
PBA50モナチェリ選手権でジョン・ジャナウィッツが圧巻のリード!
心に残る試合の舞台裏も明らかに
PBA50 モナチェリ選手権、激戦の幕開け
2025年7月、アメリカ・ジャクソンで開催中の「PBA50 モナチェリ選手権」が熱い注目を集めています。この大会は、50歳以上のプロボウラーたちが集う「PBA50 ワールドシリーズ・オブ・ボウリングIII(WSOB III)」の一環として行われており、今大会で通算100回目のプロトーナメントを迎えた記念すべき一戦でもあります。
予選ラウンドを終えた現時点で、PBA50年間最優秀選手のジョン・ジャナウィッツが、完璧なプレーで首位に立っています。さらに、WSOB III全体のワールドチャンピオンシップでも総合トップに浮上しました。
ジャナウィッツの快進撃と、仲間を想うクラークの奮闘
●ジョン・ジャナウィッツの驚異的なスコア
ジャナウィッツは予選で以下のゲームスコアを記録:254、171、246、300(パーフェクト)、289、278、216、202。計1,956ピン(+356)で、8ゲーム中60フレームすべてクリーンにまとめました。
本人は「最初のゲームでラインが見えたけど、2ゲーム目はストライクなしの171。10フレーム目でスプリットしてしまい、まだ悔しい」と語りました。その後はボールの変更とアジャストにより流れをつかみ、3ゲーム連続でスコアを大幅に伸ばしました。
特に300点と289点を連続で記録した場面では、観客も息を呑む展開に。「レーンの真ん中で迷っていたけど、ようやく左に寄ったことで景色がはっきりした」と、戦略的な転換が成功したことを強調しました。
●マーク・クラーク、友人ブライアン・デニスに捧げるプレー
2位につけるマーク・クラーク(1,905ピン、+305)は、特別な想いを胸に大会に臨んでいます。6月の「PBAシニア全米オープン」で準優勝したブライアン・デニスが7月7日に急逝(享年52)。親友でありツアー仲間でもあったクラークは、大会開幕前のセレモニーでデニスに捧げる最初の1投を任されました。
「彼が好きだったブラックハマー・ウレタンを使って、小さなステップとツインクルトウで彼を思い出しながら投げた。多くの仲間からハグをもらい、心からの言葉を交わした」と語るクラーク。そのプレーには深い感情が込められており、観客や選手たちの心を動かしました。
予選では8ゲームで237、258、222、201、258、257、204、268と安定したスコアを叩き出し、フレームのうち42フレームをクリーンに。準決勝では、トップのジャナウィッツに挑む一歩手前、まずはクリス・バーンズと対戦します。
戦いはまだ続く―ワールドチャンピオンを目指すボウラーたち
モナチェリ選手権の予選を終え、上位16名が日曜からのマッチプレーに進出。日曜日午前10時(東部時間)からベスト・オブ・ファイブのトーナメント形式で行われ、午後2時からは8強、そして午後6時にはステップラダー形式の決勝が予定されています。
さらに、翌週にはペトラグリア選手権が控えており、バラード、モナチェリ、ペトラグリア、ホルマン各大会の予選スコアが合算され、最終的に上位18名が「PBA50ワールドチャンピオンシップ」の決勝ラウンドに進みます。
■PBA50モナチェリ選手権・マッチプレー進出者(上位抜粋)
順位 | 選手名 | スコア(+差分) |
---|---|---|
1位 | ジョン・ジャナウィッツ | 1,956(+356) |
2位 | マーク・クラーク | 1,905(+305) |
3位 | ロランド・セベレン | 1,838(+238) |
4位 | ディノ・カスティーヨ | 1,816(+216) |
5位 | スティーブ・ガニョン | 1,801(+201) |
ストライクの先にある物語
ジャナウィッツの快進撃に象徴されるように、技術と戦略のぶつかり合いが見どころのPBA50シリーズですが、クラークのように“心”で投げるボウラーの姿も、また一つの感動を生んでいます。スポーツとは、単なる勝敗を超えた人間ドラマの舞台でもあることを、この大会は改めて私たちに教えてくれました。
今後の展開もBowlTVで配信される予定。ファンにとって目が離せない戦いが続きます。
📺 ライブ観戦はこちら: BowlTV公式サイト(英語)