
PWBAロチェスター・オープン2025
ジュリア・ボンドが予選首位通過!4年ぶりの栄冠に向けて絶好調の滑り出し
世界トップ選手が集う、注目の一戦が開幕
女子プロボウリング協会(PWBA)ツアーチャンピオンシップウィークが、2025年8月にニューヨーク州ロチェスターのABCゲーツボウルで幕を開けました。その初戦となる「ロチェスター・オープン」では、世界中から集まった実力派選手たちが激しい予選ラウンドに挑みました。
この日、最も注目を集めたのは、イリノイ州オーロラ出身のジュリア・ボンド選手。2021年を最後にタイトルから遠ざかっていた彼女が、予選を堂々の首位通過(スコア2,863)で飾り、見事な復活劇の第一歩を踏み出しました。
ジュリア・ボンドの快進撃、その裏にある「自己信頼」
圧巻のパフォーマンス、平均スコアは驚異の238超
ジュリア・ボンド選手は、12ゲームを通して1ゲーム平均238以上という驚異的なスコアを記録。総合スコア2,863は、今大会予選ラウンドの中で群を抜いて高く、2位のニュー・ホイ・フェン選手(シンガポール)の2,799を大きく上回る内容でした。
この日採用されたのは、50フィートのオイルパターン。非常に高い難易度を誇るコンディションでしたが、ボンド選手は「今日はかなりフックが出る展開になると分かっていた」と語り、自身のプレースタイルを最大限に活かした戦略で臨みました。
「スピードを気にせず、思い切り投げることで、自分の強みを活かせた。自分自身を信じて、正しい調整を重ねた結果、予選首位という形につながりました。」
過去の栄光と、その後の葛藤
ジュリア・ボンド選手は、ネブラスカ大学出身の実力派として知られ、2021年には一気に3つのタイトルを獲得し、女子ボウリング界に衝撃を与えました。しかしその後、華やかな成績とは裏腹に、ツアー生活の厳しさとメンタル面での迷いに直面。
「一度に多くの成功を得たあと、どう自分らしくツアーを続けるかが分からなくなった。やりたいことが見えなくなり、自分を見失ってしまった感じでした。」
そんな中で迎えた2025年シーズン。彼女はある大きな決断をしました。それは「自分自身を最優先にする」ということ。
「自分がしたいことをする、自分のペースで行動する。それだけで心が軽くなったし、結果的にボウリングにも良い影響が出ていると感じています。」
今季の成績が示す、復活の兆し
ジュリア・ボンド選手の今シーズンは、すでに以下のような好成績が並んでいます。
マッチプレー進出:5回
トップ12入り:3回
賞金獲得(キャッシュ):7回
特に注目すべきは、彼女の安定感と試合ごとのパフォーマンスの向上。これまでは調子の波が激しかった彼女が、今季は自分自身にフォーカスすることで、精神的なバランスと競技力の両方を手に入れつつあることが分かります。
本選進出者と今後の試合スケジュール
予選ラウンドを突破した上位12名の選手は以下の通りです:
順位 | 選手名 | 出身地 | スコア |
---|---|---|---|
1位 | ジュリア・ボンド | イリノイ州オーロラ | 2,863 |
2位 | ニュー・ホイ・フェン | シンガポール | 2,799 |
3位 | ステファニー・ジョンソン | テキサス州マッキニー | – |
4位 | シェリー・タン | シンガポール | 2,785 |
5位 | ベイリー・デルローズ | イリノイ州クレストヒル | 2,774 |
6〜12位 | プルホウスキー(オハイオ州)、ルッソ(ミズーリ州)、ファーウェル(ペンシルベニア州)、コーテ(アリゾナ州)、コヴァロバ(ウクライナ)、アンドリュー(ミシガン州)、スノッドグラス(ミシガン州) | – | – |
【マッチプレー日程】
第1ラウンド(ラウンドロビン方式):8月17日 午前9時(東部時間)
第2ラウンド:同日 午後2時(東部時間)
決勝ステップラダー方式ファイナル:同日 午後6時30分(東部時間)
本戦の模様は、BowlTVにてライブ配信される予定です。
ジュリア・ボンド、完全復活への期待高まる
今大会、予選から圧巻の実力を見せつけたジュリア・ボンド選手。自分を信じ、自分らしくプレーするという新たなスタイルで臨んだ彼女が、再び頂点に立つ日が近づいています。
PWBAツアーチャンピオンシップウィークの幕開けとなったロチェスター・オープン。果たして、初戦を制するのは誰か。ボウリングファン必見の熱戦が、まもなく本格化します。