PBA殿堂入りのジョン・ハンデガード氏が87歳で逝去

プロボウリング界に刻まれた一つの偉大な生涯の終焉

アメリカのプロボウリング界で長年にわたり活躍したジョン・ハンデガード氏が、今週末に87歳で逝去したことが発表されました。2009年にPBA(プロボウラーズ・アソシエーション)殿堂入りを果たし、シニア部門(PBA50)における数々の偉業を達成したハンデガード氏は、その献身と粘り強さで多くのファンや後進のプロボウラーたちから尊敬を集めていました。

 

遅咲きの成功とPBA50での圧倒的な実績

最年長優勝記録を打ち立てた「遅咲きのスター」

オレゴン州出身のジョン・ハンデガード氏は、若い頃からPBAツアーの舞台で夢を追い続けました。決して順風満帆なキャリアではありませんでしたが、1995年の「PBAノースウエスト・クラシック」で57歳にして初優勝。この勝利により、PBAツアー史上最年長優勝記録保持者として名を刻みました。

この大会では、当時すでにボウリング界のレジェンドであったマイク・オールビー、ノーム・デューク、マーク・ウィリアムズという3人の殿堂入り選手を打ち破る快挙を成し遂げ、多くの注目を集めました。

 

PBA50ツアーでの圧倒的な支配

PBAのメイントーナメントでの成功は遅かったものの、シニア部門のPBA50ツアーでは早くから頭角を現し、輝かしい戦績を残しました

  • 1991年、1995年、1996年の3度にわたってPBA50年間最優秀選手賞(Player of the Year)を受賞

  • 通算14勝を挙げ、一時はPBA50ツアーの最多優勝記録保持者

この14勝にはメジャータイトル1勝も含まれており、長年にわたりPBA50ツアーの第一人者として君臨しました。

 

栄誉ある殿堂入りとその後の記録更新

ハンデガード氏の功績は業界でも高く評価され、2009年にはPBA殿堂入りを果たしました。特にこの年は、PBA50での功績を初めて公式に評価する殿堂クラスの第一期生としての栄誉でした。さらに翌年にはUSBC(全米ボウリング会議)殿堂にも、「ベテランズ部門」で選出されています。

なお、彼の持つPBA50の14勝という記録は、2021年にウォルター・レイ・ウィリアムズJr.によって更新されるまで、20年以上にわたり破られることはありませんでした。現在でもその14勝はピート・ウェーバーと並び、歴代2位の記録として残っています。

 

努力と忍耐が生んだレガシー

ジョン・ハンデガード氏のキャリアは、決して若くして成功を収めたものではありませんでした。しかし、幾多の挑戦と年月を経て掴んだ栄光は、ボウリングという競技の奥深さと、年齢を超えた努力の価値を象徴しています。

彼がPBAおよびPBA50で残した数々の記録は、今後も多くの選手たちにとって目標となり続けることでしょう。ボウリング界のレジェンドの一人として、ハンデガード氏の名はこれからも語り継がれていくはずです。

改めて、心よりご冥福をお祈りいたします。