ジョン・バーケット、PBA60ロス選手権で劇的優勝!
~野球からボウリングへ、努力と情熱が実を結んだ瞬間~

元メジャーリーガーが再び脚光を浴びる

2025年7月、オハイオ州コロンバスにあるウェイン・ウェッブズ・コロンバスボウルで開催された「PBA60ロス選手権」で、元MLB投手のジョン・バーケット(John Burkett)が、初のPBA60タイトルを獲得するという快挙を成し遂げました。

バーケットは43フィートの難易度の高いオイルパターンに苦しむ選手が多い中、正確なコントロールと一貫した投球で他のライバルたちを圧倒。準決勝から決勝まで、ステップラダー形式のトーナメントで4連勝を収め、見事チャンピオンの座を手にしました。

 

勝利までの軌跡と舞台裏の努力

▼ 苦しい立ち上がりからの快進撃

バーケットは予選終了後にトップシードを獲得するも、マッチプレー後には5位に転落。ステップラダーファイナルでは、下位からの勝ち上がりが求められる不利な位置に立たされました。しかし彼は冷静に自分のゲームを貫き、次々と強敵を撃破していきました。

各試合の結果は以下の通り:

  • 第1試合:バーケット 219 – モナチェリ 181

  • 第2試合:バーケット 237 – ゴーゲン 235

  • 準決勝:バーケット 234 – ラカウスカス 198

  • 決勝戦:バーケット 246 – ボーンIII 168

特に第2試合では、過去に敗北を喫した相手であるボー・ゴーゲンとの再戦となりました。緊張感漂う接戦の末、ゴーゲンが最終フレームでミスをし、2ピン差でバーケットがリベンジを果たす劇的な展開となりました。

 

▼ 勝因は「ボールスピードの管理」と「一球入魂」

バーケットの勝利の裏には、地道な練習と戦略的な準備がありました。彼は今回の試合で「すべてのゲームを同じボールで戦い抜いた」と語っており、それは自身のボールスピードと回転量を完全に把握していたからこそ可能になった選択です。

スピードの管理こそが、今週の最大の鍵だった。それを友人のポール・フレミングと冬の間ずっと練習してきたんだ」とバーケットはコメントしています。

また、試合全体を通して彼は平均スコア234を記録。これは非常に高い水準であり、オイルパターンに苦しむ他選手とは対照的に、バーケットは誰もが持っていない“見え方”を活かして勝利を手繰り寄せたのです。

 

▼ 憧れの選手との対決と勝利

決勝戦の相手は、7月3日にPBA60ウェブ選手権を制したばかりのレジェンド、パーカー・ボーンIII。バーケットは「30年前、テレビで彼を見て憧れていた。そんな相手に勝つなんて信じられない」と語り、感慨深げでした。

試合ではバーケットが序盤から3連続ストライク、終盤にも4連続ストライクと圧倒的な投球を披露し、ボーンIIIに大差をつけて勝利。まさに、尊敬するレジェンドに実力で勝ち切った瞬間でした。

 

▼ 家庭との両立、仲間の支え

バーケットは現在、テキサス州に住みながら限られた大会だけに出場しています。これは、「妻との時間を大切にしたい」という家庭人としての思いがあるからです。

しかし自宅には2レーンのボウリング設備があり、そこで日々鍛錬を重ねています。今回の大会でもその成果が遺憾なく発揮されました。

また、今回現地でサポートしていたのは幼少期からのボウリングのメンター、トミー・スポサーロ氏。バーケットは「彼がいる前で勝てて、本当に嬉しい。彼は明日帰るから、ギリギリ間に合った!」と笑顔で語りました。

 

▼ 野球とボウリング、二つのキャリア

ジョン・バーケットは元メジャーリーグ投手として20世紀末に活躍し、MLBで100勝以上を記録。スポーツの世界で成功した彼が、50歳を超えてなお別の競技で再び頂点を目指しているという事実は、多くのファンに希望と感動を与えています。

2022年にPBA50で初優勝したとき、これがキャリア最大の達成だった。でも今回はそれを証明するような勝利。もう偶然とは言わせない」と自信をのぞかせました。

 

次なる挑戦はPBA60世界選手権へ

今回の優勝により、バーケットは次なる大会「PBA60世界選手権」への出場権も手にしました。ロス選手権とウェブ選手権の合計スコアにより、第2位でマッチプレー進出を決定。再び世界の頂点を目指します。

PBA60世界選手権は、7月7日(日)と8日(月)に試合が行われ、BowlTVでライブ配信される予定です。注目のステップラダーファイナルは8日(月)18時(東部標準時)から開始されます。

 

大会情報まとめ

🏆PBA60ロス選手権 最終順位(上位5名)

順位選手名賞金
1位ジョン・バーケット$5,000
2位パーカー・ボーンIII$2,500
3位デニス・ラカウスカス$1,800
4位ボー・ゴーゲン$1,400
5位アムレト・モナチェリ$1,200

📺視聴情報

PBA60世界選手権はBowlTVにて全試合配信

  • 7月7日(日) 11:00/16:00(ET)…マッチプレー前半・後半

  • 7月8日(月) 11:00(ET)…マッチプレー最終ラウンド

  • 同日18:00(ET)…ステップラダーファイナル

 

情熱、努力、そして仲間の支えによって実現したジョン・バーケットの快挙。年齢に関係なく夢を追い続ける姿は、すべてのスポーツファンに勇気を与えてくれます。
今後の彼の活躍からも目が離せません。

PBA60世界選手権 マッチプレー進出者一覧

「PBA60ロス選手権」と「PBA60ウェブ選手権」の合算成績により、以下の上位18名が「PBA60 World Championship(世界選手権)」のマッチプレーラウンドに進出しました。

バーケットは総合2位につけており、今大会での優勝も十分に狙える位置です。

順位選手名総合スコア(+ボーナス)
1位アムレト・モナチェリ3,465(+265)
2位ジョン・バーケット3,440(+240)
3位パーカー・ボーンIII3,439(+239)
4位ドン・ブリーデン3,429(+229)
5位ブライアン・ルクレール3,420(+220)
6位レニー・ボレシュ Jr.3,408(+208)
7位クリス・ウォーレン3,406(+206)
8位ピート・ウェバー3,397(+197)
9位ジャック・ジュレク3,376(+176)
10位ラリー・バーブル3,373(+173)
11位ウェイン・ウェブ3,364(+164)
12位ブライアン・ゴーベル3,352(+152)
13位C.K.ムーア3,330(+130)
14位トム・カーター3,324(+124)
15位ロバート・リード Sr.3,288(+88)
16位スキップ・パボーネ3,288(+88)
17位サム・マッカローネ3,282(+82)
18位ボー・ゴーゲン3,276(+76)

📅試合スケジュール(東部標準時)

  • 7月7日(日)

    • 11:00〜:マッチプレー前半(6ゲーム)

    • 16:00〜:マッチプレー後半(6ゲーム)

  • 7月8日(月)

    • 11:00〜:マッチプレー最終ラウンド(6ゲーム)

    • 18:00〜:ステップラダーファイナル(上位5名)

 

ジョン・バーケットが2度目のタイトルを手にするのか?
また、ボーンIIIやモナチェリといったレジェンドたちとの再戦にも注目が集まります。
このハイレベルな戦いの模様は、BowlTVにてライブ配信される予定です。ファンの皆さんはお見逃しなく!