2026年PBAツアー、タイトルスポンサーに「Go Bowling」
The CWで2月22日開幕10週連続中継

スポンサー強化放送再編が示す「PBAの次の成長曲線」

米プロボウリングの最高峰ツアーを運営するPBA(Professional Bowlers Association)は、2026年シーズンのPBAツアーにおいて、Go Bowlingがタイトルスポンサーに就任すると発表した。Go Bowlingは、International Bowling Campus(IBC)を拠点とする消費者向けブランドで、BPAA(Bowling Proprietors’ Association of America)、USBC(United States Bowling Congress)、Strike Ten Entertainmentと同じエコシステムに属する。

今回の発表の核心は「スポンサー名が付く」ことだけではない。放送がThe CWでスタートし、2月22日から10週連続で日曜中継が組まれる。さらに4月以降はCBS SportsとParamount+でも放送枠が拡張され、予選・マッチプレーはBowlTVで全ラウンドをライブ配信する。競技の露出を“点”から“線”へ、テレビと配信を“別々”から“統合”へ変える、メディア戦略の再設計が同時に進むシーズンになる。

 

Go Bowlingタイトルスポンサー化の狙いと、2026年の視聴導線

1. 「Go Bowling」がツアーの名称に入る意味

PBAのピーター・マレーCEO(Lucky Strike Entertainmentのメディア責任者を兼任)は、Go Bowlingをタイトルスポンサーへ昇格させることについて、長年の協力関係を一段階引き上げる決定であり、世界的に高まるファンアクセス需要を受けたものだと説明した。

スポンサー側の発言も、単なる広告露出の確保ではなくファンの世代交代を強く意識している。BPAAのフランク・デソシオ事務局長は、この協業によってプロボウリングの新しい熱量を可視化し、若い世代をツアーと選手につなげる狙いを語った。参加型レジャーとしてのボウリング人口の厚みを、観戦とファン化へどう橋渡しするか。タイトルスポンサー化は導線づくりをPBAの中核施策に引き上げる宣言だと言える。

 

2. 2026年は「The CW」で開幕 2月22日から10週連続の固定枠

2026年PBAツアーは、テキサス州アーリントンで行われるPBA Players Championshipで始まる。チャンピオンシップラウンドは米東部時間2月22日(日)午後4時に生中継され、これがThe CWにおけるPBA中継の初回放送になる。

注目すべきは、単発の“特番的”な中継ではなく、10週連続の編成が組まれている点だ。PBAはThe CWで、PBA Players Championship後も「PBA Championship Sundays」として10週連続で中継を展開する。固定枠は視聴習慣を育てる最重要要素の一つであり、競技の認知や選手のストーリーが毎週積み上がる土台になる。これまで断続的に触れていた層に対しても、“追えるツアー”としての見え方が大きく変わる。

 

3. U.S. Openにも冠 「Go Bowling U.S. Open」は3月8日に決勝放送

スポンサー契約の拡大により、Go Bowlingは2026年のU.S. Open(今季メジャー5大会のうちの一つ)のタイトルスポンサーにも就任する。The CWの編成にはメジャー大会が4つ含まれ、Go Bowling U.S. Openの決勝は3月8日(日)に放送予定とされる。

加えて、Go BowlingはPBA中継内でのオンエア特集、PBA公式SNSでの統合施策、追加のマーケティング権利や露出機会を得る。これは、会場看板のような静的露出に留まらず、映像コンテンツや短尺クリップ、選手発信と連動した動的露出まで含むパッケージだ。今のスポーツファンは、試合本編だけでなくハイライトや舞台裏、選手の人間性に触れるコンテンツを通じてファン化する。Go Bowlingの役割は、そこに「ボウリングへ行く入口」を重ねることにある。

 

4. 4月以降はCBS Sports/Paramount+でも拡大 合計35時間超の中継へ

PBAの放送はThe CWだけで完結しない。4月以降、CBS SportsとParamount+にカバレッジが拡大する。発表では、CBS SportsによるPBAツアー中継は合計35時間超に達するとされ、5月のPBA World Series of Bowling XVII6月のPBA World Championships Finalsを含む“節目の放送”が予定されている。

ここで効いてくるのが、放送局の役割分担だ。The CWの連続枠で毎週の物語を作り、CBS Sports/Paramount+で注目度の高い山場を大きく届ける。さらに配信で全体像を補完する。スポーツを継続的に大きくするうえで、露出の強弱を設計し、視聴者の入口を複数持つことは極めて合理的だ。

 

5. BowlTVで全ラウンド配信 “競技の深さ”を担保

そして、コアファンや競技志向の視聴者にとって重要なのがBowlTVだ。2026年PBAツアーは、予選とマッチプレーの全ラウンドがライブ配信される。テレビ中継は見どころ中心になりやすいが、全ラウンド配信なら勝敗の背景や技術の差、調整の巧拙まで追える。ライト層にはテレビで面白さを、深掘りしたい層には配信で納得感を用意する構造になっている。

 

2026年は「観戦するボウリング」を日常化できるかの勝負の年

2026年PBAツアーは、Go Bowlingのタイトルスポンサー就任を軸に、露出設計そのものを刷新する。ポイントは3つある。第一に、ツアー名とメジャー大会(U.S. Open)に冠が付くことで、ブランドと競技の結びつきが強くなり、ボウリング参加への導線を作りやすくなること。第二に、The CWでの10週連続中継によって視聴習慣を形成し、“追えるツアー”としての輪郭がはっきりすること。第三に、CBS Sports/Paramount+で山場を拡張しつつ、BowlTVで全ラウンドを網羅することで、ライト層からコア層まで同時に取り込めることだ。

ボウリングは「やったことがある人」が多い一方で、プロ競技を継続的に観戦する文化は、まだ伸びしろが大きい。参加人口の厚みを、観戦の熱量へ変換できるか。その鍵は、入口の多さと、毎週追えるストーリーにある。2月22日のThe CW初回放送は、PBAが次のステージへ進むためのスタートラインとなる。