
PBA50ツアー2025年シーズン表彰 ─ ジャナウィッツ、ドハーティ、ボーンが各賞を受賞!
シニアボウリング界の頂点が決定!
2025年のPBA50ツアー(50歳以上のプロボウラーによるツアー)は、13のタイトルイベントに加え、4つのPBA60タイトルイベント(60歳以上対象)も開催され、例年にも増して白熱したシーズンとなりました。とりわけ注目されたのは、年間タイトルレース。最優秀選手(Player of the Year)、新人賞(Rookie of the Year)、PBA60プレーヤー・オブ・ザ・イヤー(PBA60 POY)の各賞が発表され、栄光の名を刻んだのはジョン・ジャナウィッツ、トム・ドハーティ、パーカー・ボーンIIIの3選手です。
受賞選手の功績を詳しく掘り下げる
ジョン・ジャナウィッツ — 2年連続PBA50最優秀選手に輝く
ジョン・ジャナウィッツは、2025年シーズンを通じて圧倒的な安定感を見せ、2年連続でPBA50 Player of the Yearを受賞しました。彼は全13大会で賞金を獲得(キャッシュイン)し、7大会でトップ5入り、うち5回がトップ3という驚異的な成績を残しました。
特に圧巻だったのはシーズン最終戦となった「ジョニー・ペトラーグリアBVL PBA50トーナメント・オブ・チャンピオンズ(TOC)」での活躍です。ここでは各ラウンドで一度も2位以下に沈まず、見事優勝と年間王者のダブルタイトルを手にしました。
「シーズンをこういう形で締めくくれるなんて、まさに夢のようだ」と語ったジャナウィッツ。
2025年はタイトル数こそ2勝(モナチェリ選手権とTOC)にとどまりましたが、彼自身は「これが現実的な年間成績のモデル」と語り、全体的な質の高さに満足している様子でした。実際に総ポイントは29,395pt、獲得賞金は54,900ドルと他選手を圧倒。連覇達成とともに、史上9人目となる複数回のPOY受賞者として歴史に名を刻みました。
「この3年で9タイトル(うち5つがメジャー)を取れるなんて、自分でも信じられない」と語るジャナウィッツ。
彼は具体的な目標を立てないタイプだと言いつつも、ウォルター・レイ・ウィリアムズJr.の持つ通算16タイトルには強く意識を向けています。
トム・ドハーティ — シニア初年度で新人賞を獲得!
今年50歳となったトム・ドハーティは、これがPBA50ツアー初参戦のシーズンでしたが、なんとルーキー・オブ・ザ・イヤーに選ばれる快挙を達成しました。
ドハーティは全12大会に出場し、4度のトップ5入り、そのうちUSBCシニアマスターズで初優勝というインパクトのある成績を残しました。特にPBA50世界選手権(WSOB)での3度のトップ5入りは、シーズン中盤以降における安定した実力を証明するものでした。
「初年度ながらもツアーにしっかり順応できた。これはPBA本ツアーでの経験が活きたからだ」と本人も語っています。
最終的には21,805ポイントを獲得し、ツアー全体でも3位、獲得賞金も41,650ドルで2位と堂々たる結果。今後のシニアカテゴリでの活躍にも大いに期待が集まります。
パーカー・ボーンIII — 伝説のキャリアに「PBA60年間最優秀選手」を追加
パーカー・ボーンIII(62歳)は、ついに悲願のPBA60プレーヤー・オブ・ザ・イヤー(POY)を獲得しました。昨年は最終戦を欠場したため惜しくも逃しましたが、今年は見事リベンジを果たしました。
「これは“トリプルクラウン”のようなもの。PBA、PBA50、PBA60で全部POYを取れる選手なんてほとんどいない」と、ボーンも感慨深げ。
今シーズン、彼はPBA50とPBA60の混合出場で24,966ポイント、46,100ドルを記録。PBA60部門の4大会では優勝1回(ウェイン・ウェブPBA60 WSOB)、2位1回、6位以内に4回と非常に安定した成績を見せました。
さらにPBA50部門でも、ジャナウィッツとアンジェロに次ぐ4度のトップ5入りを果たし、まだまだトップレベルで戦える実力を示しました。
「今年は体調も良く、妻レスリーのサポートも大きかった。来年もまた挑戦したい」と語るボーン。
その他の注目選手と今後の発表
ブラッド・アンジェロは今季2勝を挙げ、23,945ポイントでPOY争い2位にランクイン。また、クリス・バーンズも複数優勝を果たしており、実力の高さを見せつけました。
なお、選手間の投票によって選出される「ディック・ウェバー・スポーツマンシップ賞」は、後日正式に発表される予定です。こちらも今後の注目ポイントです。
年齢を超えた挑戦と感動が詰まったPBA50ツアー2025
2025年のPBA50ツアーでは、経験と熟練の技が光る名勝負の数々が繰り広げられました。特に、ジャナウィッツの連覇、ドハーティの即戦力としての活躍、ボーンのキャリア集大成ともいえるシーズンは、シニアボウリング界に新たな歴史を刻む出来事となりました。
ボウリングは年齢に関係なく楽しめる生涯スポーツです。今回の表彰選手たちのように、年を重ねても努力と情熱を持ち続ければ、どのステージでも頂点を目指すことができます。
これからもPBAツアーの戦いは続きます。来年の新たなドラマにも期待が高まります。