
イザベル・アレン、地元で悲願の初タイトル獲得
PWBAグレーター・ナッシュビル・リージョナル優勝
地元開催で実現した感動の初タイトル
2025年10月、アメリカ・テネシー州スマーナにて開催されたPWBA(全米女子プロボウリング協会)グレーター・ナッシュビル・リージョナルで、イングランド出身のイザベル・アレン選手が見事初優勝を飾りました。
この大会はスマーナ・ボウリングセンターで開催され、アレン選手にとっては自宅からわずか20分の距離という「地元開催」。その中でプレッシャーを力に変え、ステップラダー方式の決勝3試合を勝ち抜く快進撃を見せました。
アレン選手はこの勝利により、優勝賞金1,900ドルを獲得するとともに、12月にフロリダで行われるPWBAリージョナル・ショーダウンへの出場権も手に入れました。
一戦ごとに進化したアレンの快進撃
準決勝前の初戦:逆転劇で勝利をつかむ
最初の対戦相手は、アラバマ大学バーミングハム校に所属する大学3年生、マディソン・コルストン選手。序盤は互いに僅差の接戦が続きましたが、コルストン選手が中盤で2フレーム連続のオープンフレームとなったことで、アレン選手が逆転に成功。
終盤にはコルストン選手も追い上げを見せましたが、9フレーム目でのメッセンジャーピンの取り逃しが響き、最終スコアはアレンが196、コルストンが186で試合終了。アレン選手は緊張を乗り越え、次戦へ駒を進めました。
「最初はかなり緊張していて、足の運びが早くなってしまいました。でも、落ち着いてからはリズムを取り戻せました」とアレン選手は語ります。
準決勝:安定感で上回り快勝
続く対戦相手は、PWBA5度の優勝経験を持つジョシー・バーンズ選手の妹、ジェシカ・アーネスト選手。この試合ではアーネスト選手が4度のオープンフレームを出すなど苦戦。一方のアレン選手は終始安定した投球を見せ、スコア201で圧勝しました。
この結果、アーネスト選手は3位で700ドルを獲得。アレン選手は決勝へと駒を進めます。
決勝:トップシードとの一騎打ちを制す
決勝の相手は、3月のPWBAオールバニー・リージョナルで優勝したブルック・ロバーツ選手。ロバーツ選手は2025年シーズン初のリージョナル2勝目を狙っていました。
両者ともにボールチェンジを行いながら安定した試合運びを展開。ロバーツ選手は7フレーム目に3-10スプリット、8フレーム目には4-10スプリットを連続でカバーする粘りを見せました。
しかし、10フレーム目でロバーツ選手が4-6スプリットを残し、最終スコアは195。対するアレン選手は最後に3連続ストライクを決め、215で堂々の勝利を収めました。
この勝利により、アレン選手は優勝賞金1,900ドルと、12月に開催されるPWBAリージョナル・ショーダウンのマッチプレー出場権を獲得しました。
タイトルは通過点、次なる挑戦へ
今回のPWBAグレーター・ナッシュビル・リージョナルでの優勝により、イザベル・アレン選手は自身のキャリアに大きな一歩を刻みました。
過去にはマッケンドリー大学とジャクソンビル州立大学でNCAA女子ボウリング全米王者にも輝いた経験を持つ彼女ですが、PWBA公式戦でのタイトル獲得は今回が初。
現在はヴァンダービルト大学のアシスタントコーチとしても活動しており、選手としてだけでなく指導者としての手腕も評価されています。
また、今回の勝利によって、もしショーダウンで優勝すれば、2026年PWBAナショナルツアーの全大会参加費が免除される特典も得られます。
「フロリダでのショーダウンに行くかどうかはまだ検討中ですが、チャンスがあるなら挑戦したい」とアレン選手。
PWBAリージョナルツアーの次戦は、11月8日にサウスカロライナ州マートルビーチで開催予定。2025年シーズンの最後を締めくくるリージョナル・ショーダウン(12月、フロリダ州サンフォード)に向けて、ますます白熱した戦いが続くことが予想されます。