PBA50トーナメント・オブ・チャンピオンズ2日目
ジョン・ジャナウィッツが圧巻のリードを維持

ベテランたちの真剣勝負が白熱

米国プロボウラーズ協会(PBA)によって開催されている50歳以上のトップボウラーが集う大会「PBA50トーナメント・オブ・チャンピオンズ」(TOC)が熱戦を繰り広げています。本大会は、ジョニー・ペトラグリアの名を冠した伝統ある一戦であり、2025年シーズンの集大成とも言えるイベントです。

2日目となる木曜日の予選ラウンド終了時点で、昨年の年間最優秀選手(PBA50 Player of the Year)であり、今季のポイントランキングでも首位に立つジョン・ジャナウィッツが、再び圧倒的な実力を見せつけてリーダーボードのトップに立っています。

 

ジャナウィッツの冷静な試合運びと高精度の投球が光る

木曜日に行われた予選最終ブロック8ゲームで、ジョン・ジャナウィッツは以下のスコアをマークしました:

236、227、256、203、256、193、248、238

この結果、1ゲームあたりの平均スコアは232.13と高水準を維持し、トータルスコアは+476(3,676ピン)に達しました。この数字は、同じく好成績を挙げたアムレト・モナチェリに対して56ピン差をつけており、強固な首位の座を確立しています。

ジャナウィッツ選手は今季すでに6度のステップラダー・ファイナル進出を果たしており、これまでの大会でも一貫して高いパフォーマンスを発揮しています。今大会でもその安定感は健在で、予選ラウンドを通じて一度も大崩れすることなく、計算された投球でスコアを積み重ねました。

大会終了後、ジャナウィッツ選手は自身のシーズンを振り返り、以下のように語っています。

今シーズンは優勝こそ少なかったが、すべての大会で賞金圏内に入ったことは大きい。昨年にはなかった成長です。プレーの戦略を見直し、よりスマートに臨むことができました。良いシーズンだったと思いますし、最後にメジャータイトルをもう一つ手にしたいですね。」

一方で、アムレト・モナチェリ選手も素晴らしいパフォーマンスを披露しました。スコアは268、203、253、225、201、212、218、242で、トータル+420(3,620ピン)彼自身の豊富な経験と巧みな対応力が光った内容です。

モナチェリ選手は、レーンコンディションについて次のように分析しています。

オイルが早く消耗している印象があったので、ボールが早くフックし始めていた。スピードを維持しないとボールが戻らなくなる場面もありました。ゆっくり投げるとスプリットになるリスクが高く、スピード調整が鍵でした。」

このように、技術だけでなく対応力が問われるコンディションの中でのハイレベルな争いとなっています。

 

トップ選手たちの接戦も注目

モナチェリ選手のすぐ後ろには、前回大会のチャンピオンであるトム・ヘス選手が+419(3,619ピン)でピタリと迫り、4位にはダン・ノールトン選手(+382)、5位にはブラッド・アンジェロ選手(+381)がつけています。

また、元MLB選手で現在はプロボウラーとして活躍しているジョン・バーケット選手とカナダの実力者ビル・ロウ選手がともに+367で6位タイに並び、フィンランドの名手ミカ・コイヴニエミ選手も+337で8位に位置するなど、国際色豊かな顔ぶれが揃っています。

予選通過のカットラインとなったのは+117のピート・マコーディック選手で、上位32名が金曜日のアドバンサーズラウンドへと進出することになります。

 

週末に向けて優勝争いが本格化、注目の決勝ステージへ

アドバンサーズラウンドは金曜日午前10時30分(米東部時間)からスタートし、8ゲームを行った後、ピン数を持ち越したまま上位16名が午後4時30分からのラウンドロビン形式マッチプレーに進出します。

続く土曜日午前11時には第2ラウンドが行われ、最終8ゲームの成績でトップ5が決勝ステップラダーへ。決勝戦は午後6時より「BowlTV」にて独占配信される予定です。

 

現在のトップ10(予選終了時点):

順位選手名総ピン数(差)
1位ジョン・ジャナウィッツ3,676(+476)
2位アムレト・モナチェリ3,620(+420)
3位トム・ヘス3,619(+419)
4位ダン・ノールトン3,582(+382)
5位ブラッド・アンジェロ3,581(+381)
6位ジョン・バーケット3,567(+367)
7位ビル・ロウ3,567(+367)
8位ミカ・コイヴニエミ3,537(+337)
9位ランディ・ワイス3,526(+326)
10位ピート・ウェバー3,513(+313)

果たして誰が2025年の王者となるのか。ジャナウィッツの逃げ切りか、それともベテランたちの逆転劇か。週末の激闘から目が離せません。