2025年IBFボウリング世界選手権
バーンズ選手とクレマー選手がシングルスで銅メダル獲得

感謝祭に届けられた快挙

2025年11月27日、アメリカでは感謝祭の真っただ中。多くの家庭ではターキーが焼き上がるその頃、地球の反対側・中国香港のカイタク・スポーツ・パーク内「Top Bowl」では、ボウリングの世界一を懸けた熱戦が繰り広げられていました。

この日、アメリカ代表(Team USA)は男女シングルス部門において、ライアン・バーンズ選手(テキサス州)とブリアナ・クレマー選手(ケンタッキー州)が揃って銅メダルを獲得。世界の強豪が集う中、力強いパフォーマンスを見せつけました。

 

男子シングルス ― バーンズ選手、世界の壁に挑む

力強く予選突破、グループ首位通過

バーンズ選手は、168名が出場した男子シングルス予選において、21位ラウンド32進出を決めました。

木曜日に行われたラウンドロビンでは、7試合中5勝を挙げてグループDのトップに立ち6試合でスコア215以上を記録。
特に以下のスコアは圧巻でした:

  • 216, 256, 229, 238, 226, 267(平均227.43

この結果により、準決勝進出と銅メダル以上の確定を手にしました。

 

準決勝の相手は強豪フィンランド代表

準決勝の相手は、フィンランドのルーカス・ヴァーナネン選手。この選手は予選で平均238を記録し、ラウンドロビンでも6勝1敗でグループCを制した実力者です。

  • 第1ゲームでは、バーンズ選手が245-211で快勝。

  • 第2ゲームでは流れを変えられ180-214で落とす。

  • 第3ゲームは接戦となり、最終10フレームでのスプリット処理を逃し、217-225で敗北。

惜しくも決勝進出はなりませんでしたが、世界3位という結果は堂々たるものです。

銅メダルは、自分の成長と努力の証。今後のダブルスや団体戦に向けて弾みがついた」とバーンズ選手はコメントしました。

 

他の男子選手たちの戦い

アメリカのパッキー・ハンラハン選手(カンザス州)も見事なパフォーマンスを見せました。以下のようなスコアで、平均248.14という驚異的な数字を記録。

  • 224, 279, 248, 280, 233, 235, 238

しかし、4勝3敗という惜しい結果となり、グループAで3位に終わりメダルには届きませんでした。

男子シングルスの金メダルは、ヴァーナネン選手が同じフィンランドのトーマス・カイヒコ選手を破って獲得。銀はカイヒコ選手、そしてバーンズ選手とスウェーデンのマーカス・ヤンソン選手が銅に輝きました。

 

女子シングルス ― クレマー選手の粘りと勝負強さ

グループ内の同国対決を制す

女子シングルスにはアメリカから以下の3名が出場:

  • ブリアナ・クレマー選手(ケンタッキー州)

  • シャノン・プルホウスキー選手(オハイオ州)

  • ブライアンナ・コーテ選手(アリゾナ州)

クレマー選手とプルホウスキー選手は同じグループDに入り、どちらか一人しか準決勝に進めない状況でした。

  • プルホウスキー選手の平均:223.43

  • クレマー選手の平均:219.14

にもかかわらず、クレマー選手が6勝1敗でグループ首位を獲得。対戦勝率が進出条件となる形式で見事に勝ち残りました。

 

フィンランドの強豪と熱戦

準決勝の相手はフィンランドのエッシ・パカリネン選手。平均219.86でグループBを制した実力者です。

  • 第1ゲーム:181-248(クレマー敗北)

  • 第2ゲーム:266-225(クレマー勝利)

  • 第3ゲーム:222-254(惜敗)

3ゲーム目まで持ち込む接戦でしたが、最後は力及ばず。とはいえ、世界大会での堂々たる銅メダルです。

初戦での銅メダル獲得は、今後の競技に向けて大きな自信になる。チームとしても今日の成果を次に活かしたい」とコメントしました。

 

他のアメリカ女子選手の結果

  • プルホウスキー選手は惜しくも5勝2敗でグループ2位。

  • コーテ選手は5試合で200点超えを記録するも、3勝4敗でグループB6位となりました。

女子シングルスの金メダルは、パカリネン選手がマレーシアのアデリア・ヌール・イルワン・シャザリー選手を2-0で破って獲得。銀はシャザリー選手銅はクレマー選手とシンガポールのシェイナ・ン選手が手にしました。

 

今後の団体戦に向けて注目集まるTeam USA

Team USAは、今後のダブルス・トリオス・チーム戦にも強い布陣で臨みます。

  • 女子ダブルス予選:11月28日(金)

  • 男子ダブルス予選:11月29日(土)

  • ダブルス決勝:11月30日(日)

  • トリオス:12月1日(月)〜

  • チーム戦:12月3日(水)〜

そして、12月4日・5日にはワンチャイの「クイーン・エリザベス・スタジアム」へ会場を移し、トリオス・チーム戦の準決勝・決勝が開催されます。

最終日の12月5日(金)には、競技終了後にVictory Banquet(表彰式)が行われ、2025年IBF世界選手権が幕を閉じます。

 

世界で戦う意味

世界大会でメダルを獲得することは、選手にとって実力の証明であると同時に、精神的な支えにもなります。

バーンズ選手もクレマー選手も、個人としてだけでなく、チームUSAの仲間たちと共に戦う団体戦での躍進が期待されます。

今後の競技でも、世界と真剣に向き合うアメリカ代表選手たちの活躍に注目しましょう。