Guppy Troup氏、2026年PBA殿堂入りが決定
50年のキャリアと家族の絆が実を結ぶ
プロボウリング界の名物男、ついに殿堂入り
2026年、プロボウラーとしての長いキャリアを誇るGuppy Troup(ガッピー・トループ)氏が、PBA(プロボウラーズ・アソシエーション)殿堂への殿堂入りを果たすことが発表されました。今回の選出は「ベテランズ・コミッティー(Veterans Committee)」によるもので、正式な基準(PBAツアーで10勝、またはメジャー2勝を含む5勝)を満たさなかった選手の中から、功績が認められた者に与えられる名誉です。
50年の歩みと数々の功績
PBA入りから始まった波乱のキャリア
ガッピー・トループ氏は、1975年にPBAに加入。本名はジョン・ダグラス・トループ、スコットランド・エディンバラ生まれで、3歳の時にアメリカ・サウスカロライナへ移住しました。ジュニア時代に参加していたチーム「ザ・ガッピーズ」にちなんで「Guppy」の愛称が定着したといいます。
1976年にツアーデビューしたものの、資金難に直面し、1978年には自己資金で出場を続けるなど苦しい時期も。しかし同年、ケスラー・オープンで初優勝を果たし、1979年には当時の記録であるパーフェクトゲーム6回を達成しました。
黄金期とタイトルラッシュ
トループ氏の最盛期は1980年代。1980年から1985年の間にPBAツアーで7勝を挙げ、特に1982年には年間3勝という圧巻の活躍を見せました。1984年のバドワイザー・オープン(オハイオ州)が、PBAツアーでの最後から2番目の優勝となりました。
ちなみに、この大会が開催されたボウリング場「コロンバス・スクエア・ボウリング・パレス」は、来春、36年ぶりにPBAツアーの大会会場として復活する予定であり、トループ氏も息子カイルの応援に駆けつけるとコメントしています。
地域ツアーでの活躍と殿堂入りの理由
トループ氏は、息子カイル・トループ誕生後の1991年以降はツアー活動を縮小。2000年にはPBA50の新人王を獲得し、その後はPBA地域ツアーで実力を発揮。42の地域タイトルを獲得し、歴代8位タイの成績を収めています。
今回の殿堂入りは、現在生存している殿堂入り選手たちによる投票で最多得票を獲得したことによるものです。本人は「まさか自分が選ばれるとは…本当に嬉しい」と感慨深げに語っています。
親子二代に渡るレガシーと、その意義
今回の殿堂入りには、もうひとつの大きな意味があります。それは、現役のトッププロであるカイル・トループ選手にとって、父親の功績が正式に認められたこと。
「どこに行っても、父の話題ばかりになる。それほど影響力のある人物だったのに、これまで殿堂入りしていなかったのはおかしいと感じていた」と語り、父の受賞を自分のことのように喜びました。
ガッピー・トループ氏は、技術だけでなく、その派手なファッションとショーマンシップでもファンを魅了し、プロボウリング界の顔として知られてきました。そのスピリットは息子カイルにも受け継がれ、今日の人気選手の一人となっています。
2026年2月21日、テキサス州アーリントンで行われる殿堂入り式典では、トループ親子の二世代に渡る軌跡が祝福されることでしょう。
親子で同じスポーツに情熱を注ぎ、長年にわたり活躍してきた姿は、多くのファンにとって希望と感動の物語です。Guppy Troup氏の殿堂入りは、個人の栄誉であると同時に、ボウリングというスポーツそのものの魅力を改めて伝える出来事となりました。