
ジョン・ジャナウィッツがPBA50 TOC制覇!
年間最優秀選手賞も連覇達成
ボウリング界に輝くベテラン、ジャナウィッツの快挙
2025年8月、アメリカで開催された「ジョニー・ペトラグリア BVL PBA50 トーナメント・オブ・チャンピオンズ(TOC)」にて、ジョン・ジャナウィッツ(52歳)が見事優勝を果たしました。これにより、彼は通算9度目のPBA50タイトル獲得、そして2年連続でPBA50年間最優秀選手賞(Player of the Year)に輝きました。
ベテランの域にある彼ですが、PBA50ツアーではまだ3シーズン目。短期間での快進撃に、ボウリングファンの間では驚きと称賛の声が広がっています。
激戦の末に掴んだ「物語のような」勝利
■ 決勝戦:ジャナウィッツ vs. ボーンIII
決勝の相手は、ボウリング界のレジェンドであるパーカー・ボーンIII。試合は230-202でジャナウィッツの勝利。彼は序盤から攻めの姿勢を貫き、6フレーム中5ストライクという快調なスタートを見せました。
一方、ボーンIIIは6フレーム目に痛恨のスプリット。それが試合の流れを左右しました。ジャナウィッツも7フレーム目でスプリットを出すミスがありましたが、冷静さを失わずに立て直し、試合を支配しました。
「最後の大会で勝って、最優秀選手賞を決める──まさに夢のような終わり方」
とジャナウィッツは語りました。
彼はまた、「ジョニー・ペトラグリアとBVLがスポンサーというのも、僕にとっては特別なんだ」と述べ、BVLイベントでの3度目の優勝に強い思い入れを表現しています。
■ 試合中のメンタルが勝負を分ける
決勝戦の終盤、ボーンIIIはダブル(連続ストライク)で巻き返しを狙いましたが、9フレーム目にソリッド9ピン(Solid 9)を残して失速。対するジャナウィッツは、ミスを引きずらずに集中力を保ち続けたのが勝因となりました。
「常に自信を持ち続けること。パニックに陥っても何も解決しない」
と彼は語り、精神面での成長と安定が勝利に直結したことを強調しました。
■ ステップラダーでの激闘
決勝までの道のりも、非常にハイレベルな戦いが続きました。
マッチ1:トム・ヘスがブラッド・アンジェロを246-177で圧倒。両レーンで4回ずつのストライクを決める安定感を見せました。
マッチ2:ミカ・コイブニエミがトム・ヘスを235-222で撃破。ヘスは6連続ストライクの好スタートでしたが、8フレーム目の7-10スプリットで流れが変わりました。
マッチ3:パーカー・ボーンIIIがミカを225-213で下し、決勝へ。ミスの少ない堅実なプレーで接戦を制しました。
ジャナウィッツはこれらの勝者と戦い、プレッシャーのかかる決勝戦で圧巻のパフォーマンスを披露したのです。
■ 努力と継続の勝利
2025シーズンを通して、ジャナウィッツは全大会で賞金圏に入賞し、ステップラダーファイナルには7度進出。さらに、今季2勝を挙げた数少ない選手(他にはクリス・バーンズとブラッド・アンジェロ)として名前を刻みました。
「自分の能力を最大限に発揮する。それが僕の哲学だ」
と彼は語り、体調管理、戦略的思考、メンタル強化すべてにおいて努力を重ねてきたことを明かしています。
また、今回の優勝で、彼はかつてのダブルスパートナー、ピート・クチュアと並びPBA50ツアー通算9勝。
「ピートは素晴らしい仲間であり、僕にたくさんのアドバイスをくれた恩人」
と語り、その想いを胸に競技に臨んでいたことも明らかにしました。
努力と信念が実を結んだストーリー
2025年PBA50ツアーは、ジョン・ジャナウィッツという一人の選手の物語的なシーズンフィナーレで幕を閉じました。夢を追い続け、結果を出すまで諦めない姿勢は、多くのボウリングファンにとって大きな感動とインスピレーションを与えたに違いありません。
さらに、トム・ドハティが新人王(Rookie of the Year)を受賞、パーカー・ボーンIIIがPBA60年間最優秀選手賞を受賞と、今シーズンは複数の名選手が輝いた年でもありました。
【2025年 PBA50 TOC 最終順位】
順位 | 選手名 | 賞金 |
---|---|---|
1位 | ジョン・ジャナウィッツ | $15,000 |
2位 | パーカー・ボーンIII | $8,000 |
3位 | ミカ・コイブニエミ | $6,000 |
4位 | トム・ヘス | $5,000 |
5位 | ブラッド・アンジェロ | $4,000 |
【ステップラダーマッチ結果】
マッチ1: トム・ヘス 246 – 177 ブラッド・アンジェロ
マッチ2: ミカ・コイブニエミ 235 – 222 トム・ヘス
マッチ3: パーカー・ボーンIII 225 – 213 ミカ・コイブニエミ
決勝戦: ジョン・ジャナウィッツ 230 – 202 パーカー・ボーンIII