そのボール、本当に必要?
多くの人が勘違いしているアーセナル構築の真実
なぜ「アーセナル構築」が重要なのか?
ボウリングにおいて、スコアを安定して伸ばすために重要なのが、自分に合った「アーセナル(ボール構成)」を組むことです。アーセナルとは、使用するボウリングボールのラインナップのことを指しますが、単に高性能なボールを揃えれば良いというものではありません。
今回紹介する内容は、初心者からトーナメントを意識する上級者まで、レベルに応じて「どのような思想でアーセナルを構成していくべきか」を解説した動画の内容をまとめたものです。
このガイドの最大の特徴は、
「なぜその組み合わせになるのか」
「次に何を足すべきか」
といった、戦略的な設計思想が中心となっている点です。特定のブランドを押すのではなく、すべてのボール名が明記されており、再現性の高い内容となっています。
レベル別アーセナル構築の具体例
アーセナル構築の3つの原則
まず、アーセナルを考える際の基本方針は以下の3つです。
性能が似たボールを複数持たない
レーン変化に対して「段階的に」対応できる構成にする
交換ではなく「役割の追加」で広げていく
この原則をもとに、1個から最大9個まで、ボールの構成をどのように拡張していくかが段階的に説明されています。
1ボールアーセナル:まずは“自分を知る”ことが目的
初心者向け(初めてのマイボール)
最初の1個は、スコアよりも「自分の特性(スピード・回転数・回転軸)」を知ることが目的です。
推奨ボール:
Roto Grip Hustle Earth
Roto Grip Hustle Glow
Roto Grip Hustle M&M
Hammer Bubblegum Vibe
Hammer Arctic Vibe
Hammer Raw
Storm Tropical Surge
いずれも価格を抑えつつ、リアクティブボールとしての性能を体感できるエントリーモデルです。
経験者で「1個だけ持つ」場合
毎年1個だけ買い替えるようなボウラーには、汎用性の高い「真ん中の性能帯」のボールが勧められます。
代表的なボール:
Hammer Black Widow Tour V1
Hammer Black Widow 2.0
Storm Ion Pro Solid(やや高価)
Roto Grip Rockstar / Rockstar Amped(スピード優位の人向け)
Motive Venom Shock(万能型として特に評価)
2ボールアーセナル:役割の明確化がポイント
2個に増やすことで、「序盤用」と「後半用」の役割分担が可能になります。
基本構成
ソリッド(ダル系)=序盤
パール(シャイニー系)=後半
Brunswick系
Theorem Solid + Crown Victory(強ソリッド+弱パール)
Alert + Black Widow Mania(弱ソリッド+強パール)
Storm系
Equinox Solid + Hy-Road 40(強ソリッド+弱パール)
Ion Pro Solid + 900 Global Viking(弱ソリッド+強パール)
MOTIV系
Venom Shock + Evoke Hysteria
3ボールアーセナル:戦略性が一気に上昇
3個構成では、2つの典型的なパターンが紹介されています。
パターン①
ミディアム・スムーズ+ストロング・シャープ+ウィーク・シャープ
ミディアム・スムーズ:
Brunswick Alert、Storm Phaze II、Roto Grip Rockstar、Motive Venom Shockストロング・シャープ:
Hammer Black Widow Mania、900 Global Viking、Motive Evoke Hysteriaウィーク・シャープ:
Storm Hy-Road 40、Hammer Bubblegum Vibe、Brunswick Danger Zone Ice、Motive Max Thrill Pearl
パターン②
ストロング・スムーズ+ミディアム・シャープ+ウィーク・スムーズ
ストロング・スムーズ:
Brunswick Theorem Solid、Storm Equinox Solid、Motive Raptor Rainミディアム・シャープ:
Brunswick Crown Victory、Roto Grip Rockstar Amped、Motive Nebulaウィーク・スムーズ:
Ebonite Turbo X、Brunswick Danger Zone(黒)、Storm Ion Pro Solid、Storm IQ Tour 2、Motive Max Thrill Hybrid
6ボールアーセナル:あらゆるレーンに対応
ボールを6個持てるようになると、ほとんどのレーンコンディションや変化に対応できる「完成型アーセナル」が構築できます。
基本構成:
ダル系(ソリッド系)ボール × 3個
シャイニー系(パール系)ボール × 3個
それぞれ「強・中・弱」の性能バランスを意識して揃えるのがポイントです。
ダル系(ソリッド系)ボールの例
① 強い非対称ソリッド(オイル多め対応)
Storm Ion Max
Brunswick Theorem Solid
Motive Raptor Rain
Radical Jackal Onyx
② 中間ソリッド(万能タイプ)
Storm Equinox Solid
Motive Venom Shock
Brunswick Crown Victory
Roto Grip Rockstar
③ 弱めソリッド(遅いレーン、乾燥対策)
Storm IQ Tour 2
Ebonite Turbo X
Brunswick Danger Zone(黒)
Motive Max Thrill Hybrid
シャイニー系(パール系)ボールの例
④ 強いパール(切れ重視・トーナメント後半)
Hammer Black Widow Mania
Storm Phaze V
900 Global Viking
Motive Evoke Hysteria
⑤ 中間パール(汎用型シャイニー)
Storm Hy-Road 40
Roto Grip Rockstar Amped
Brunswick Alert
Motive Nebula
⑥ 弱めパール(ドライレーン、スペア近辺)
Hammer Bubblegum Vibe
Motive Max Thrill Pearl
Brunswick Danger Zone Ice
Roto Grip Hustle M&M
9ボールアーセナル:トーナメント仕様
大会では、6個では対応できない状況が増えるため、さらに細かく調整する必要があります。
追加されるボールの例
超強力ソリッド:
Storm Ion Max、Radical Jackal Onyx、Zero Mercy Solid極端に弱いボール:
Roto Grip Hustle、Hammer Raw
ブリッジボールという考え方
性能差が大きい2個の間を埋めるボールとして、「ブリッジボール」が紹介されています。
例:
Ion Max ↔ Equinox の間に:900 Global Origin、Brunswick Energize
中間〜弱めなら:Radical No Doubt Solid、Ebonite Real Time
弱め側では:Brunswick Danger Zone(黒)
プラスチックボールの重要性
動画の終盤で特に強調されたのが、プラスチックボールの必要性です。
実戦では、以下のような構成が現実的:
ウィーク・シャープ枠を削って、プラスチックボールを投入
スペア狙いの確実性を高めるためにも、性能が被るボールを削ってでも、プラスチックを1個入れることが推奨されています。
アーセナルは「数」ではなく「役割の設計」
今回の動画を通じて伝えられているメッセージは明確です。
「アーセナル構築は、数ではなく役割で考えるべき」
どの段階にいるのかを正しく把握し、足りない「役割」をひとつずつ補っていく。
この積み重ねが、リーグ戦でもトーナメントでも安定したスコアに直結します。
今後マイボールの購入を検討している人や、既に何個か持っているが伸び悩んでいるボウラーにとって、非常に参考になる内容です。
自分のボウリングスタイルと目標に合わせて、計画的にアーセナルを構築していきましょう。