
イエスパー・スヴェンソンがトップシード獲得!
PBAトーナメント・オブ・チャンピオンズ決勝進出者9名が決定
スウェーデンの実力者、イェスパー・スベンソンが、PBAトーナメント・オブ・チャンピオンズ(TOC)のステップラダー決勝に向けて、堂々の第1シードを獲得しました。舞台は伝統あるAMFリビエラレーン。1966年から36回にわたりTOCの開催地となっている由緒あるボウリング場です。
復活を遂げたスベンソン、頂点へ再び
イェスパー・スベンソンにとって、今大会はまさに“復活の象徴”と言えるパフォーマンスとなりました。2016年にトーナメント・オブ・チャンピオンズで最年少優勝を果たした彼ですが、その後の数年間は決して順風満帆とは言えず、思うような成績を残せない時期が続いていました。そんな中、今週の彼のプレーは、自身のキャリアの原点を思い出させるような、圧倒的な力強さを感じさせるものでした。
木曜夜の最終マッチプレーでは、彼は第2位からスタートしたにもかかわらず、6戦全勝、平均248超という驚異的なスコアを叩き出し、ボーナスポイント180を追加。最終スコアは+1,934となり、2位に100点以上の差をつけて見事トップシードに輝きました。
「もう一度この舞台で“勝てる選手”として感じられたことが何より嬉しい」とスベンソンは語ります。
「若い頃はとにかく無心で投げていたけど、今は責任や期待も大きくなった。でも、この大会を通じて、自分の本来のスタイルと感覚を取り戻せたと思う。」
彼にとって今回の好成績は、技術面以上に“精神的なターニングポイント”であるようです。家庭を持ち、父親としての役割を担いながら、再び競技者としての自信と誇りを取り戻したスベンソン。日曜の決勝戦では、その全てをかけた一投に注目が集まります。
決勝進出者、残りの3名は?
スベンソンの他にも、強豪選手たちが日曜日の決勝ラウンドに名を連ねています。どの選手も今シーズン、またはキャリア全体において重要な意味を持つ一戦となりそうです。
グラハム・ファック(第2シード)
カナダ出身のファックは、木曜夜に8連勝という完璧な成績を収め、タケットを追い抜いて2位に浮上しました。彼は2016年のPBAプレイヤーズ選手権を皮切りに、今年の開幕戦でも優勝しており、今まさにキャリアの絶頂期に差し掛かっています。
「子どもの頃からこの大会をテレビで観ていました。そんな場所に自分が立てているのは、本当に光栄なことです。」
歴史あるリビエラレーンでの優勝は、彼にとって大きな夢の一つ。冷静かつ安定したスタイルで、決勝での台風の目となるかもしれません。
EJ・タケット(第3シード)
PBA年間最優秀選手賞の最有力候補でもあるタケットは、今季すでに2つのメジャータイトルを獲得。今回のTOCで3つ目のメジャーを手にすれば、2017年のジェイソン・ベルモンテ以来の快挙となります。
「歴史に残るシーズンにできるかどうか、ここが大きな分岐点だと思っています。でも、やるべきことは変わらない。一投ずつ集中して勝つだけです。」
スピードとコントロールを兼ね備えたタケットの投球スタイルは、プレッシャーのかかる決勝ステージでもその真価を発揮するはずです。
ケビン・マキューン(第4シード)
26歳の誕生日に大逆転劇を演じたマキューン。ラスト10投中9ストライクという圧巻の投球で、ウィリアムズやバターフを抜いて決勝進出を決めました。昨週のPBAプレイヤーズ選手権に続き、2週連続でのメジャー決勝ラウンド進出となります。
「ツアーに出てから一番いい年だと思う。毎試合、自分の成長を実感している。」
勢いのある若手として、このまま一気に頂点を狙う可能性も十分にあります。
土曜のプレリムラウンド:最後の1枠をかけた戦い
土曜日のプレリムラウンドでは、5人の選手が最後の1枠を争います。形式はステップラダー方式で、第9シードの選手から順に対戦。勝ち進んだ1名だけが、日曜の決勝ラウンドに駒を進めることができます。
プレリムラウンドは4月19日(土)午後5時(東部時間)からFS1にて生放送されます。
ケブン・ウィリアムズ(第5シード)
ステップラダー最上位に位置するウィリアムズは、1勝するだけで決勝進出が決まります。シーズン序盤は調子が上がらず、開幕戦では16位に終わっていましたが、今大会で一気に復調の兆しを見せています。
「メンタルと技術、どちらもうまく噛み合わない時期が続いたけど、ようやく乗り越えられた気がする。TVマッチでは自分の力を発揮できるはず。」
その他のプレイヤーたち
ヤコブ・バターフ(第6シード):独特のスタイルで一発逆転の可能性を持つ実力者。
AJ・ジョンソン(第7シード):勢いが乗れば連勝できるタイプ。精神面の強さがカギ。
マット・サンダース(第8シード):安定したフォームと経験が武器。
パッキー・ハナラハン(第9シード):昨年も最下位シードから這い上がった“下剋上”の常連。
ハナラハンは試合直前のインタビューでこう語っています。
「初戦に出るのは大変だけど、良い感触がつかめれば流れに乗れる。何が起きてもおかしくないのがこのフォーマットの面白さだよ。」
最終マッチプレー成績(上位9名)– 全42ゲーム
順位 | 選手名 | スコア |
---|---|---|
1 | イェスパー・スベンソン | +1,934 |
2 | グラハム・ファック | +1,803 |
3 | EJ・タケット | +1,676 |
4 | ケビン・マキューン | +1,561 |
5 | ケブン・ウィリアムズ | +1,536 |
6 | ヤコブ・バターフ | +1,488 |
7 | AJ・ジョンソン | +1,453 |
8 | マット・サンダース | +1,447 |
9 | パッキー・ハナラハン | +1,432 |
惜しくも敗退となったショーン・マルドナド(+1,304)は、ハナラハンにわずか128ピン差。TOC4度の優勝を誇るジェイソン・ベルモンテは23位に終わりました。
大会スケジュール(東部時間)
4月18日(金)| BowlTV
🕔 午後5時 — PBA殿堂入り式典(2025年クラス)4月19日(土)| FS1
🕔 午後5時 — プレリムラウンド(ステップラダーファイナル)4月20日(日)| FOX
🕒 午後3時 — チャンピオンシップラウンド(決勝)
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栄光へと続く道
歴史あるリビエラレーンに再びスポットライトが灯ります。
栄光を再び手にするのはスベンソンか?
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答えは、今週末のレーンの上で明らかに。お見逃しなく!