ浮上した。
一方、予選18位だった菅野直人も素晴らしい追い上げを見せた。
準決勝では200、234、248、267と後半に向けてスコアを伸ばし、4ゲーム合計949ピンを記録。
通算12ゲーム2,588ピンで2位へと浮上し、山下に24ピン差まで迫った。
予選首位だった工藤貴志は準決勝で815ピンを追加し、通算2,581ピンで3位通過。
斎藤祐太は841ピンを加えて通算2,556ピンとし、4位で決勝進出を決めた。
決勝進出者・通算12ゲーム成績
通過順位 | 選手 | 通算12G | AVG |
|---|---|---|---|
1位 | 山下昌吾 | 2,612 | 217.66 |
2位 | 菅野直人 | 2,588 | 215.66 |
3位 | 工藤貴志 | 2,581 | 215.08 |
4位 | 斎藤祐太 | 2,556 | 213.00 |
5位 | 山本勲 | 2,548 | 212.33 |
6位 | 金子猛 | 2,548 | 212.33 |
7位 | 堀江真一 | 2,546 | 212.16 |
8位 | 村上裕一 | 2,544 | 212.00 |
決勝進出ラインをめぐる争いも非常に熾烈だった。
8位の村上裕一が2,544ピン、9位の谷合貴志が2,537ピンとなり、わずか7ピン差で明暗が分かれた。
さらに5位の山本勲から8位の村上裕一までの差は、わずか4ピン。
12ゲームという長丁場で積み重ねた1本1本のピンが、最終的な決勝進出を左右する結果となった。
予選――工藤貴志が1,766ピンで首位通過、山下昌吾は15位
大会は57名(ブラインド1名を含む)による予選8ゲームからスタートした。
予選でトップに立ったのは、横田空軍基地トモダチレーンズ/サンブリッジ所属の工藤貴志(42期)だった。
工藤は予選前半4ゲームで223、235、190、208を記録し、856ピンで折り返した。
後半4ゲームでは207、205、279、219とスコアを伸ばし、910ピンを追加。
8ゲーム合計1,766ピン、アベレージ220.75で予選首位通過を決めた。
2位には1,765ピンの金子猛が入り、首位の工藤とはわずか1ピン差。
3位には1,751ピンの谷合貴志、4位には1,731ピンの堀江真一が続いた。
一方、最終的に優勝する山下昌吾は、予選前半4ゲームで185、191、201、170と苦しい展開だった。
前半の合計は747ピン。
しかし後半では173、256、216、254と立て直し、899ピンを追加した。
8ゲーム合計1,646ピン、アベレージ205.75で15位通過。
この段階では首位の工藤と120ピンの差があり、優勝までの道のりは決して容易ではなかった。
それでも後半4ゲームで見せた追い上げが、続く準決勝での大逆転につながることになった。
なお、予選30位の連保友輔は1,475ピン、31位の羽ヶ﨑匠海は1,472ピンとなり、準決勝進出ラインでもわずか3ピン差の接戦が繰り広げられた。
ストリングピンセッター採用のハマボールで繰り広げられた熱戦
今回の会場となったハマボールでは、AMF製ストリングピンセッターを備えた28レーンが使用された。
ストリングピンセッターは、ピンに取り付けられたストリングによってピンを回収・再配置するシステムで、従来型のフリーフォール式とは仕組みが異なる。
ピンの倒れ方やピンアクションの違いは、プレーヤーにとって関心の高い要素の一つだ。
ただし、今大会の成績だけからストリングピンセッターがスコアに与えた影響を断定することはできない。
今回の大会では、予選から決勝まで順位の入れ替わりが激しく、1ゲームの出来が大きく勝敗を左右した。
なかでも山下昌吾は、準決勝でのアベレージ241.50、優勝決定戦での255という高いスコアを残し、見事に頂点へと駆け上がった。
なお、今大会でパーフェクトゲームを達成した選手はいなかった。
最終順位――山下昌吾が優勝賞金11万4,000円を獲得
最終順位 | 選手 | 獲得合計ポイント | 賞金 |
|---|---|---|---|
優勝 | 山下昌吾 | 80 | 114,000円 |
第2位 | 斎藤祐太 | 69 | 82,000円 |
第3位 | 菅野直人 | 63 | 54,700円 |
第4位 | 工藤貴志 | 57 | 50,100円 |
第5位 | 山本勲 | 51 | 45,600円 |
第6位 | 金子猛 | 48 | 41,000円 |
第7位 | 堀江真一 | 44 | 36,400円 |
第8位 | 村上裕一 | 41 | 31,900円 |
優勝した山下昌吾には、賞金11万4,000円と獲得合計80ポイントが与えられた。
準優勝の斎藤祐太は82,000円、3位の菅野直人は54,700円を獲得。
予選から決勝まで数多くの接戦が展開され、シュートアウト方式の厳しさと面白さが際立つ大会となった。
山下昌吾が示した逆転力――15位からの優勝が物語る勝負強さ
メリーランドカップ JPBAシーズントライアル2026 オータムシリーズは、山下昌吾の劇的な逆転優勝で幕を閉じた。
予選15位、通算1,646ピンからスタートした山下は、準決勝4ゲームで966ピンを記録してトップシードを獲得。
優勝決定戦では斎藤祐太を255対234で下し、2017年スプリングシリーズ、2024年オータムシリーズ以来となるシーズントライアル3勝目を達成した。
今大会では、予選首位の工藤貴志、準決勝で大きく順位を上げた菅野直人、シュートアウトを勝ち上がった斎藤祐太など、多くの選手が存在感を発揮した。
なかでも際立ったのは、予選での出遅れを引きずることなく、準決勝と優勝決定戦という重要な場面で最高のパフォーマンスを発揮した山下の勝負強さだった。
12ゲームを戦い抜く安定感と、最後の1ゲームで勝ち切る集中力。
その両方が求められるシーズントライアルにおいて、山下昌吾は見事な逆転劇を完成させた。
横浜・ハマボールを舞台に生まれたこの勝利は、2026年オータムシリーズを象徴する熱戦の一つとして記憶されるだろう。
