
EJタケット、3年連続でPBA年間最優秀選手賞を受賞!
歴史に名を刻む偉業達成
ボウリング界の新たなレジェンド誕生
2025年、プロボウラーズ・アソシエーション(PBA)年間最優秀選手賞(Chris Schenkel PBA Player of the Year)に輝いたのは、インディアナ州出身のスター選手、EJタケット。今回の受賞で彼は通算4度目、そして史上5人目となる「3年連続受賞」の偉業を達成しました。
投票では、PBAメンバーおよびメディアの86.5%という圧倒的な支持を獲得。他の候補者たちを大きく引き離し、実力と人気を兼ね備えたボウラーとしての地位を確立しました。
2025年シーズンに刻まれた「タケット伝説」
すべての数字が物語る“圧倒的支配”
2025年のタケットは、まさに「王者」の名にふさわしい活躍を見せました。彼の成績はほぼすべての主要指標でトップを記録し、他の追随を許しませんでした。
ポイントランキング: 34,690ポイント(2位と3位の合計よりも多い)
年間賞金: $438,540(約6,400万円)
アベレージスコア: 228.60(PBA歴代4位)
トップ5入り: 11大会
トップ10入り: 12大会
トップ25入り: 13大会
賞金獲得(キャッシュ): 17大会中15大会
特に注目すべきは、6大会連続決勝進出、そして7大会連続のシングルタイトル戦決勝進出というPBA新記録。これはツアーの過酷なスケジュールと難易度を考慮すれば、奇跡に近い快挙と言えます。
苦境からの学びが、勝利に結びつく
全てが順調に見えるタケットのシーズンにも、転機がありました。それがPBAオーウェンズ・イリノイ・クラシックでの予選落ち。タケットはこの大会で、キャリア最多の10ピンミスを記録し、悔しさを噛み締めました。
しかし彼は、すぐに地元に戻り、10ピンへのスペア練習を1時間以上反復。そして次の大会、PBAピート・ウェバー・ミズーリ・クラシックで、その成果が形となります。
決勝戦では再び10ピンが彼の前に立ちはだかりましたが、タケットは冷静に2つの10ピンを処理し、フィルボールでストライク。見事な逆転勝利で、キャリア通算25勝目を飾りました。
「悪い出来事を、良い結果に変えられた。この経験が一番印象に残っている。」
— EJタケット
メジャー大会で見せた“勝負師”の顔
全米オープン(U.S. Open):絶望からの大逆転
ボウリング界で最も厳しい大会とされるU.S. Open。タケットは予選2ラウンド終了時点で78位、カットラインから約200ピン差という絶望的な位置にいました。
さらに第3ラウンドの初戦では、スコア186と失速。しかしその後、240以上のアベレージで追い上げ、わずか21ピン差でマッチプレー進出を果たします。
準決勝ではクリス・ヴィアを、決勝ではトップシードのアンドリュー・アンダーソンを撃破。地元インディアナ州で2度目のU.S. Open優勝を果たしました。
PBAワールドチャンピオンシップ:歴代最強の1週間
タケットはPBAワールドシリーズ・オブ・ボウリング(WSOB)において、5つのタイトルイベントすべてで決勝進出という驚異的な成績を収めました:
スコーピオン:3位
バイパー:2位
カメレオン:4位
シャーク:優勝(連覇)
ワールドチャンピオンシップ:優勝
特にワールドチャンピオンシップ決勝は、18日間で123ゲーム目という過酷な戦いの最後。相手は最大のライバル、ジェイソン・ベルモンテ。
10フレームで2連続ストライクを決め、タケットが勝利。キャリア最高の投球だったと本人も語るその試合で、史上6度目のワールドチャンピオンシップ3連覇という新たな歴史を刻みました。
「心も体も完全に限界だった。それでも、メジャーの舞台で勝てたことが特別だった。」
— EJタケット
前人未到の記録更新へ、タケットの挑戦は続く
2025年、EJタケットはキャリア通算27勝を達成し、歴代10位のドン・ジョンソンを上回る記録を打ち立てました。彼の今後の目標は明確です:
4年連続PBA年間最優秀選手賞
4大会連続メジャー優勝
いずれもボウリング史上誰も達成していない領域。しかしタケットなら、その扉を開く可能性は十分にあるでしょう。
また、この賞の名前にもなっているクリス・シェンケル氏とタケットは、奇しくも同じインディアナ州ハンティントン郡出身。地元にルーツを持つ2人が、時を超えてボウリング界を繋いでいます。
🏆【過去のChris Schenkel PBA年間最優秀選手一覧】
年 | 受賞者 |
---|---|
2025 | EJタケット |
2024 | EJタケット |
2023 | EJタケット |
2022 | ジェイソン・ベルモンテ |
2021 | カイル・トゥループ |
2020 | ジェイソン・ベルモンテ |
2019 | ジェイソン・ベルモンテ |
2018 | アンドリュー・アンダーソン |
2017 | ジェイソン・ベルモンテ |
2016 | EJタケット |
次なる伝説は2026年――EJタケットの挑戦から、目が離せません。