2025年IBFボウリング世界選手権
アメリカ女子代表3選手がシングルス32強入り
世界の頂点を目指して、アメリカ代表が快進撃
2025年11月26日、香港・カイタックスポーツパーク内の「Top Bowl」で開催中のIBFボウリング世界選手権において、女子シングルス部門の予選がスタートしました。全132名が参加する中、アメリカ代表の3選手が32位以内に入り、決勝トーナメントへと進出を決めました。
その3名とは、シャノン・プルホウスキー(オハイオ州デイトン)、ブリアナ・クレマー(ケンタッキー州パイクビル)、そしてブライアナ・コーテ(アリゾナ州ツーソン)。
いずれも実力者揃いの中で見事なパフォーマンスを見せ、アメリカ女子ボウリングチームの層の厚さを示す結果となりました。
アメリカ代表3選手の詳細な成績と世界のトップ争い
アメリカ女子の中で最高位:シャノン・プルホウスキーが堂々の4位通過
シャノン・プルホウスキーは、この日アメリカ勢の中で最も高い成績を記録しました。彼女は6ゲームで225、203、236、191、211、274というスコアを叩き出し、合計1,340点(平均223.33)で全体4位にランクイン。
特に最終ゲームの274点は圧巻で、彼女の実力と集中力の高さを証明しました。
「安定感と終盤の爆発力」を兼ね備えた彼女の投球は、観客の注目を一身に集めました。
ブリアナ・クレマー:安定した投球で12位に食い込む
ブリアナ・クレマーは、6ゲーム中5ゲームで200点以上を記録する安定感のある投球が光りました。
スコアは204、235、226、226、245を含み、合計1,283点で12位通過。特に中盤の連続スコア(226、226)は流れを引き寄せるうえで重要な役割を果たしました。
右利きの彼女はコントロールの良さと落ち着いたゲーム展開で、ミスを最小限に抑えたことが好成績に繋がりました。
ブライアナ・コーテ:後半にギアを上げて18位通過
ブライアナ・コーテもまた、堅実なプレーでラウンド1を突破。
彼女は200、206、212、221、248と5ゲームで200点超えを記録し、合計1,254点で18位にランクインしました。
特に後半3ゲームの212→221→248のスコアは、試合の流れに乗ったことを象徴しています。
試合中の自己調整力が光るパフォーマンスでした。
世界のトップ選手たちの驚異的なスコア
この日の首位通過は、デンマークのカレン・ケアガード・ニールセン。
初戦で279点、第5ゲームで278点を記録し、合計1,437点(平均239.5)でトップに立ちました。
2位はスウェーデンのノラ・ヨハンソン(1,424点)で、彼女は両手投げスタイルの技巧派選手として注目されています。
さらに、3位には韓国のキム・ボア(1,392点)が入り、アジア勢の存在感も際立ちました。
特筆すべきは、5位のニュー・ホイ・フェン(シンガポール)。彼女は第4ゲームでパーフェクトゲーム(300点)を達成し、大会初日から大きな話題となりました。
通過ラインと惜しくも敗れたアメリカ選手たち
通過ラインは1,211点(平均201.83)。このスコアを記録したシェイナ・ン(シンガポール)が、最後の32位に滑り込みました。
一方、アメリカの他の3選手は惜しくも通過ならず。
ジュリア・ボンド(47位/1,170点):安定感に欠け、後半に伸び悩んだ印象。
ジリアン・マーティン(61位/1,143点):最後に289点を叩き出したが、序盤の失速が響いた。
ローレン・ルッソ(65位/1,129点):序盤は良かったものの、スコアが伸び悩んだ。
通過には全ゲームで200点近い安定したスコアが求められる、極めてハイレベルな戦いであることが浮き彫りになりました。
チームUSAの結束力が好成績を支えた
プルホウスキーは試合後のインタビューで、「個人戦ではあるが、チームのサポートが成功の鍵だった」と述べました。
「私たちは常に冷静で、感じたことや見えた情報を共有しました。それが判断力を高め、より良い選択につながりました。」
まさにチームとしての連携が生んだ成果だといえるでしょう。
アメリカ女子、メダルへの期待高まる
今回の32強進出により、アメリカ女子代表のメダル獲得の可能性が大きく広がりました。
この日は男子シングルスでライアン・バーンズとパッキー・ハンラハンも32強入りしており、男女ともに好調な滑り出しを見せています。
11月27日(木)にはシングルス決勝ラウンドが行われ、優勝者が決定します。
その後、ダブルス・トリオ・チーム戦へと競技は移行し、12月5日の団体戦決勝およびビクトリーバンケットで幕を閉じます。
今後の試合でも、アメリカ勢の戦いから目が離せません。