プロテスト3日目:上位は盤石、下位は一発逆転
「基準点」を巡る緊迫の展開
稲沢で進む“1次後半戦”――3日目は安全圏と勝負所が同居する一日
2026年4月2日(木)、稲沢グランドボウルにて「第64回男子」「第58回女子」プロボウラー資格取得テスト(第1次・実技)の3日目が実施された。第1次は、男子が計60ゲーム、女子が計48ゲームという長丁場で、最終的に男子は平均200以上、女子は平均190以上が合格条件となる。さらに要項では、男子は1~2日目合計30ゲームで平均190、女子は24ゲームで平均180に満たない場合、3日目以降の受験資格を失うと明記されており、3日目の成績表に名を連ねる時点で、受験者はすでに最初の関門を突破している。
その上で迎えた3日目は、上位にとっては「貯金を崩さず上位を固める日」、ボーダー周辺にとっては「基準点へ滑り込むための勝負をかける日」として意味合いが濃い。実際、男子は須田光翼が首位を堅持しつつ追走勢が高得点で肉薄。女子は濱﨑姫琉がトップを維持し、合格基準点付近の僅差が緊張感を生む展開となった。
3日目結果の読みどころ(男子15G/女子12G)
男子:須田光翼が首位堅持、追走勢の“3日目高得点”が差を削る
男子(第64回)は、通算45ゲーム終了時点で須田光翼(神奈川)が9,857ピン、平均219.04で首位をキープした。3日目15ゲームは3,043ピン(平均202.86)と“堅実にまとめる内容”だったが、1日目平均232.80の貯金がものを言い、順位を崩さなかった。
一方、2位争いは数字以上に熱い。久保山祐至(佐賀)は通算9,640ピン(平均214.22)で2位。3日目15ゲームが3,294ピン(平均219.60)と一段ギアを上げ、なかでも「740」のビッグシリーズを含む爆発力で首位を射程圏に捉えた。
小田和希(兵庫)も通算9,562ピン(平均212.48)で3位を堅持し、上位を安定して走っている。
3日目の“内容の濃さ”で目を引いたのが山本青空(石川)だ。通算は9,554ピン(平均212.31)で4位だが、3日目15ゲームは3,323ピン(平均221.53)。中盤の「744」を含む強い波を作り、上位争いを一気に面白くした。
また、「一日で流れを変える」という点では藤井秀太(大阪)の2日目が象徴的で、2日目15ゲームは3,571ピン(平均238.06)と突出。3日目は2,870ピン(平均191.33)に落ちたものの、それでも通算6位(9,443/平均209.84)に踏みとどまっている。長丁場では“好走した日の貯金が失速を吸収する”――その現実を示す成績だ。
そして、ここから重要になるのが基準点との距離感である。男子の表では、45ゲーム時点の合格基準点として「9,000ピン/平均200」が示され、18位までが基準点を上回る。
なかでも緊迫しているのがボーダー直下だ。田子佑希(千葉)は8,966ピンで基準点まであと34ピン。しかも3日目は3,132ピン(平均208.80)と好内容で、上向きの手応えを残して最終日に向かう。わずかな差が、最終日の1フレーム、1本で入れ替わり得る局面に入った。
女子:濱﨑姫琉が高水準を維持、基準点“6ピン差”の攻防が緊張を高める
女子(第58回)は、通算36ゲーム終了時点で濱﨑姫琉(神奈川)が7,899ピン、平均219.41で首位。3日目12ゲームも2,648ピン(平均220.66)と落とさず、初日平均233.58の貯金に加えて、3日目でも高得点を継続する盤石のトップを見せた。
2位の髙田真帆(神奈川)は通算7,584ピン(平均210.66)。3日目12ゲームは2,526ピン(平均210.50)で、首位に離されない安定感が光る。序盤の「752」が象徴するように、勝負どころで大きな塊を作れるのは強みだ。
3位の髙本聖菜(愛知)も通算7,197ピン(平均199.91)で踏ん張り、3日目12ゲームは2,412ピン(平均201.00)と200平均超えで前進した。
女子の36ゲーム時点の合格基準点は「6,840ピン/平均190」。ここを上回った7位までが基準点超えとして並ぶ一方、8位の中村心(三重)は6,834ピンで基準点までわずか6ピン差という極めてシビアな位置にいる。
3日目は2,250ピン(平均187.50)とやや足踏みしたが、差は“1ゲームのストライク数回分”でしかない。残り日程で小さな修正がはまれば景色が一変する、現実的な距離だ。
残りは「爆発力」より「失速しない設計力」――1ピンの価値が最大化する最終局面へ
3日目終了時点で、男子は須田光翼が首位を維持し、久保山祐至や山本青空らが3日目の高得点で差を詰めた。女子は濱﨑姫琉が高水準のままトップを固め、髙田真帆が安定感で追走する構図が鮮明になった。
同時に、基準点周辺の攻防はより苛烈さを増している。要項にある通り、第1次は最終的に4日間の合計で、男子は60ゲーム平均200以上、女子は48ゲーム平均190以上が問われる。だからこそ残りでは、一撃のビッグゲーム以上に、「悪いゲームを小さくする」、「崩れた後に立て直す」ことが重要になる。
上位争いはもちろん、ボーダー前後にいる選手にとっては、1本のスペア、1フレームのミスが合否を左右する。3日目までに築いた貯金を守り切るのか、足りないピンを積み上げて逆転するのか。最終日は、技術だけでなく、長丁場を制する“設計力”そのものが結果として可視化される一日になるだろう。
男子(第64回)第1次3日目終了時点(通算45G)
| 順位 | 氏名 | 登録地 | 通算T/PIN | 通算AVG |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 須田 光翼 | 神奈川県 | 9,857 | 219.04 |
| 2 | 久保山 祐至 | 佐賀県 | 9,640 | 214.22 |
| 3 | 小田 和希 | 兵庫県 | 9,562 | 212.48 |
| 4 | 山本 青空 | 石川県 | 9,554 | 212.31 |
| 5 | 上江洲 琉心 | 東京都 | 9,513 | 211.40 |
| 6 | 藤井 秀太 | 大阪府 | 9,443 | 209.84 |
| 7 | 山下 秀人 | 静岡県 | 9,433 | 209.62 |
| 8 | 佐藤 耀斗 | 東京都 | 9,426 | 209.46 |
| 9 | 是永 竹徳 | 東京都 | 9,358 | 207.95 |
| 10 | 潟手 孝義 | 佐賀県 | 9,287 | 206.37 |
| 11 | 廣岡 光希 | 埼玉県 | 9,286 | 206.35 |
| 12 | 諏訪間 皆丞 | 静岡県 | 9,198 | 204.40 |
| 13 | 熊沢 颯 | 東京都 | 9,157 | 203.48 |
| 14 | 小淵 智徳 | 埼玉県 | 9,148 | 203.28 |
| 15 | 森 裕翔 | 神奈川県 | 9,140 | 203.11 |
| 16 | 渡部 冬真 | 島根県 | 9,119 | 202.64 |
| 17 | 古賀 瑛心 | 大阪府 | 9,031 | 200.68 |
| 18 | 小野 笙吾 | 神奈川県 | 9,016 | 200.35 |
| 19 | 田子 佑希 | 千葉県 | 8,966 | 199.24 |
| 20 | 石森 文崇 | 東京都 | 8,721 | 193.80 |
| 21 | 北 大志 | 神奈川県 | 8,707 | 193.48 |
| 22 | 碓井 恵地 | 神奈川県 | 8,646 | 192.13 |
| 23 | 西谷 聡太 | 埼玉県 | 8,578 | 190.62 |
| 24 | 寺地 真輝 | 京都府 | 8,465 | 188.11 |
| 25 | 今永 亮 | 兵庫県 | 8,394 | 186.53 |
| 26 | 春名 佑樹 | 東京都 | 8,314 | 184.75 |
女子(第58回)第1次3日目終了時点(通算36G)
| 順位 | 氏名 | 登録地 | 通算T/PIN | 通算AVG |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 濱﨑 姫琉 | 神奈川県 | 7,899 | 219.41 |
| 2 | 髙田 真帆 | 神奈川県 | 7,584 | 210.66 |
| 3 | 髙本 聖菜 | 愛知県 | 7,197 | 199.91 |
| 4 | 須藤 真海 | 千葉県 | 7,103 | 197.30 |
| 5 | 葛生 愛梨 | 東京都 | 6,937 | 192.69 |
| 6 | 鈴木 サラ | 神奈川県 | 6,916 | 192.11 |
| 7 | 藤林 華音 | 大阪府 | 6,845 | 190.13 |
| 8 | 中村 心 | 三重県 | 6,834 | 189.83 |
| 9 | 佐鳥 佳純 | 埼玉県 | 6,794 | 188.72 |
| 10 | 梶田 愛子 | 愛知県 | 6,764 | 187.88 |
| 11 | 堀川 雪乃 | 東京都 | 6,641 | 184.47 |
| 12 | 丸山 美樹 | 長野県 | 6,475 | 179.86 |