
PWBAペプシ・オープン2025
バレリー・バーシエが予選首位通過!家族とともに掴んだ快進撃
母として、アスリートとして。バーシエの挑戦
2025年8月、プロ女子ボウリング協会(PWBA)主催の「ペプシ・オープン」が、ニューヨーク州ロチェスターにあるABCゲーツボウルで開催されました。全12ゲームにわたる予選ラウンドが行われ、各選手が熾烈な戦いを繰り広げた中、バレリー・バーシエ選手(ミシガン州マスキーゴン)が合計2,826ピンを記録し、堂々の予選1位でマッチプレー進出を決めました。
彼女の活躍は、単なるスポーツの成功にとどまらず、家族との絆や、子育てと競技の両立というストーリーも重なり、多くの人々の心を打っています。
激戦を勝ち抜いた16名の精鋭たち
バーシエ選手のスコア2,826ピンは、今回の出場選手の中で最も安定したパフォーマンスを示すものでした。1ゲーム平均で235.5ピンを超えるハイペースで投げ続けたことになり、その高い集中力と技術の確かさが光りました。
続く上位シードは以下の通りです:
第2位:ステファニー・ザバラ(カリフォルニア州ロングビーチ) – 2,792ピン
第3位:リズ・クールキン(ニューヨーク州スケネクタディ) – 2,762ピン
第4位:シャノン・プルハウスキー(オハイオ州デイトン) – 2,748ピン
第5位:ジョーダン・スノッドグラス(ミシガン州エイドリアン) – 2,725ピン
この上位5人は、いずれも今季好調を維持している有力選手であり、トーナメントの後半戦でも優勝候補として注目されています。
さらに、次の10名もトーナメント・ブラケット(決勝トーナメント)に進出しました:
ブリアナ・クレマー(サウスカロライナ州クローバー) – 2,701ピン
キャシディ・クーリー(アイオワ州シーダーラピッズ) – 2,701ピン
メーガン・ダフ(オハイオ州ヴァンダリア) – 2,645ピン
リンジー・ブーマーシャイン(ユタ州ブリガムシティ) – 2,629ピン
リズ・ジョンソン(ニューヨーク州ナイアガラフォールズ) – 2,604ピン
ヴェリティ・クロウリー(イングランド) – 2,600ピン
シャイナ・ング(シンガポール) – 2,589ピン
アンナ・アンダーソン(スウェーデン) – 2,585ピン
ノラ・ヨハンソン(スウェーデン) – 2,583ピン
ステファニー・ジョンソン(テキサス州マッキニー) – 2,572ピン
そして最後の16番目の枠には、オリビア・ファーウェル(ペンシルベニア州エリザベスタウン)が劇的に滑り込みました。彼女は最終ゲームで246ピンをマークし、わずか5ピン差での逆転進出。土壇場で見せた集中力が光る、まさにドラマチックな展開でした。
国際的な顔ぶれも話題
今大会では、アメリカ勢に加えて、イングランド、シンガポール、スウェーデンなど海外選手の活躍も目立ちました。国際舞台での競争がますます激化する中、各選手がどのような戦略と精神力で挑むかが、トーナメントの見どころの一つとなっています。
バーシエの復帰劇:夢を実現するための決断
バーシエ選手は2019年の「ルーキー・オブ・ザ・イヤー」に選ばれた実力派ですが、結婚・出産を経て一時ツアーから離れていました。彼女が再びフルタイムでツアーに復帰した背景には、夫ジョンさんと息子の存在が大きく影響しています。
「これは“出る年”だと決めたんです。でも、すごく悩みました。夫と息子を連れていくべきか、それとも家に残すべきか。でも、私たちは近くに頼れる家族がいなかったので、“全員で行こう”と決断しました。」
今季は家族全員でツアーを転戦し、ジョンさんがコーチ兼ボールリプレゼンタティブとしてサポート。どんな時でも寄り添ってくれる存在が、彼女の精神的な安定に繋がっているといいます。
「リーダーボードに自分の名前があるのを見て、振り返ったら家族がいて…。ああ、これは夢なんだって思いました。試合後や途中でもらう息子からのハグが、本当に力になるんです。」
運命を決めるマッチプレーへ
予選を通過した16名は、8月17日(土)午前10時(米東部時間)より、5ゲーム制のマッチプレー1回戦に挑みます。午後2時からは準々決勝、午後6時30分からは1ゲーム制による準決勝・決勝が実施され、2025年ペプシ・オープンの覇者が決定します。
技術、精神力、そして家族の絆を武器に戦うバーシエ選手。彼女がこの夢舞台でどこまで勝ち進むのか、ボウリングファンはもちろん、多くの人々がその一挙手一投足に注目しています。