RPIへの切符を手にした選手たち

2025年12月11日から14日にかけて、アメリカ・ネバダ州リノのナショナルボウリングスタジアムにて開催される「BowlTV PBAリージョナル・プレイヤーズ・インビテーショナル（RPI）」の本戦に向けて、予選が続々と終了し、新たに10名の選手が出場権を獲得した。

この大会は、PBAおよびPBA50リージョナルツアーの年間最終戦であり、PBA部門から100名、PBA50部門から49名の精鋭が集結する。
今回は、南西・中部各地域で行われた予選の結果と、RPI本戦出場を決めた注目選手たちを詳しく紹介する。

各地域の予選結果と注目選手の活躍

■ PBA50南西地域：逆転優勝のポール・フレミングが魅せた意地

テキサス州ワクサハチーで行われた「PBA50 Waxahachie BowlTV RPI予選」では、ポール・フレミングが大逆転でタイトルを獲得した。

フレミングは予選4位でステップラダーファイナルに進出し、初戦でマイケル・ハドソン、続く試合でマイケル・マキューを破り、最後は予選唯一の平均スコア200超えを記録していたトニー・ラニングを下して優勝を飾った。

「経験と冷静さ」が光った試合運びで、逆転劇を演じたフレミングは、RPI本戦への切符を確保。この地域からは、フレミングに加え、トニー・ラニング、マイケル・マキューの3名がリノ行きを決めている。

■ PBA南西地域：若き王者デオ・バーナード、圧巻の優勝劇

オクラホマ州で開催された「PBAオクラホマシティオープン & BowlTV RPI予選」では、21歳のデオ・バーナードが他を寄せ付けない強さで優勝を飾った。

バーナードは予選から2位に315ピン差をつける圧倒的なスコアで首位通過し、決勝では278対212という大差でパッキー・ハンラハンを撃破。
試合後には、「全試合を通して自分のリズムを崩さずに戦えた」とコメントしており、若干21歳にして14度目の地域タイトル獲得となった。

なお、ハンラハンはRPI出場資格を持っていないため、南西地域の出場枠はチャステン・ポハス、ダラス・レオング、コーリー・アンブレロが獲得。

2ハンド・スタイルを用いる若手選手たちが台頭する中、バーナードの存在は今後のPBAシーンを大きく動かす可能性を秘めている。

■ PBA50中部地域：安定感抜群のカイル・ビゲローが優勝

インディアナ州ブロフトンで開催された「PBA50 RPIセントラルクラシック presented by Fayette Drywall & MWPD Painting」では、カイル・ビゲローが全20ゲームを通して平均スコア210以上という高い安定感を発揮し、優勝を勝ち取った。

長丁場の試合にも関わらず、ビゲローは崩れずにスコアを積み重ね、粘り強い戦いを展開。決勝ラウンドでは、ベテラン選手との接戦を制し、見事RPI本戦出場を決めた。

この大会からは、ビゲローのほかに、ダリル・バウアー、マイケル・クラーク Jr.の2名もRPI出場を確保。
この3名は、PBA50の中でも経験豊富で競技力が高い選手たちであり、本戦での活躍にも大きな期待が寄せられている。

■ 東部地域からはすでに4選手が出場確定

今回紹介した地域以外では、すでにPBA東部地域予選が終了しており、
アレックス・ホートン、ジョー・パルセック、アンドリュー・ホール、アンドリュー・ススクリバの4名がRPI出場を決めている。

彼らは、今後の予選を勝ち抜いてくる他地域の強豪選手たちと、12月のリノでしのぎを削ることになる。

熱戦続く予選、頂上決戦はリノへ

これでRPI出場者の一部が出揃ったが、予選ラウンドはまだまだ続く。
今週末には、PBA中部地域予選（EZ Bowl）とPBA南部地域予選（フロリダ州ポートセントルーシー）が開催予定。いずれもBowlTVでライブ中継される。

この後も、中西部・西部・北西部など各地域での予選が控えており、全米のトップリージョナルプレイヤーがRPI出場権をかけて競い合うことになる。

最後に、改めて確認しておきたいのは、RPIはただの一発勝負ではなく、年間を通じて積み上げてきた技術・精神力・安定感が試される場であるという点。
2025年12月のリノでは、そうした選手たちの熱戦が繰り広げられることは間違いない。

参考：今後の主なRPI予選スケジュール

PBAファン、そして全てのボウリングファンにとって、リノでのRPIは見逃せないビッグイベント。予選を勝ち抜いた選手たちが、どのようなドラマを生み出すのか、今から注目が集まっている。