2026年PBAツアー、CWネットワークで全国放送決定〜プロボウリング界が新時代へ、若年層と多様な視聴者に向けた一大転換

ボウリング界のビッグニュース、PBAが放送戦略を刷新

2025年10月、アメリカ・リッチモンドより大きな発表が飛び込んできました。プロボウラーズ・アソシエーション(PBA)とアメリカの主要テレビネットワークであるThe CWネットワークが提携を結び、2026年のPBAツアーが全国放送されることが決定しました。

これにより、2026年2月から4月にかけての毎週日曜日、「PBAチャンピオンシップ・サンデー」として全10大会が午後4時(米東部時間)から生中継されます。これは、PBAが目指す「スポーツとしての魅力とエンターテインメント性の両立」というビジョンの具現化とも言える動きであり、若年層や多様な視聴者へのアプローチ強化が狙いとされています。

 

PBAとCWがタッグ、10週連続の主要大会と多面的な展開

■ 10週連続放送「PBAチャンピオンシップ・サンデー」の全貌

2026年のPBAツアーは、2月22日から4月26日までの10週連続で開催され、全ての大会が日曜日午後4時からCWネットワークで生放送されます。スケジュールは以下の通りです。

  • 2月22日PBAプレイヤーズ・チャンピオンシップ(テキサス州アーリントン)

  • 3月1日PBAピート・ウェバー・ミズーリ・クラシック(ミズーリ州セントピーターズ)

  • 3月8日U.S.オープン(インディアナ州インディアナポリス)

  • 3月15日PBAイリノイ・クラシック(イリノイ州ディケーター)

  • 3月22日PBAインディアナ・クラシック(インディアナ州フォートウェイン)

  • 3月29日USBCマスターズ(ミシガン州アレンパーク)

  • 4月5日PBAオハイオ・クラシック(オハイオ州コロンバス)

  • 4月12日PBAニューヨーク・クラシック(ニューヨーク州ロチェスター)

  • 4月19日PBAロス/ホルマン・ダブルス・チャンピオンシップ(メイン州ポートランド)

  • 4月26日PBAトーナメント・オブ・チャンピオンズ(オハイオ州フェアローン)

 

■ 視聴体験の進化:放送とデジタルのハイブリッド展開

今回の取り組みでは、単なる放送にとどまらず、デジタルとリアルイベントを組み合わせた多面的な体験が提供されます。

試合の予選ラウンドやマッチプレーの模様は、PBAの公式ストリーミングサービス「BowlTV」でライブ配信され、より深い観戦体験が可能に。また、Instagram、X(旧Twitter)、TikTok、YouTubeといったSNSを活用し、ハイライト動画、舞台裏の様子、選手のストーリーなども展開されます。

これは、単なるテレビ視聴に留まらず、参加型・共有型のスポーツ体験へと進化させる重要な一歩と言えるでしょう。

 

■ 特別大会とレジェンドへの敬意

3月1日に開催される「ピート・ウェバー・ミズーリ・クラシック」では、PBA史に残るレジェンドピート・ウェバー選手に敬意を表し、その功績を称えます。さらに、4月19日の「ロス/ホルマン・ダブルス・チャンピオンシップ」では、メイン州ポートランドの「ベイサイド・ボウル」にて、観客と選手の距離が近い熱狂的な雰囲気の中で開催されます。

こうした特別イベントは、PBAが単なる競技の枠を超えて、「感動」と「物語性」を重視する方向にシフトしている証拠でもあります。

 

■ CBSやストリーミングで放送される他大会も注目

CWで放送される10大会以外にも、2026年には複数の重要イベントが他のプラットフォームで放送される予定です。

  • PBAワールドシリーズ・オブ・ボウリング

  • PBAコミッショナーズ・カップCBSおよびCBSスポーツネットワークで放送

  • ストーム ストライキング・アゲインスト・ブレストキャンサー混合ダブルス

  • ストーム ラッキー・ラーセン・マスターズBowlTVなどでライブ配信

このように、PBAは複数のチャネルを活用し、幅広いファン層にリーチする戦略を取っています。

 

■ スポーツ×エンターテインメントの未来を切り拓く

PBAのパートナー企業であるLucky Strike Entertainmentの社長、レブ・エクスター氏は、次のようにコメントしています。

The CWとの提携は、競技スポーツとしてのボウリングとエンターテインメント体験の未来を映し出すものです。“チャンピオンシップ・サンデー”は毎週の注目イベントとなり、全国の家庭にPBAの魅力を届けます。」

また、CWネットワークのスポーツ部門責任者であるマイク・パーマン氏も次のように述べています。

アメリカで愛されてきたボウリングを、次世代のファンとつなげていく使命を持っています。

両者の発言からは、競技としての質とエンタメ性の融合を目指す明確なビジョンが感じ取れます。

 

伝統あるスポーツに革新をもたらすPBAの挑戦

PBAとCWネットワークの提携は、単なるメディア戦略にとどまらず、スポーツの在り方そのものを再定義する取り組みでもあります。

PBAチャンピオンシップ・サンデー」によって、プロボウリングはより視聴しやすく、物語性と興奮を持ったスポーツコンテンツへと進化します。特に、若年層・多様なカルチャー背景を持つ視聴者への浸透は、今後のボウリング人気の再燃にとって大きな鍵となるでしょう。

2026年のシーズンは、PBAにとっても、ボウリングファンにとっても、新たな歴史の始まりとなるはずです。