
バーンズが首位発進、ウィップルは劇的な巻き返し
PWBAアニバーサリー・オープン開幕
米ウィスコンシン州グリーンベイのアシュワベノン・ボウリングアレイで幕を開けた「2025年プロ女子ボウリング協会(PWBA)アニバーサリー・オープン」は、初日からハイスコアの応酬となり、注目選手たちがその実力をいかんなく発揮しました。ジョジー・バーンズが全体トップで初日を締めくくり、地元出身のルーキー、ケリー・ウィップルが劇的な逆転でカットラインに滑り込みました。
女王・バーンズがトップ通過 安定感と家族の支えで快進撃
5月の「USBCクイーンズ」で優勝したばかりのジョジー・バーンズ(テネシー州ハーミテージ)は、12ゲーム合計2,821ピン(平均スコア235)で首位発進。大会前からスコアが伸びやすいコンディションになると予想していたバーンズは、計画通りの試合運びで他の選手を圧倒しました。
「ポケットには比較的簡単に入ったけれど、ピンを飛ばすのが一苦労だった。このセンターでは過去にあまり良い結果が出ていなかったから、プレッシャーをかけすぎないように心がけました。」
試合には珍しく、夫と娘が観戦に訪れており、その存在も大きな力になったようです。
「夫はフルタイムの仕事をしていて、娘も通年制の学校に通っているから、家族が一緒に来られることはほとんどないんです。今日はそれがとても励みになりました。」
驚異の巻き返し──ウィップルが第2ラウンドで最終32位に食い込む
ケリー・ウィップル(ウィスコンシン州シボイガン)は、初日第1ラウンド終了時点で88位という厳しい位置にいましたが、第2ラウンドで信じられない集中力を発揮。6ゲームで279、238、268、244、226、237というスコアを叩き出し、1,492ピンのブロック最高スコアを記録。2ラウンド合計2,624ピンで32位のカットラインにギリギリ滑り込み、第3ラウンド進出を決めました。
「第1ラウンドでは自分では良い投球ができていたと感じていたけれど、スコアがついてこなかった。昼食時にルームメイトたちと相談して、“頭を空にして投げる”というアプローチに切り替えました。」
大学時代、NCAA年間最優秀選手を2度受賞した経歴を持つウィップルは、プレッシャー下でこそ実力を発揮するタイプ。
「シーズン全体では良い結果が出ていなかったけれど、この6ゲームのパフォーマンスだけで今シーズンの苦労が報われたように感じました。」
地元からわずか1時間の距離にあるこの会場で、自身初となる予選カット通過を果たし、キャリアのターニングポイントとなる一日となりました。
トップ10入りの選手と完璧なゲームの記録
バーンズに続く上位には、ケイラ・ヴァーストラーテ(イリノイ州ラブズパーク)が2,786ピンで2位、ローレン・ルッソ(ミズーリ州オーファロン)が2,764ピンで3位に続いています。そのほか、カナダ代表のジェイド・コーテ(2,762ピン)、ベイリー・デルローズ(イリノイ州クレストヒル、2,753ピン)がトップ5を構成しています。
さらに、2024年のUSBCクイーンズ王者であるジリアン・マーティン(オハイオ州ストウ、2,750ピン)が6位、イングランドのベリティ・クローリー(2,739ピン)、オリビア・ファーウェル(ペンシルベニア州エリザベスタウン、2,737ピン)、スウェーデンのアンナ・アンダーソン(2,727ピン)、ケイラ・パシナ(ミネソタ州オトセゴ、2,715ピン)がトップ10入りを果たしました。
注目すべきは、1日で3つのパーフェクトゲーム(300点)が誕生したこと。記録を達成したのは、アンナ・アンダーソン、アレクシス・ランク(ペンシルベニア州ミルトン)、ジョーダン・スノッドグラス(ミシガン州エイドリアン)の3名。これにより、今シーズン通算のパーフェクトゲーム数は20に到達。2019年と2023年に記録された年間最多19回をすでに上回っており、残り4大会を残して記録更新が確定しました。
次のラウンドへ──運命の戦いは続く
第3ラウンドは、現地時間木曜日午前11時(東部時間)にスタート。ここで上位12名が金曜日の最終予選へと進出します。その後、さらに厳しいカットを経て、上位5名が日曜日に行われるステップラダー形式の決勝に進出。決勝戦は、レシュ・センターで開催され、CBS Sports Networkが午後7時(東部時間)から生中継する予定です。
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