
2025年PBA50ホルマン選手権
クリス・バーンズが復活優勝、世界選手権へ勢い加速
伝説のボウラー、再び頂点へ
2025年7月17日、ミシガン州ジャクソンのJAX 60で開催された「PBA50ホルマン選手権」において、クリス・バーンズが堂々たる優勝を飾りました。PBAおよびUSBCの両殿堂入りを果たしているバーンズは、2025年シーズンの序盤では思うような結果を残せずにいましたが、仲間たちからのアドバイスを取り入れることで再び調子を取り戻し、今大会で今季2勝目を挙げました。
激戦の末、バーンズが頂点に立つ
決勝戦:バーンズ vs モナチェリ
注目の決勝戦では、バーンズがアムレト・モナチェリとの対決を制し、259対223の高スコアで勝利しました。バーンズは「2フレーム目の2ピン」と「9フレーム目の10ピン」以外、全てストライクを記録するという完璧に近い内容でした。
「自分を信じるためにメンタル面でいくつかのピースを組み直す必要があった。今はとても良い状態だし、少しのアドレナリンがすごく力になる」とバーンズは語っています。
一方のモナチェリは、序盤に1ストライクと4連続スペアでゲームを組み立て、終盤にかけては7投中6ストライクと猛追を見せましたが、序盤の“ストーン8”(運の悪い残りピン)が響き、逆転には至りませんでした。
ボール選択の裏話:仲間の一言が勝利を引き寄せた
バーンズは決勝戦で使用した「Roto Grip ROCKSTAR」というボールについて、ミッチ・ビーズリーからのひと言がきっかけだったと明かしています。
「本来使う予定ではなかったが、ミッチの言葉で試してみた。フロントで角度がつき、早めに反応してくれた。結果的に自分に“ホールド”を作ってくれる要因になった」と語り、“チームの力”の重要性を強調しました。
この“チーム”には、長年の友人であるマーク・ベイカー、ミカ・コイヴニエミ、ジョン・ジャナウィッツ、そして双子の息子ライアンとトロイ、さらには妻のリンダも含まれています。この日はなんと結婚26周年記念日であり、バーンズは「彼女の独立性と支えに心から感謝している」と述べました。
ステップラダー:名勝負続出のラウンド
今大会のステップラダー(決勝進出5名によるトーナメント形式)では、以下のような白熱の試合が展開されました。
第1試合:ダン・ノールトン vs ラリー・ヴァーブル
地元出場のヴァーブルが好スタートを切るも、ノールトンが終盤に3連続ストライクで218対215の僅差で勝利。
第2試合:ノールトン vs モナチェリ
オイル変化で難化したレーンに苦しむ両者。モナチェリが右レーンでの優位を活かし、178対168で勝利。
準決勝:モナチェリ vs ジョン・ラコスキ
打って変わってストライク合戦に。モナチェリが6連続ストライクを含む246点で、225点のラコスキを下して決勝進出。
勝利の意味:通算8勝目で歴代上位に並ぶ
この勝利により、バーンズはPBA50ツアー通算8勝目を達成。これは同じくトップ選手であるジョン・ジャナウィッツと並ぶ記録となりました。両者はこれから行われる「PBA50ワールドチャンピオンシップ」でも直接対決が予定されており、注目のカードです。
世界選手権へ、さらに高まる期待
バーンズは現在、PBA50ワールドチャンピオンシップの第1シードとして次の戦いに臨みます。予選を7,369ピン(+969)で通過し、2位のジョン・ジャナウィッツ(7,357ピン)にわずか12ピン差でのトップ通過。
「これは全員が勝ちたい大会。ミカと戦略を話し合い、集中し直して金曜に挑むつもりだ」と、バーンズは静かな闘志を燃やしています。
この大会では、上位18選手が2ラウンド(各6ゲーム)のラウンドロビン戦を戦い、土曜の最終6ゲームの結果により、ステップラダー決勝進出の5選手が決まります。決勝は7月20日(土)午後3時からBowlTVにて配信予定です。
PBA50ホルマン選手権 最終順位
順位 | 選手名 | 賞金 |
---|---|---|
1位 | クリス・バーンズ | $5,000 |
2位 | アムレト・モナチェリ | $2,500 |
3位 | ジョン・ラコスキ | $2,000 |
4位 | ダン・ノールトン | $1,750 |
5位 | ラリー・ヴァーブル | $1,500 |
試合スコア詳細
Match 1:ノールトン 218 – 215 ヴァーブル
Match 2:モナチェリ 178 – 168 ノールトン
Match 3:モナチェリ 246 – 225 ラコスキ
決勝戦:バーンズ 259 – 223 モナチェリ
PBA50ワールドチャンピオンシップ 進出者(上位抜粋)
順位 | 選手名 | 合計スコア (+ボーナス) |
---|---|---|
1位 | クリス・バーンズ | 7,369 (+969) |
2位 | ジョン・ジャナウィッツ | 7,357 (+957) |
3位 | マーク・クラーク | 7,306 (+906) |
4位 | トム・ドウアティ | 7,266 (+866) |
5位 | ブライアン・ルクレア | 7,180 (+780) |
クリス・バーンズの完全復活と、ライバルたちとの頂上決戦が控える今週末。ベテランと実力者が揃うPBA50ツアーは、いままさに最高潮を迎えています。続報はBowlTVおよび公式サイトをお見逃しなく。