ケビン・マキューン、PBAプレイヤーズ選手権決勝進出!底辺からの快進撃

プロボウラーズ・アソシエーション(PBA)の今季4つ目のメジャー大会「2025 PBAプレイヤーズ選手権」にて、ケビン・マキューンが劇的な勝ち上がりを見せ、決勝ラウンド進出を決めました。会場となったのはミシガン州ジャクソンの「David Small’s JAX 60」。そのボウリング場で、彼はまさに“底辺からの快進撃”を演じました。

第9シードからの大逆転劇

マキューンは予選を2位で通過しながらも、マッチプレーで調子を崩し、最終的には第9シードにまで転落。しかし、ステップラダーファイナルではその鬱憤を晴らすかのように圧巻のパフォーマンスを披露しました。

最初の対戦相手はニック・ペイト。1フレーム目で「ビッグフォー(4-6-7-10)」を残す波乱のスタートでしたが、その後は10投中8つのストライクを決め、240-186で快勝。続くアンソニー・サイモンセン戦でも精度の高い投球を維持し、246-194で勝利。

第3戦のジェイソン・スターナーとの一戦は、わずか1ピン差の190-189という手に汗握る接戦。終盤の4連続ストライクでプレッシャーをかけ、スターナーが10フレーム目でストライクを逃した瞬間、マキューンの勝利が確定しました。

続く最終戦では、伝説的ボウラー、ジェイソン・ベルモンテとの対戦。ベルモンテは序盤で3連続の10ピン残し、さらに5フレーム目でスプリットを記録。一方のマキューンは冷静に4連続ストライクを放ち、243-210で勝利しました。

厳しいオイルパターンを攻略

今大会で採用されたのは、スコアの伸びづらい「ドン・カーター37フィート」オイルパターン。この条件下では、無理にストライクを狙わず、堅実なゲームプランが求められました。

マキューンは「とにかくポケットに集めることに集中した」と語ります。「ポケットに入れられれば、自分のスピードと回転数でストライクを取れる自信がある。だから、そこに行けさえすれば勝機はあると思った」と冷静な分析を見せました。

決勝初戦の相手はダブルスの相棒・ティム・フォイJr.

決勝ラウンドでは、マキューンのダブルスパートナーであるティム・フォイJr.との対戦が初戦となります。2人は「PBAロス/ホルマン・ダブルス選手権」でもチームを組むなど、互いをよく知る存在です。

この試合に勝利すれば、次はアレック・ケプリンガー、ライアン・バーンズ、そして最終戦では予選トップ通過のイーサン・フィオーレと続きます。いずれもタイトル未経験の新鋭たちが名を連ねており、マキューンにとっては2度目のメジャータイトル獲得の大きなチャンスです。

「誰であろうと倒すだけ」—— 王者の心構え

マキューンは2023年の同大会優勝者でもあります。その際には、ザック・タケット、EJタケット、サイモンセン、ヤコブ・ブターフを破り優勝。今回もサイモンセン、ベルモンテを破り、自信を深めています。

「自分はこの舞台にふさわしいと信じている。誰にでも勝てると思っているし、それがなければここに立つ意味がない」と語り、決勝に向けての覚悟を見せました。

「相手が誰だろうと関係ない。ベルモやEJ、サイモ(サイモンセン)だと思って対峙する。名前なんて関係ない。全員、倒すつもりでいく」と意気込みを語っています。

ステップラダーファイナル結果

  • 第1試合:ケビン・マキューン 240 – 186 ニック・ペイト

  • 第2試合:ケビン・マキューン 246 – 194 アンソニー・サイモンセン

  • 第3試合:ケビン・マキューン 190 – 189 ジェイソン・スターナー

  • 第4試合:ケビン・マキューン 243 – 210 ジェイソン・ベルモンテ

決勝ラウンド対戦カード

  • 第1試合:ケビン・マキューン vs ティム・フォイJr.

  • 第2試合:勝者 vs アレック・ケプリンガー

  • 第3試合:勝者 vs ライアン・バーンズ

  • 決勝戦:勝者 vs イーサン・フィオーレ

決勝ラウンドは、4月13日(日)正午(米東部時間)よりFOXで生中継されます。マキューンが2度目の王者に輝くのか、それとも新たなスターが誕生するのか、注目の一戦となります。