PBA50「ザ・ビレッジズ・クラシック」
ジェイソン・カウチが首位浮上

2025年のPBA50「ザ・ビレッジズ・クラシック」は、予選最終日を迎え、ランキングが大きく変動する一日となりました。18ゲームの予選を終えた時点で、昨年の決勝戦で対戦した2人の選手が、今年も1位と2位を占めています。

 

熾烈な予選を制したのはジェイソン・カウチ

左投げのベテラン、ジェイソン・カウチが予選通算スコア+645で首位に立ちました。1ゲームあたりの平均スコアは244.5を記録し、前日5位から大きくジャンプアップ。彼自身はカットライン(60位以内の通過スコア)を常に意識してプレーしていたため、自身が首位に立っていることには気づかなかったそうです。

「パーカー(・ボーンIII)は僕のすぐ下にいるにふさわしいよ」と冗談まじりに語るカウチ。

今大会は自宅から1時間の会場という地の利があり、家族の応援も力になっているといいます。2001年のPBAツアーでもこの会場で優勝しており、相性の良さも抜群です。

「このセンターではいつもボールの転がりが良い。過去に勝ったこともあるから、今回もその再現を狙いたい」と意気込みを語りました。

 

パーカー・ボーンIIIの圧巻の追い上げ

前年度優勝者のパーカー・ボーンIIIも、驚異的な内容で19位から2位に浮上。スコアは203、249、300(パーフェクトゲーム)、247、279、269とハイスコアを連発し、平均スコア257.83をマーク。16ピン差でカウチに首位を譲る形となりましたが、その実力は健在です。

「1フレーム目のオープン以降、59フレーム連続でクリーン。今日は完璧なボール選びができた」と自信を見せました。

 

ルーキー・トム・ドウハーティが驚異のジャンプアップ

この日最も順位を上げたのは、PBA50ルーキーのトム・ドウハーティです。266、244、278、238、243、279という6ゲームで+348を記録し、47位から4位まで一気に駆け上がりました。シニアツアーではまだ2戦目ながら、インパクトは絶大です。

 

トム・アドコックはやや後退も、好位置キープ

前日2位のトム・アドコックは、序盤の慎重なプレーが裏目に出てスコアが伸び悩み、通算+628で3位に後退。

「少し守りに入ってしまった。攻めの姿勢が足りなかった」と振り返りながらも、「次は全員が同じフレッシュ(新しいオイルコンディション)でプレーするので、今日の学びを活かしたい」と前向きに語っています。

 

予選通過ラインと今後のスケジュール

予選を終えた段階で、地元ザ・ビレッジズ在住のマイケル・ザーニックが+244でギリギリの60位に滑り込み、決勝ラウンド進出を果たしました。

5月13日(火)午前9時(米東部時間)より、予選通過者60名による「アドバンサーズラウンド」がスタート。ここでスコアはリセットされ、上位24名がトーナメント方式のマッチプレーに進みます。

  • 12:30PM:予選9位〜24位による3ゲームマッチ(ラウンド24)

  • 2:30PM:勝者と予選1位〜8位によるラウンド16

  • 5:00PM:ラウンド8

  • 7:30PM:準決勝進出者と最もスコアの高い敗者による「ステップラダー決勝」

全ての試合はBowlTVにて配信予定です。

 

現時点でのトップ10(予選終了後)

順位選手名スコア
1位ジェイソン・カウチ4,245
2位パーカー・ボーンIII4,229
3位トム・アドコック4,228
4位トム・ドウハーティ4,161
5位ブラッド・アンジェロ4,133
6位ビル・ワトソン4,126
7位ジョン・ジャナウィッツ4,125
8位ポール・ケーラー4,124
9位フランシスコ・ペラルタ4,105
10位ラッセル・ハント4,102

おわりに

PBA50「ザ・ビレッジズ・クラシック」は、ベテランたちの技と経験がぶつかり合う白熱の展開となっています。注目の決勝ラウンドでは、果たして誰が栄冠を手にするのか。地元選手の活躍や再戦を望む声も高まる中、ボウリングファンには見逃せない一日となるでしょう。